• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

悠太郎Mのブログ一覧

2013年01月27日 イイね!

シトロエンC5 オーナーズレビュー (乗り心地以外の第一印象)

シトロエンC5 オーナーズレビュー (乗り心地以外の第一印象)乗り心地以外の第一印象をまとめてみた。

もし、C5の購入を検討されるような奇特な方がおられたら、ご参考にして頂ければ。





1、 駆動系について

ターボエンジンは初めてだが、さすがに低速トルクが充分にあり、NAとは全く違った感覚だ。

慣らし運転中ということでATのノーマルモードでずっと走っているが、2000rpm以下でちょっとガスペダルを押し込むだけでグングン加速してゆく。
ガスペダルが軽いので、余計にそう感じるのかもしれない。

ただ、車重が重いので、ペダルを床まで踏み抜いてもたいしたことないだろうと思うが、通常のペースで走行する分には、この低速トルクで充分であろう。

ATは定評のあるアイシンAWの6速。

もちろんシフトショックもほとんどなく大変スムーズだが、ゆっくりと20km/hくらいにまで減速してゆき、今度は一転して加速する時、ちょっと強めのショックを感じることがある。
こういうケースは市街地走行で多いので、気になる。

また、停車時の振動はかなり大きい。BMWより明らかに大きく、ATには良くないと思いつつ、ついニュートラルにしてしまう。

いずれにしても、BMWの技術と日本の技術によってPSAの最大の弱点が解消されたのは大きい。


2、 ハンドリング

全く山坂道を走行していないので論じるレベルではないが、とにかく軽い。

あの重いE90から乗り換えたので余計にそう感じるかもしれないが、今までいろいろ乗ったことがある車の中でも、ダントツに軽い。

低速では指一本で回せるほどで、おそらくハンドルの径が大きいせいもあるかもしれない。

高速でもさほど重くならず、接地感も少ないので、少々不安になる手応えだ。
ロックtoロックも少なく、吃驚するほどクイックなので、その影響もあるのかもしれない。

センターパッドはシトロエン特有の回らないタイプだが、やはり大きさを感じる。



ちなみに、沢山並んだスイッチの、向かって左側がクルーズコントロールとインパネ表示関係、右側がオーディオ関係だ。


3、 シート

サイドサポートが大変大きく、形状はスポーツシートのそれだ。

革シートのシートヒーターに慣れた身にとって、今日のような寒い日はシートの冷たさが堪える。

座面はBMWほどではないが結構硬い。



座面の前端を支点に後端を下げることが出来るが、自分の好み程には下がらないため、座面を前よりにし、バックレストをやや寝かし気味にして腰痛に対応することにした。

ただそうすると、テレスコピックを一番手前に引いてもステアリングが遠いため、送りハンドル的な操舵がメインになる。

ただまあ、そういう運転がこの車には合っていると思うが。

なお、フロアマットはお気に入りのシザルマットを今回もオーダーした。

マイナーな車なのでピッタリ合うかと心配したが、ずれ防止のマットストッパーの位置もピッタリで、一安心。


4、 内装の質感

これはもうBMWのあの高級感あふれる質感とは比べるべくもない。

そもそも価格レンジが異なるし、向こうは天下のプレミアムブランド。



フランス車は、昔から完全な足車で、とにかく楽ちんで快適に走ればよいという思想。
内装の質感がどうだとか、豪華さがどうかなどという概念が全くない。

VWのパサートも同じ位置づけになるが、いわゆる“大きなドンガラ”と評価される車だ。

このあたり、フランス人の合理的精神が反映されており、割り切り方が凄いし、潔さを感じる。


5、 その他

オーディオは、少さくて且つ沢山のスイッチの組み合わせで多くの機能を操作するので大変ややこしい。

何回も取説を読んだが、いまだ四苦八苦状態。

ナビはカロッツェリアの楽ナビが標準で、測位精度も最高で地図も見易く、何よりも使い慣れているので有難い。

購入したディーラー製のドライブコンピュータを奢ったが、こいつの操作にはまだ手が回らない。

レーダー探知器は、ごちゃごちゃと絵が出るやつではなく、シックな奴を選んだが、やたらベラベラと喋るので、ちょっと黙るように設定変更しないといけない。

それにしても、新車の匂いは、いつ嗅いでも良いものだ。

(つづく)
Posted at 2013/01/27 12:57:42 | コメント(2) | トラックバック(0) | シトロエン | クルマ
2013年01月26日 イイね!

シトロエンC5 オーナーズレビュー (乗り心地編-1)

シトロエンC5 オーナーズレビュー (乗り心地編-1)ようやく本日納車となったシトロエンC5。

ガソリンスタンドへ行ったり、オートバックスでお守りのレーダー探知器を付けたりと大忙し。

まだ100kmも走っていないが、まずは最大の注目点である乗り心地についてレビューをしてみたい。


4度目の正直(BMW乗り換え顛末記(シトロエンC5試乗編)を御参照)で、我が愛車となったハイドロニューマチック。

ハイドロも年々進化し、今やハイドラクティブⅢプラスという形式になっているが、その構造が醸し出す乗り心地は、世間で様々に表現されている。

“大洋を突き進むクルーザー”
“ウォーターベッド”
“空飛ぶ魔法の絨毯”

いずれも言い得て妙だ。


< オートバックスにてレーダー探知器の装着中 >

昔の雑誌、CGかNAVIだったと思うが、そこで読んだ記事を未だに覚えている。

BXかエグザンティアの紹介だったと記憶しているが、当時のシトロエンのエンジンは大変非力だった。
これはフランスの自動車税制の仕組みが原因だ。日本では排気量に応じて自動車税が課せられているが、フランスでは馬力の大小に応じて課せられていた。(なお、2000年をもってフランスでは自動車税が廃止されており、今は高馬力な車も増えた。)

エンジンが非力なので最高速度は低く、ドイツ車のように飛ばすことは出来ないが、ハイドロニューマチックサスペンションなので、結局は速い車だという記事だった。

進行方向の道路上に段差や凹凸やギャップを見つけたら、思わずアクセルを緩め、場合によってはブレーキを踏み、来るべきショックに身構えるのが普通だ。

しかし、ハイドロニューマチックは道路上のあらゆる凹凸を吸収し、乗員には殆どショックを伝えないので、アクセルを緩めることも無く、ブレーキを踏むことも無く、ドライバーはそんな事には気を使わされることなく、悠々とクルージングを続けることが出来るので、結局は速い車なんだという論評。

当時のハイドロニューマチックは未だ洗練されておらず、左右の前輪が同時に段差に乗る場合、例えば高速道路の継ぎ目などを通過する場合、結構強いハーシュネスを伝えていた。
雑誌に掲載されている写真も、湘南バイパスを疾走する姿を右斜め前から写したものだったと記憶している。

だから、あの記事はちょっと極端ではあるが、ものすごく斬新な見方に感銘を受け、未だによく覚えている。

さて、乗り心地とは人間の感覚量なので、人によって感じ方も異なるし、表現方法も異なる。

しかし、乗り心地を評価する際の要因は明確に限定することが出来ると思う。
たとえば、下記のような要因を評価することにより、乗り心地の良し悪しを表現することが出来るのではないだろうか。


1、 路面の凹凸を乗り終えた際のショック

いわゆる、NVHのうちのH(ハーシュネス)に相当するが、もちろん小さいほど乗り心地は良くなる。

全くの素人考えだが、スプリングのばね定数、ショックアブソーバの減衰係数(特に縮み側)、ブッシュコンプライアンスの大小、タイヤの路面の硬さ、サスペンションの形式、さらには車体の重量と強度、ばね下の重量、タイヤの空気圧などが影響している。

ばね下の重量に関しては、もちろんホイールとタイヤの重量が主な要因で、極めて高価だがワシマイヤーBBSのようなアルミ鍛造ホイールが重量も強度もベストであることは言うまでもない。
それにしても、天下のワシマイヤーが昨秋、会社更生法を申請したのには驚いた。

一方、サスペンションを構成する部材もばね下重量に影響を及ぼし、BMWのように高価なアルミ鍛造部材を奢っている車は有利となる。

ちなみに、同じBMWでも、3シリーズはフロントだけがアルミ鍛造でリアはアルミではない一方、5シリーズはリアも鍛造で、このあたり明確にクラスの差別化が図られている。

なお、BMW傘下の自動車であるミニや、嘗て傘下に収めていた時に設計・製造したRover75もアルミ鍛造のサスペンションなので、このあたりにBMWの強いこだわりが表れている。


2、 ピッチングとロール

昔の米国車やクラウンロイヤルサルーンのように、ひたすらサスペンションが柔らかければハーシュネスは少ないが、いつまでもブワンブワンと前後左右に揺れ続け、ドライバーの目線は上下左右に揺れ続けることになる。

近所のちょい乗りならともかく、そんな状態では疲労度が高くなり、危険ですらある。

ピッチングやロールの大小を構成する要因は、上記のハーシュネスの要因と同じものが多いが、この相反する要求を高度にバランスさせた設計&セッティングが、良い乗り心地を実現させる。

また、ピッチングとロールは操舵時の応答性と相反しており、ピッチングとロールを抑制するほど、応答性は良くなる。

年末に試乗した320iは、乗り心地がソフトすぎてピッチングを感じるほどであったが、その次に試乗した320dMスポでは大変高度にバランスされており、素晴らしい乗り心地を示し、驚愕した。

さて、シトロエンC5の乗り心地だが、これはもう何車にも代えがたい乗り心地だ。

まずハーショネスだが、これは速度域によって印象が異なる。

まだ全くの新車でサスペンションもタイヤも馴染んでないせいだが、低速域では若干コツコツと凹凸を拾う。
もちろん、BXやエグザンティアのような昔のハイドロよりはずっとマシだが、中高速域の独特の乗り味とは大いに異なる。

やがて速度が60km/h付近を超えるようになると、ほぼ全くと言って良いほどハーシュネスを感じなくなり、路面の凹凸を、ヌメ~ッヌメ~ッと包み込むというか、乗り越えて行く。

高速道路の大きな継ぎ目の段差に遭遇しても、“タン”という乾いた音を残し、車体がゆったりとうねり、見事に路面をいなしてくれる。

大阪近在では、近畿道の摂津付近が路面の段差が酷いので、本日さっそく走ってきたが、これはもう期待以上の乗り心地で、とても同じ道路だとは思えなかったほど。

路面の凹凸や段差を見事にいなしながら、ゆったりと揺れながら突き進む様は、まさに“大洋を突き進むクルーザー”以外の何物でもない。

何とも言えない浮遊感というか、空飛ぶ絨毯に乗っているような、とてつもなく柔らかい何かの上の座っているぞ、という感触が凄い。
おもわず、“どんぶらこっこ、どんぶらこっこ”という言葉が口をついて出てきた。

世の中にこんな乗り心地の車があったのか!と、目から鱗が落ちることは間違いない。
コンベンショナルな金属ばねしか乗ったことが無い御仁には、是非試乗することを薦める。

ちょうど、BMWの重々しくて硬くて、精密機械がギュワ~ンと回ってゆく感じと真逆だ。
軽くてふわふわした物が、とてつもなく軽くスムーズに滑るように進んでいく。

今日ちょっと乗った印象としては上記のとおりだが、来週には長距離を走る予定なので、山道のハンドリングや駆動系のスムーズさも合わせてじっくりと観察してみたい。

内装は実に安っぽくて高級感がない一方でこの乗り心地とは、つくづく特徴の塊の車なんだと再認識した。


(つづく)
Posted at 2013/01/26 17:59:14 | コメント(4) | トラックバック(0) | シトロエン | クルマ
2013年01月18日 イイね!

車乗り換え顛末記(売却編)

車乗り換え顛末記(売却編)1本の電話から始まった車乗り換え騒動顛末記だが、いよいよ最後の連載?!となった。

それは、車の売却。

お金が湯水のように潤沢にあるリッチな方ならともかく、貧乏サラリーマンにとって、1円でも高く売りたいもの。



車の売却には、下記の5つの方法が考えられる。

1、新しい車を購入したところで下取り。
2、車買い取り希望業者に売却。
3、業者オークションに代行業者を使って出品する。
4、ネットオークションへ出品する。
5、知人に直接売却する。

この中で、4ネットオークションへの出品だが、ヤフオクなどで自ら消費者へ直接販売する方法。
うまく成約すればいちばん高値がつくが、信頼して入札してもらうためには、充分な評価数と、相当なノウハウが必要となる。

5知人に直接売却も、下取りなどよりは高価になるが、そう都合よく知人がいるケースは稀であろう。

そうなると、現実的には1~3の何れかの方法となる。

今回もまず、同年式かつ同グレードの、業者オークションにおける落札相場を調べてみた。

すると、昨年11月前後の実績が90~130万円程度とバラツキが大きい。
人気の白か黒ではない為、オークションでは運が悪いと相場より安く落札されてしまう恐れがある。

そこで、出来るだけ多くのところで査定してもらい、巧みに釣り上げる作戦をとることにした。

1の方法が一番手間がかからず楽なのだが、下取るメーカーが違うので自分の所で販売することはなく、業者オークションか他の業者へ販売することになる。
となると、業者オークション相場以上の下取り価格は期待できない。

やはり、2の方法で競合させるのが得策だと判断。

ネットから一斉に査定依頼をかけ、返事のメール内に具体的な相場を記載してきたところを4社選別した。

早速12日に、場所が近い3社を訪問。

1件目は買取り専門業者。

“走行距離が少なく、内外装ともメチャクチャ綺麗なのでぜひ欲しい”と言いつつも、出された査定は100万円。
それ以上はズバリの金額は出ない為、競合時の上限を問うたところ、“あと10万円ならなんとかなるかもしれない・・・”、という返事。
よし、これが滑り止め金額だと認識し、次へと向かう。

全く期待していなかった業者でこの値段だから、自ら販売しているBMW正規ディーラーならもっと高いだろうと期待しつつ、2件目に到着。

ここはメールで、“他社には負けません!”と書いていたので、期待ムンムン。
“他の査定での最高額は115万円だけど”と強気で吹っかけ、査定してもらう。

こちらでも、“走行距離が少なく、内外装ともメチャクチャ綺麗なのでぜひ欲しい”と言いつつ、結局出てきたのは、たったの100万円。
それ以上は一切承認が下りなかったとのこと。

この嘘つき野郎め!なにが他社には負けません!だぁ、と心の中で叫びつつ、尻尾を巻くようにして退散。

ああ、やっぱり相場は100万円かぁ、と気落ちしながら3件目に到着。

こちらは、買取りと自らの販売も行っている独立系の業者。
気落ちしていたので吹っかけることも無く、素直に最高が110万円と提示。

ここで出てきた査定もやっぱり100万円で、110万円は大変厳しい金額との返答。
ただし、“新春キャンペーン中だし、今決めてくれて引き渡しも14日なら役員に交渉する”との条件を提示される。

1件目の110万円は“何とかなるかも・・・”と言う話だったし、4件目が高いとも限らない。
ここで110万円で決着できるなら、上出来ではないかと判断し、条件を承諾。

20分くらい待たされただろうか、役員の承認をとったという返事で、110万円で決着。

その後も、“いやそれにしても110万円は厳しい金額ですよ”、と何度も言っていたが、確かにそうだろう。
下手をすりゃオークションの落札価格はもっと低くて損をするかもしれないのだから。

320iHi-Lineは税込305万円で新車(未使用車:写真)を落札したので、5年と2ヵ月乗って195万円の値落ち。
つまり、3.15万円/月の償却なので、まあこんなものだろう。

シトロエンC5への乗り換えは、全ての経費を含めて約250万円で済んだので、やはり新車をまともに買うよりは、遥かにリーズナブルに済ませることが出来たと思う。

引き渡しの14日は、朝から結構強い雨。

5年間連れ添った愛車と別れるこの悲しみに、天も涙を流してくれるのか、と感傷に浸りつつ最後のドライブ。
スペアキーや書類を全て渡し、最後にじっと佇んで愛車の姿を目に焼き付け、その場を後にしたのであった。

ありがとう!わが愛車320i。
一緒に北海道まで行ったし、楽しい楽しい5年間であった。。。

(終)

次回は、シトロエンC5オーナーズレビューの連載?!を開始します。
Posted at 2013/01/18 22:14:28 | コメント(4) | トラックバック(0) | 箱替え | クルマ
2013年01月13日 イイね!

車乗り換え顛末記(ついに決着!)

車乗り換え顛末記(ついに決着!)縁談とはまさしく“縁”のものでありますが、車の乗り換えもまさに縁が取り持つようで、こんな決着になるとは、全く予想だにしておりませんでした。

元はと言えば1本の電話から始まった騒動。

せっかく機嫌よく同じ車に5年以上も!乗っているのに、せっかく悪い虫も湧いてこずに平穏無事な日々を送っていたのに、こんな騒動になるなんて。

一旦再発してしまった“車欲しい病”を根本的に治療するには、これはもう車の乗り換えしかありません。

「1本の電話」のセールス氏の強いお薦めであったF30 320i Sportの話は流れましたが、久しぶりに業者オークション落札結果を調べていて気付いたのが、F10の最新4気筒モデルである523i XG20型の安さ。

まだ出品されている個体数は多くないのですが、650万円もするハイライン仕様が、数ヶ月落ちでたったの380万円余(税込)。

走行もたった2,000kmで、な・な・なんと、40%以上もの値落ちですよ!

このケースは最安でしたが、どうも落札相場は400万円前後の様子。

これはやはり、6気筒で無くなってしまった事による不人気であろうと睨み、さっそくあちこち調査に出かけました。

するとやはり、4気筒の不人気さは異口同音。
しかも、すでに未使用車が結構発生したとの情報も得ました。

ここで未使用車について解説しますと、販売会社には販売ノルマがあり(どの業界でも営業の世界は同じですね)、ノルマを達成するとインポーターから販売奨励金が出ます。

おそらく、この金額が大きいのでしょう、実際の販売台数が決算期に達成できていない場合、販売会社は止む無く自社名義で登録し、売れたことにします。つまり、ナンバーをとりますから、この段階で中古車になります。

また、ショールームの展示車は、6ヵ月間は新車として販売できますが、それを過ぎると中古車の扱いになってしまいますので、これも実際には走行していませんが、中古車になってしまいます。

こうして生まれた走行していない中古車は、試乗車にするケースもありますが、自社の中古車センターで展示するか、資金繰りを急く場合は業者オークションに出品して売却します。

日本中の中古車の大多数が売買される業者オークションには、試乗車として使用し、数千km走行した車も出品されていますが、走行距離がほとんどゼロの中古車も出品されます。

もちろん、走行がほとんどゼロの車は、実質的に全くの新品ですから、商品価値も高い。
この車を昔は新古車と呼んでいましたが、今は未使用車という表現です。

実質的に全くの新車ですが、一旦は登録されていますから、自動車取得税の係数が下がって劇的に安くなります。

車検の残りがちょっと少なくなりますが、車体価格は劇的に安いですし、諸経費も安い。
もちろんメーカーの新車保証は付いていますから、ディーラーで保証継承の手続きをしてもらえば、メンテナンスの心配は全くありません。
今の320iも、そうやって激安で購入しましたが、この旨みを味わってしまうと、ディーラーで新車を購入する気が失せます。

中古車屋やディーラーの中古車センターといった業者は、この業者オークションで未使用車を仕入れて店頭に並べますが、BMWの3シリーズの場合で、仕入値から60~80万円ほど上乗せします。
5シリーズだと、100万円前後でしょうか。

必要な販売利益と、売れるまでの在庫経費などを考えると、そのくらいは必要なのだと思います。

つまり、業者オークションで業者に混じって落札してしまえば、劇的に安い未使用車を、しかも業者の仕入れ値で購入できるという訳です。

しかし、この手法の課題は、狙った車が直ぐには出品されないことです。

今の320iの場合、最初は6気筒を狙っていたのですが、2ヶ月ほど未使用車に近い個体が出ずにジリジリしていました。
そんな折、320iの完全な未使用車が一気に6台も出品され、これも何かの“縁”だろう、と思い、落札した次第。
つまり、販売台数の多い車種は比較的短期間で狙った車に出会えますが、マイナーな車はめったに出会えません。

さて、523iの市場状況を調査し、さっそく今の320iでお世話になったオークション代行業者に連絡を取り、いつでも落札できる体制を整えました。

523iも販売台数が少ないですから、じっくりと出物を狙うつもりでおりました。

ただ、先のブログにも書きましたが、乗り換えの時に必ず気になるハイドロを、念のためにと試乗しに行ったのが運のつき。

以前のCGTVで、編曲もできる車評論家:松任谷さんと田辺さんがベタ褒めしていましたが、こんなに素晴らしい車に進化しているとは思いませんでした。

数千万円する超高級セダンならともかく、貧乏サラリーマンの手が届く金額帯で、こんな物凄い乗り心地の車は唯一無二の存在です。

単に乗り心地だけでなく、その独創極まりない構造に、エンジニアの心がくすぐられるのです。

また、ハイドロニューマチックの構造は、シトロエンの中でも少数派のC5だけになっていますが、特殊な構造なのでコストもかかりますし、生産設備や技術の維持メンテも大変なので、ディーラーの話では、どうも今のモデルで最後になるようです。

そうなると、今買わないと最早ハイドロを味わうことが出来なくなってしまう、という気持ちも後押しし、嘗てBMWのセールス氏に言われた“冒険でっせ”という助言に刃向う決心をしたのでした。

とはいえ、年に数百台も売れないC5なんぞというマイナーな車の、しかも新古車に近い個体が直ぐに出品されるはずもありません。

かといって、標準価格が結構安いせいなのか、ディーラーでチラっと聞いた新車値引きは結構渋かったですし、どうしたものかと。

で、念のためにいろいろと中古車を調べたところ、他府県で見つけたのですよ、未使用車が。

シトロエンの正規ディーラーが自社登録したものを自ら販売されている個体で、なんと初回登録後1ヶ月半落ち。走行距離は20km。
つまり、中古車といっても、新車保証期間がたった1ヶ月半だけ短くなるだけです。

早速いろいろ交渉した結果、新車の標準価格から3桁近くのダウンで購入できることになりましたので、遠路遥々、本日契約に行ってきました。

納車は今月末ですが、「シトロエンなんぞに乗り換えた変わり者め!」と村八分になさらずに、温かい目で見守って頂けると幸いです。

これから、マイナーなこの車の「面白さ」をレポートしていきたいと思いますので、よろしくお願い致します。
Posted at 2013/01/13 21:52:20 | コメント(9) | トラックバック(0) | 箱替え | クルマ
2013年01月06日 イイね!

BMW乗り換え顛末記 (シトロエンC5試乗編)

BMW乗り換え顛末記 (シトロエンC5試乗編)今まで3回も買いそうになったものの、結果として縁がなく、一度も所有に至らなかったのがハイドロニューマチックだ。

車を乗り換える際に、必ず気になってしまう、このハイドロ。

毎年、大阪で開催されていた大阪輸入車ショウ。

1991~1992年ころだったと記憶しているが、いつものように訪れた輸入車ショウのシトロエンのブース。

指をくわえてBXをもの欲しそうに眺めていたら、今から試乗できますよというお誘い。

そんなチャンスを逃してはなるまいと、大喜びして南港をぐるっとひと回り。

この時が初めてのハイドロ体験だったが、得も言われぬ浮遊感に、感慨もひとしお。

当時の輸入車ショウは単なる展示会ではなく、完璧に即売会の様相を呈しており、そこかしこで商談の真っ最中。

試乗を終えてシトロエンのブースに帰ってきたら、もうセールス氏は離してくれない。

今日ならメーカーの人が来ており、特別価格が提示できる。仮押さえだけでも良いからどうか、と猛烈なプッシュを受け、タジタジ。

以前から、千里中央にあったユーノスのショールームで実車を何度も触っていたので、欲しい気は満々。

でも、“さるお方”に断わりもなく勝手に決めるわけにもいかず、後ろ髪をひかれつつも、辛うじて断ってその場を後にしたのであった。

2回目の出来事は、E36 318iを購入した時。

この318iを買ったのも輸入車ショウでの出会いがきっかけだったが、その際もエグザンティアにしようかと真剣に悩んだ。

結局、BMWのベテランセールス氏の“エグザンティアは冒険でっせ”という一言で断念した。

3回目は、Rover75を購入した時。

この時が一番買いそうになり、エグザンティアの最終モデルを本当に仮押さえまでした。

エグザンティアを購入するに当たり、最も気になっていたのが、ハイドロ独特の浮遊感による乗り物酔い。

そこで、セールス氏に頼んで、娘を後席に乗せて高速試乗をさせてもらった。

娘の「問題ない」という判断を受け、オプションのステアリングの手配を頼んだり、ショールームからちょっと離れたところにある整備工場も見学したりと、すっかりエグザンティアを購入するつもりだった。

が、しかし、念のためにと、ちょっと気になっていたRover75を見学に行ったところ、あまりにも格好良いスタイルと、パイピングを施した高級レザーシート&ウォールナットが醸し出す英国調の素晴らしい設えにノックアウト。

シトロエンは嫌だという“さるお方”のご意見と、Rover75の思いもよらぬ大きな値引きによって、この時もまた、シトロエンとは無縁になってしまった。

あの時の、シトロエンのセールス氏には悪いことをしてしまったと、今でも思い出す時がある。

今回も、やはり最新のハイドロを味わっておかないと後悔するのでは、という思いで、Rover75でお世話になった馴染みの車屋さんを訪問。

在庫されていたのが、冒頭の写真にあるセダクションの限定車。色は綺麗なホワイトパール。

いつものように、お宝のクラシックカーがたっぷり収納されているタワー駐車場を動かしていただき、じっくりと拝見。

もちろんこいつを試乗するわけにはいかないので、試乗は降ろしたてのツアラーで。



今まで何度かC5の試乗車を探したことがあったのだが、こんなマイナーな車の試乗車が東京以外であるはずもなく、何の気なしに問い合わせたこちらで試乗できるなんて、これは何かの縁だろうか。

さて、試乗車に乗り込み、シートポジションを調整する。

残念ながらセダクショングレードには座面の角度調整は無く、手動で後端の上下移動調整だけ。

後端を最大限下げても好みより傾斜角は少なく、座面の位置も高い。

そこで、シートを前よりに寄せて、バックレストを寝かし気味にし、体重を適度にバックレストに分散させて腰痛に対応する。

シートは物凄く分厚くて、ドイツ車のそれと全く異なるが、以前の仏車ほど沈み込むことはない。

ただ、ランバーサポートが不足気味だし、試乗の最後までシートポジションはしっくりこなかったのが残念。

さて、車が動き出してたった5m走っただけで、他の車と根本的に!全く!異なる乗り味に気づく。

路面からのハーシュネスを完ぺきに遮断し、大型ヨットが大海を巡航するように、ゆったりと路面をいなしながら進む様に、かつてBXやエグザンティアを試乗した時の驚愕を思い出した。

以前に新320iを試乗した際、その素晴らしく進化した乗り味に驚き、もうこれならハイドロの出る幕は無いだろうと思ったのだが、なんのなんのハイドロの乗り味は全く異なっていた。

やっぱり、この乗り味はコイルスプリングでは実現できないのだと再認識した。

微かなエグザンティアの記憶と比較すると、車体が大きくなり、車体強度も独車並みに強化されたせいだろう、一段と乗り味がソフトになり、ハイドロの欠点だった低速時のハーショネスが劇的に改善されている。

遮音性もすこぶる良く、分厚いシートに座って、ゆったりとした独特の乗り味は、実際よりも大きな車を動かしている感じがする。


一方、ウインカーの感触は大変しっとりとした高級感のあるもので、BMWと遜色は無い。

ただし、内装は価格相応のレベルには達しておらず、全く安っぽい。

ダッシュボードのトップは、エッチングによる革シボではなく、コストの安いレーザー彫刻によるレーザーシボだ。



各種のスイッチ類も如何にもしょぼく、自動車を道具として使い倒すフランス人の考え方を如実に感じる。

従来、PSA各車の弱点は駆動系、特にエンジンだったが、BMWに頭を下げてエンジンを設計してもらって本当に正解だ。

たった1.6リッターとは思えないほど低速トルクが豊富で、やっぱりダウンサイジング&ターボという時代の流れは間違っていない。

試乗車の走行距離が、まだたったの2桁だったのでガスペダルを踏み込むことは遠慮したが、きっとパワフルではないものの、必要充分ではないだろうか。

ATは定評あるアイシンの6ATで、もちろんギクシャクすることは全くない。

結局、この車の試乗後の感想はボクスタ-と似たような印象となった。

つまり、走る・止まる・曲がるという車の基本機能にコストをかけ、内装なんぞという車の本質に関係の無い部分をコストダウンしているのだと。

ただし、その方向性は全くの逆、真逆もいいところ。

C5の方は、分厚いソファーそのもののシートに包まれ、得も言われぬ浮遊感溢れる乗り心地を味わいながら、どこまでもゆったりとクルージングする為の車だ。

その価値観を理解できるのか、共感できるのか否かが、この車の評価を決めるのだろう。

これほど人によって評価が分かれる車は珍しいし、マニアの強烈さ、熱狂度合いも随一だ。

(つづく)


【追記】

ダッシュボードを指でグッと押すと少し凹みますので、一般的なスラッシュスキン製法だと思います。

また、総集編のオーナーズレビューも書いてみましたので、ご参考にしてください。

こちら ⇒ 総集編のオーナーズレビュー


Posted at 2013/01/06 21:28:33 | コメント(3) | トラックバック(0) | 試乗記 | クルマ

プロフィール

「家の斜め上をブルーインパルスが飛んで行きました。」
何シテル?   07/12 16:31
社会人となって初めて車を所有し早や47年。その間14台所有しましたので、平均して3年強の所有期間。2~4年経つと、どうしても別の車が欲しくなる「車欲しい病」が発...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2013/1 >>

  12 34 5
6789101112
1314151617 1819
202122232425 26
2728293031  

リンク・クリップ

夏のドライブは辛い 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2025/06/18 17:21:26
センターディスプレイの指紋対策 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2025/02/20 08:38:17

愛車一覧

スバル インプレッサ(ハッチバック) スバル インプレッサ(ハッチバック)
人生最後の車、あがりの車を何にするか。 ずいぶん悩みました。 ロードスターを買ったとき ...
シトロエン C3 シトロエン C3
人生最後の車、あがりの車を選ぶべく様々な車に試乗したのですが、帯に短し、襷に長し。 欲し ...
マツダ ロードスター マツダ ロードスター
ついに年金生活者となり、正真正銘の老人の仲間入りです。 さあこれからの人生、どうしようか ...
スバル フォレスター スバル フォレスター
初めてのスバル。初めてのSUVです。 駐車場の関係で背の高いクルマを敬遠していたのですが ...
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation