こんにちは。
桜は散りましたが…
春 です。
次はフジの花やツツジが見頃を迎え、6月頃にはアヤメ、ショウブなどが見頃になる…かな?
そんな春の季節に「春の全国交通安全運動」が明日15日(日)までおこなわれています。
もしかしたら検挙された方いますか?
個人的に思うのが期間が終わった最初の日などが気が緩むので、逆に取り締まりが多いような気がします。
とはいえ、小学校に入学する児童や自転車で通学する生徒が増える季節です。また自動車やバイクの運転免許を取得したばかりのドライバーも増加し、事故のリスクが高まる時期です。
春の全国交通安全運動のスローガン
「春風に一緒にのせよう ゆとりとマナー」
でも、でも。
ゆとりとマナーを心の中にのせなかったらどうなるか…
その時は、まあ、こうなります (T_T) これは自分への戒め。たまに見ます。
事故を起こさないのが一番よいのですが、きょうは
素人 が技術的視点でパッシブセーフティ…衝突安全ボディーの進化について触れてみようかな~と思います。
※本文の一部は私がひとりで気がついたことでは無くて、何シテル?で皆さんとのやりとりで気がついたこと、教えていただいたことも含まれています。
パッシブセーフティとは、
Wikipedia によると、
パッシブセーフティ(英: passive safety)とは、機械装置の設計や操作における安全技術のうち、特に事故などの異常事態が起きた場合に人体などへの影響を最小限に抑える技術の総称。日本語では受動的安全(じゅどうてきあんぜん)と訳されることがある。
20世紀終盤以降、自動車技術において事故を未然に防ぐアクティブセーフティという考え方が広まり、その対義語として(事故が起きた際の被害を軽減する)パッシブセーフティという用語が多用されるようになった。このため、日本語でパッシブセーフティの意味として、衝突安全(しょうとつあんぜん)という語が用いられることもある。
具体的には…
・シートベルト
・ヘルメット
・
クラッシャブルゾーン
・
衝突安全ボディー
・エアバッグ
・チャイルドシート
などで、交通事故が起こった時にどう人体への影響を抑えるか…というものです。
逆に対語としてアクティブセーフティーがあり、こちらも
Wikipedia を見ると、
アクティブセーフティ(英:active safety)とは、機械装置の設計・操作などにおける安全技術のうち、特に事故などの異常事態を未然に防ぐ技術の総称。日本語では能動的安全(のうどうてきあんぜん)、あるいは予防安全(よぼうあんぜん)と訳されることがある。
20世紀終盤以降、特に自動車の安定性向上や衝突回避などに寄与する技術について、この言葉が用いられることが多くなった。対応する用語として、事故が起きた際の被害軽減に寄与する技術の総称であるパッシブセーフティがある。
アクティブセーフティは、もっぱら異常事態の前兆監視と、前兆現象が確認された場合の正常状態への回復(または異常事態の回避)動作に分類される。機械を操作する人間がこれらの全てを行うケースもあるが、専用の機械装置による監視あるいは回復操作の補助、さらには機械がそれらの全てを行うようなものもある。
運転者の操作によるもの
警笛 (ホーン)、方向指示器 (ウインカー)、ポンピングブレーキ、昼間点灯、かもしれない運転
運転者の知覚を補助する装置
ドアミラー、ワイパー、ナイトビジョン
回復/回避動作を補助する装置
アンチロック・ブレーキ・システム (ABS)、トラクションコントロールシステム (TRC)、横滑り防止機構(VSC)、衝突被害軽減ブレーキ (PCS)、車線逸脱防止支援システム (LDA)、アダプティブクルーズコントロール (LCC)
※“( )” 内の英略語はトヨタでの略語
などで、交通事故を未然に防ぐ装置や行動などです。
TOYOTA Safety Sense などもこのアクティブセーフティーに属します。
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まずはお友達登録をしていただいている
くま186 さんの何シテル?で以前、教えていただいたこちらの動画から。
VIDEO
動画はオーストラリアの ANCAP が実験した動画を海外の車サイトがさらに編集して公開したものです。オーリスは現地では COROLLA Hatch の車名で販売されていますので実質オーリスと同じです。(以下オーリス)
ぶつかってくるのは1988年代のこれまた COROLLA。 日本では
カローラ FX で販売されていたクルマだそうです。(以下 FX)
新旧のカローラでぶつかって安全性を比較するって主旨なのですが、どちらにしてもオーリス乗りなら衝撃的な動画。
「オーリスがぁ、オーリスがぁ!…ああっ」 ムスカさん (28)
私もこの動画。何回も見ました。数十回は見ましたね。
いろいろと勉強になるところが山盛りで。
まず、最初は衝撃的なのでぶつかるとこうなるんだな…(T_T) なんて。
そして各部のつぶれ方がどのようにつぶれるのか、変化するのか…などが勉強になりました。
たとえば、フロントバンパ リインホースメント SUB-ASSY (矢印部分の部品) のヘコミ方や、その周辺のヘコミ方、パーツの吹っ飛び方とか。
そして衝突は前方半分ぐらいが衝突するいわゆるオフセット衝突※なのですが、FX 側からの視点でみるとムチャクチャオーリスが迫ってきて運転席足元まで侵入してきています。
※オフセット衝突とは
衝突事故のほとんどは、フロント片側をぶつけるオフセット(=ずれた)衝突である。これは、フロント全体で衝撃を受け止めるフルラップ(=全面)衝突よりボディーの損傷波及が複雑になりやすい。
( 衝突安全ボディー - Wikipedia より)
(写真はANCAPのサイト から)
その影響で、衝突後のボンネットヘコミ方がすごい。
(写真はANCAPのサイト から)
逆にオーリス側は運転席側の損傷が相手車よりも酷くありません。
これって、オーリス側の車体強度が強くて相手が弱いから?とか思ったりしますが、一概にそうではないみたいで、現在のクルマはいかにして前をきれいにつぶして、搭乗者を守るか、そういう設計の効果とのこと。
実際 全車 WISH の時の事故を見るとお互いのクルマの損傷はそれなりに酷いですが、ドアはお互いに開きました。
Wikipedia の衝突安全ボディー の記事 を見ると…
日本では、1993年(平成5年)1月に「道路運送車両の保安基準」が改訂され、1994年(平成6年)4月以降の新型車には前面衝突試験が義務付けられた。 1996年(平成8年)にトヨタ自動車が5代目スターレット(P90系)のフルモデルチェンジを皮切りに、衝突安全ボディーを謳った「GOA」を次々に同社製品に採用、以降、他メーカーからも衝突安全ボディー採用を謳う新型車が続々と登場した。
この記事から推測すると FX はちょうど GOA 採用直前のモデルですね。GOA 採用前、GOA 採用後ともみることができるかも知れません。
オーリスの部品の図をみると、フロントバンパエネルギ アブソーバというのがありまして、これって発泡スチロールの固いヤツ?みたいなのが付いているんです。これはいかに前方をつぶしながら、壊しながら衝撃を受け止めて流そうってしているのかがよくわかります。プラスチック部品も多くてラジエター前の空間も多いため凹むスペースも有ります。
FX 側にはこういったパーツはありませんでした。
あと、衝撃を受け流すという意味では、天井のつぶれ方も参考になりました。
オーリスはほとんど天井が曲がっていませんが、FX 側は天井のヘコミ方もすごいです。フロントサスのゆがみも。
オーリス側は当たらなかった左側は元のままのようにも見えますが FX は激しく当たった方向…巻き込まれるように内側にゆがんでいます。
フロントガラスの割れ方もだいぶ異なります。
運転席側ドアもぐっしゃり。オーリス側のドアは多少曲がっているとは思いますがほとんどそのままです。
そして何よりFX側はエアバッグもないし車内の部品も飛散する量が多い。ハンドルのシャフトがそのまま来たような…足元もこれだと…ねぇ。
車体のゆがみが酷いのでシートもかなり後ろに下がったように見えます。
次にびっくりしたのがエアバッグの展開速度。動画がスローでもこの速さってムチャクチャ速くないですか?
そして運転席のスペースが確保されている。
これに対して FX側は相手 (オーリス側) のフロントがそのままズブズブと入ってきたような…そんな感じにも見えます。
VIDEO
さて、このテストの解説 (英語) 動画を見てみましょう。私は英語がわかりませんが…雰囲気で。
キャビンの安全性が説明されているようです。
そして ANCAP は安全性を以下のように説明しています。 (Google 翻訳で和文に翻訳。
原文はこちら )
新しい分析:古い車両の4倍の死亡率
オーストラリアとニュージーランドの独立した車両安全主義者、ANCAPは本日、過去20年間の車両安全性の改善を劇的に実証する車と車の衝突テストの結果を発表した。これは、古い車両が死亡事故で過剰に表示されていることを新たな分析として示しています。
クラッシュテストは、第4回国連グローバルロードセーフティウィーク(2017年5月8日〜14日)に開催され、より安全な車両が道路の安全性を向上させる上で果たす重要な役割を強調しました。
「今回のテストでは、より新しい、より安全な車のメリットを物理的に実証しています」とJames GoodwinのANCAP最高経営責任者(CEO)は述べています。
オーストラリアの車両艦隊の分析によると、古い車両(2000年以前のもの)は、登録車両艦隊のわずか20%を占めていますが、致命的なクラッシュ*の33%に関与しています。これとは対照的に、新型車[2011-2016年に建設された車両]は、艦隊の31%を占めるにもかかわらず、死亡事故のわずか13%に関与している。
「致命的なクラッシュ率は、新車よりも古い車の方が4倍高い」
「致命的な墜落事故に巻き込まれた車両の平均年齢を追跡しており、わずか1年間で平均が12.5歳から12.9年に増加したことがわかりました。これは、新たな国家的な焦点の必要性と、より安全な車両に対するより大きな支援の必要性を強調している」とグッドウィン氏は話す。
ニュージーランドでは、車両の平均年齢が14.3歳で、致命的な事故に巻き込まれた車両の平均年齢は15.6歳で、致命的なクラッシュの古い車両の過剰表現は似ています。
「最も危険にさらされているドライバー(若者、経験の浅い人、高齢者、そしてより虚弱な人)を最もリスクの高い車両に見ていることは残念であり、このテストが会話を促進して、彼らの車の安全性を考えてください "とグッドウィン氏は言いました。
「安全は贅沢ではなく、誰もが道路上で安全な状態を保つことを願っているので、消費者は最も安全な車と、自分たちのニーズに合った最も安全な車を探すべきだ」
「このテストの結果は控えめで、自動車、金融、保険業界は人々を新しいより安全な自動車に奨励するのに役立つことができる」
ヘッドオンクラッシュを再現する正面オフセット試験は、64km / hで実施された。
「古い車はダミーの読み取りで壊滅的な構造的故障を起こし、ドライバーにとって重大な頭部・胸部・脚のけがのリスクが非常に高かった。 16点中0.40点しか得られなかった。
これに対して、グッドウィン氏は、「現在のモデルは、5段階のレベルの保護を提供し、16ポイントのうち12.93ポイントを獲得した。
*乗用車とSUVの乗員死亡。
オーストラリア、ニュージーランドでは、まだ古いクルマもたくさん走っているということかなと思いました。そして新しい車の方が以下に安全かということなのだろうと。
そして、『安全運転ができなかった時の“安全” (パッシブセーフティ)』 は技術の進化で、これからも進化し続ける…のか?
それはわかりませんが、技術の進歩によって安全性は着々と上がっているのだな~と感じました。
(オマケ)
VIDEO
欧州の ENCAP がおこなった2代目オーリス前期のテスト動画です。