
春の陽気に誘われて、昨日会社をサボり、毎年恒例のゴールデンウィークワンデイドライブへ行ってきました。
昨年は福井の美浜原発へ視察!?に行きましたが、今年はお馴染みの熊野本宮方面。
ここには全国的にも有名な温泉が多々ありますが、何故か縁がなかった川湯温泉に挑戦です。
ショートコースは、往きも帰りも阪和道の有田インター経由で、国道424号と熊野古道の中辺路を通るルートですが、今回は往きに国道169号から熊野を経由するロングコースです。
いつものように6時過ぎに自宅を出発。
中央大通りを東進し、一路、阪和道の東大阪南ICを目指します。
平日ともあって仕事車が沢山走っていますが、さすがに早い時間なので渋滞するほどではありません。
阪和道から西名阪へ順調に歩を進めますが、C5のターボエンジンは1,500rpm~2,000rpmのトルクが潤沢なので、高速道路の走行は楽ちんそのもの。
E90 320iは高速道路の常用速度域でのトルクが細かったので、その違いは歴然としています。
名阪国道は針ICで降り、国道369号から370号を経由し、169号に入って険しい紀州山地の山奥へ分け入ります。
とは言え、隣の国道168号とは異なり、ずっとセンターラインが引かれている道なので、すれ違いに難儀することはありません。
ただ、記憶にある国道169号よりは、幅が狭くてコーナーの曲率も強く、こんな走り難かった道だったかなあ、という印象。
う~ん、なんでだろうと考えていたのですが、これはやはり乗っている車の特性だという結論に達しました。
C5はダッシュボードのマスが大きく奥行きも深く、大きくて傾斜がきついフロントガラスの下端がずいぶん前にあるため、なにやらミニバンを運転しているような感覚にとらわれます。
そのため、左の車幅間隔が掴み難く、未だに左寄せが上手く出来ません。
それ故、狭い目の道路ではおっかなびっくりでコーナーに入っていきますので、相対的に狭くてキツイ印象を感じたんだろうと思います。
やがて道の駅「杉の湯川上」へ到着。
いやあ、それにしても寒いこと。
とてもゴールデンウィークの陽気じゃないですね。
いつものようにバイク野郎が多いですが、自転車野郎もチラホラ。
元気というか、飛ばしまくるバイクや車に交じって危なくないのだろうかと心配。果たして何処まで行くのでしょうか。
こういったコーナーが続く田舎の地方道では、サスペンションをSportモードにしますが、ようやく走行距離が2,000kmを超え、足回りが馴染んできてフリクションが取れてきたせいか、以前より柔らかいような気がします。
他車で言うと、ちょうどF30位の感触でしょうか。
ノーマルモードより明らかに揺れが制御され、レスポンスも早くなりますが、ハーショネスはほとんど感じないという、極めて上質な乗り心地です。
さすが、前ダブルウィッシュボーン、後マルチリンクという、極めて贅沢なサスペンション構造のお蔭でしょう。
連続するコーナーでも、速めの車の流れに充分ついていけますが、それが面白いかと言われると、あんまり面白くはないですね。
E90ではコーナーをクリアする喜びがあったし、RX-8では痛快そのものでドライビングハイに溢れていましたが、C5でクリアーする連続コーナーは。。。
ステアリングは、裏が平らで断面が三角形状になっており、大変握りやすく、クイックでシャープなんですが、感触が人工的で路面状態の伝達も不足気味。
RX-8のステアリングも割とこんな感触でしたが、決定的に違うのがやはりRWD車のステアリングのあの自然な感触が無いことです。
もうすこしコーナーを攻めてみた時の感触は、帰りに試してみましょう。
さて、山深い道の駅「吉野路上北山」へ到着です。
ここでも、バイク野郎が談笑中。
ハーレーには昔から興味がありますが、この歳になってバイク道に走る勇気が出ません。
ところで、C5に装備されているナビはHRV022という楽ナビで、オンダッシュ用のモニターを無理やりダッシュボードの中に詰め込んでいます。
そのために、モニターが若干上を向いており、光が表面反射して見難いこと極まりない。
どうせ、日本へ輸送したのち千葉のPDIセンターで取り付けしたのだろうと思いますが、もう少し工夫して見やすくしても良さそうなんですが、マイナーな車種だけに、そんなコストをかける気もしなかったのでしょう。
おまけに、このナビは2008年ころの機種で、掲載されている地図がせいぜい2010年のものと古く、およそ新車で販売されている車の、標準付属品のナビとは思えません。
このあたり、プジョー・シトロエン・ジャポンの手抜き思想が顕著に表れているのでしょう。
さて、道はやがて国道309号に入り、国道42号に合流してしばらくすると、前方に熊野灘の大海原がパアッと視線に飛び込んできます。
やったあ!紀伊半島を縦断したぞ!
そこからの道は急な下り坂。車は一気に高度を下げてゆきます。
やがて下界?!へ舞い降りて海沿いに右折してしばらく行けば、事前に調べておいた昼食の場所です。
「花のいわや亭」という真新しい和食のお店ですが、見てくださいこのランチが¥1,050ですよ。
刺身に、てんぷら、茶わん蒸しに、陶板焼きのハンバーグ?!、小鉢が2品にデザートまで付いています。
これはちょっとお値打ですねえ。
えっ、味ですか。
それはまあ、舌の肥えた大阪人の評価は書かないでおきましょう。
お腹もいっぱいになり、長い砂浜が続く七里御浜に沿って国道42号を南下します。
それにしても快晴の天気。絶好のドライブ日和。
太陽はサンサンと降り注ぎ、オープンカーにでも乗りたい気分。
いつものように、車内で掛ける音楽は泉水ちゃん一辺倒ですが、今回は楽ナビのミュージックサーバーを使ってAUXで聞くことを試してみました。
C5のオーディオの外部入力ソースは3種類あり、USBとAUX1とAUX2。
ナビからの音源は、なぜかAUXの1ではなくて2の方に繋がっているのですが、これが予想を覆す音質。
高音がとても綺麗で、すっきりと抜けが良く、オーディオのCDプレーヤーで再生する音よりよっぽど良いのです。
E90 320iに装着した楽ナビHRV002では、132kbpsのATRAC3方式という、低いビットレートで圧縮されてしまい、17.1kHz以上の高音が全てカットされ、すっかりボヤけた音しか出なかったのですが、パイオニアさんも心を入れ替えたのでしょうか。
比較しているCDプレーヤーに挿入しているCDですが、こちらは192kbpsのMP3なので、ほとんど高音はカットされていないはずですが、標準オーディオのアンプが余程ヘボいのかもしれません。
さて、新宮ではほとんど渋滞にも合わず、右折して国道168号に入ります。
平日ともあって道はガラガラ。
これからまた、深い紀州の山奥へと分け入ってゆきます。
やがて本宮の手前を左折して国道311号、いわゆる中辺路へ入り、馴染みの「わたらせ温泉」手前を左折してトンネルを通り、出たところが川湯温泉。
冬場の仙人風呂が超有名ですが、いつでも河原に設けた露天風呂に入れることを最近知り、訪れたのが「川湯温泉みどりや」です。
玄関脇にある駐車場へ車を入れていくと、係のオジサンが飛んできて誘導してくれます。
すぐ傍には源泉飲泉所があり、早速口に含んでみましたが、思わず吐き出しそうになりました。
風呂の清掃が済むまでしばらくロビーで座って待っていましたが、大きく開け放たれた窓からは木々の緑と青空が見え、鳥のさえずりを聞きながら、暫しくつろいだのでした。
さあ、準備が出来ましたと声を掛けられ、さっそくチン入したのが、冒頭の写真の露天風呂。
下の写真が内湯ですが、右下(ちょっと写っていませんが)の扉から出てすぐの河原にあります。
これが男湯の露天風呂でして、女湯の露天風呂が10mほど右にあります。
ということは、どちらも周囲から丸見えなんですねえ、これが。
ただ、女湯の方は浴衣がレンタルされているそうで、そりゃあそうでしょう。
しかし、男湯の方は、タオルで前を隠すだけ。
泉質は、ナトリウム-炭酸水素塩で、薄めのお湯ですが、しっかりと湯の花が浮いており、まさに本物の温泉ですね。
温泉はやっぱり平日に行くもの。しっかりと貸切状態を堪能させてもらいました。
さて、帰りは中辺路から龍神温泉の傍を通り、国道424号から有田ICへ抜けるいつものルートです。
朝方はとても寒かったのですが、午後になるとすっかり暖かくなり、エアコンをしっかりと効かせます。
エアコンは左右独立温度設定のオートエアコンですが、どうも22℃前後の設定では動作が鈍いようです。
暖房したいときは23℃以上にしないと元気よく風が出てきません。
22.5℃と23℃とで、けっこう風量が違うのです。
冷房は21.5℃にしないと、まともに冷風が出てきません。
ただ、ちょっと風が出るとボーボーと結構うるさいので、日本一の酷暑都市である大阪の夏を乗り越えられるのでしょうか。
さて、中辺路から分かれて龍神方面へ向かう緩い登り道に入ると交通量がほとんどなくなり、人家も途絶えてきますので、いよいよ高回転を試してみます。
マニュアルで3速に固定しグッとガスペダルを踏み込むと、クウォーンという快音を鳴り響かせながら想像以上に元気に回ります。
さすがBMW設計のエンジンだわいとほくそ笑むのですが、回転落ちの悪いのがいけません。
ターボエンジンは初めてなのでよくわからないのですが、これではガスペダルの踏み加減で微妙な速度コントロールが出来ず、減速はブレーキだけに頼るという、大味な運転になってしまいます。
また、回転が上がるにつれてパワーが登りつめていき、それに連れて体中からアドレナリンが湧き上がってくるという、NAエンジン特有の興奮を味わうこともありません。
確かに5,800rpmで最大馬力を発揮しますが、低中速で豊富なトルクが4,000rpm辺りから細ってきますので、高回転のパワフルさを感じないのかもしれません。
速いペースでコーナーを攻めた時のステアリングの感触は、通常よりも重めのしっかりとした手ごたえになり、路面状態も結構掴めるようです。
ただ、そのくらいのペースになると大型FWD車ゆえのアンダーが顔を覗かせだします。
まあ当たり前と言ってしまえばそうなんですが、山坂道を攻めて楽しむ車ではなく、緩い高速コーナーをほどほどのペースで流すのが一番向いています。
速度とコーナーの曲率次第で、必要に応じてSportモードを選びますが、どちらのモードでもハーシュネスはほとんどなく、フラット且つしっとりとした乗り味を楽しむことが出来ます。
有田ICから入った阪和道は空いていましたので、一定速度を超えると自動で車高が下がる機能を注意深く観察しました。
ステアリングはぐっと重たくなり、足回りもSportモードのような締まり方に変化します。
かといって路面の継ぎ目でハーショネスを拾うことはなく、ピッチングもせず、ただただフラットな姿勢で矢のように直進します。
まさに高速ツアラーそのもので、確かに長距離走行は楽なんですが、例のボーボーとうるさい排気音が玉にきず。
それにしても、未だにマイナートラブルも全くなく、こんなに高品質だった車は初めてですねえ。
おっと、こんなことを書くと、直ぐにトラブルに見舞われそうですが。。。
本日の走行は451km。燃費はなんと14.0km/L!
エンジンに当たりが付いてきて、ますます燃費が良くなってきました。