![「北京原人の逆襲」DVD 「北京原人の逆襲」DVD](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/blog/000/044/750/986/44750986/p1m.jpg?ct=8b038ad1722a)
3連休の2日目。僕の暮らす地域は平地にも関わらず120cmほどの積雪を記録しました。今日は朝の6時過ぎからお昼過ぎまで半日ひたすらに除雪作業を行いました。除雪車も来てはくれますが、既に町内には雪の仮置き場がありません。今日の午後くらいから降雪量はだいぶ落ち着いてきた感じはしますが、それでもまだ雪は断続的に降り続けています。今回の3連休は冗談抜きで除雪のための3連休になりました。もう疲れ果てました…。
…さて、家の中にいる時くらいは雪の事なんて考えたくもないので、「北京原人の逆襲」のお話しでもしましょうかね(笑)。
この「北京原人の逆襲」は、昭和52年(1977年)7月に公開された香港のショウ・ブラザーズ製作の特撮映画です。(日本公開は翌昭和53年3月)
例の如くあらすじはDVDのパッケージ裏よりそのまま頂いちゃいます(汗)。
- ヒマラヤの大地震で出現した北京原人。その北京原人を捕獲しようと、香港から探検隊一同が奥地に入っていく。
隊長のチェンは、ジャングルで遭遇した金髪の美女の協力得て、北京原人を香港へ連れて帰る。だが見世物にされた北京原人は、突如暴れだし、香港の街を破壊していく…。 -
1960年代から1970年代に掛けて黄金期だったショウ・ブラザーズが、「ウチでも『キングコング』をやりたい」という事から、日本の特撮作品の造形物製作を数多く担当している村瀬継蔵氏を中心とする日本の特撮スタッフを招集、2年2ヶ月を掛けて製作されました。製作費は約8憶円というかなりの巨額が投入されましたが、封切り後には香港を始めとするアジアやヨーロッパなどの国々で10憶円を稼いだとも言われています。映画監督のクエンティン・タランティーノ氏もお気に入りの作品で、タランティーノ氏が自らアメリカ国内での上映を実現させたほどです。
物語は「キングコング」に【ターザンもの】を混ぜん込んだような作品となっていますが、日本の特撮映画、とりわけ怪獣などが登場する映画は鑑賞の対象の中心を子供たちとしてる事が多い事から、色恋沙汰みたいな描写は極めて少ないですが(特に昭和の時代の作品)、本作は主人公のチェン【演 :ダニー・リー】と、ジャングルで出会った女ターザン、アウェイ【演 : イヴリン・クラフト】とのラブシーンなども結構しっかり…というか、必要以上に撮っているのが面白いです。だいたい、主人公のチェンが自分の弟に恋人を寝取られて傷心の面持ちで酒をかっ喰らっているところに、興行師のルーが北京原人の捜索、捕獲依頼をするっていうところなんかも、日本の怪獣映画じゃあ、まずあり得ないですから面白いですね(笑)。
更に、ジャングルで北京原人や動物たちと共に暮らすアウェイは、なんてたって女ターザンなので(笑)、常に半裸状態でうろちょろしているのですが、完全におっぱいポロリしちゃってるシーンもそこそこあったりと…もう色んなものがブチ込まれ過ぎな作品です(笑)。あと、僕的に爆笑したのがチェンとアウェイが、まっ昼間からチョメチョメしてるシーンで、外から北京原人が覗いてるシーンですね(笑)。これは、数ある怪獣映画の中でも屈指のシーンと言いますか、北京原人のあの表情が堪らない(笑)。
そして、肝心の特撮シーンは、やはり日本の職人芸とも言えるほどの素晴らしい出来栄えとなっており、当時完全に斜陽産業となっていた日本の映画業界とは比べ物にならない程の予算で製作された事もあり、本家のキングコングにも負けないほどの特撮クオリティと言えるかもしれません。特に、北京原人の身長を25mとしたことで、50m級の怪獣が登場する怪獣映画よりもビルなどのミニチュアのスケールが大きなものとなっており、建物の細かなディテールなどもよく再現されて作られており、かなり見応えがあります。
物語のラストでは、本家のキングコングと同じようにビル(当時、香港で最も高かったコンノートセンター・ビル)によじ登り、最後は火だるまになりながらビルから落下して絶命するのですが、このシーンはとても危険を伴う撮影だったため、それまで北京原人のス-ツアクターを務めていたスタントマンが撮影を拒否した事により、急遽北京原人の着ぐるみを造形した村瀬継蔵氏自らが北京原人の着ぐるみに入ってこのシーンの撮影を行ったそうです。
20代の頃に一度DVDを手放した作品ですが、今回改めて買い直して10年以上振りに観直しましたが、やはり傑作でした。日本の映画産業が衰退を迎えた時代、主にアジアで作られた数こそ少ない怪獣映画やその他の特撮映画では、日本が世界に誇る多くの特撮スタッフたちの職人技が作品を盛り上げ、支えていたというのは、一つの歴史として見ても面白いですし、日本人として誇らしい思いです。
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女ターザン・アウェイ【演 : イヴリン・クラフト】
確かになかなかの美人なんですが、キャラが濃すぎて…(笑)
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女ターザンですから猛獣ともお友達なんです(笑)。
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当然、北京原人の手の平に乗ることもできます。
こういうところは、本家「キングコング」へのオマージュを感じますね。
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怪獣映画で、まっ昼間からチョメチョメしてるシーンなんて本作くらいかも⁉
二人の【真昼の情事】を覗く巨大猿の表情が何とも言えない…(笑)。
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着ぐるみとミニチュアによる特撮シーンは流石、日本の職人技と言えますね!
香港の街並みがリアルに再現されています。
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物語終盤、ビルの屋上でヘリを叩き壊す北京原人。すげぇ格好良い!
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Posted at
2021/01/10 20:24:50