え、今さら比較?
2017年デビューの車両を?
などと思う方もいるかもしれませんが、GU系インプレッサがすでにB型になる2024年下期
そりゃぁ、前世代のインプレッサをなぜ比較するかと突っ込まれるのは重々承知の上。
ただ新車市場はそんな状況かもしれませんが、これからGT/GK(以下、GT系と表記)を少なからず中古車市場で選ぶ方もいると思うので、一つ参考になればと思いブログにしてみました。
きっかけは、先日の事故に続き、BT5のリアゲート故障です。
例のごとく今回も毎度ご迷惑をおかけしておりますが、故障→連絡→30分以内にディーラー飛込み という超最速でご対応いただきました。
※だって、ブザーが鳴りっぱなしで走れないもの・・・
そんななかで急遽割り当てて頂いた代車が、GT2(E型)でした。
GT7(B型)が手元にある身としては、ここは一旦比較しようということで、修理が終わるまで1週間じっくりと堪能してみました。
■(まえおき)型式について
ご存じの無い方のために念のため。
直近のスバルの型式は、3桁目の数字によりエンジン形式、駆動方式が変わります。
GT系については下記の通り
・FB16(1.6L)
GT2・・・1.6L NA FWD
GT3・・・1.6L NA AWD
・FB20(2.0L)
GT6・・・2.0L NA FWD
GT7・・・2.0L NA AWD
・これに、マイルドハイブリッド車の場合は
GTE・・・2.0L MHEV AWD
となります。
つまり、3桁目が大きいほう=AWD、一つ小さいほうがFWDとなります。
参考までに、この法則にのっとり2023年にFMCを迎えたGU系インプレッサについては、MHEVにAWDとFWDが存在するため、法則上いままでAWDのMHEVが"E"だったので、FWDモデルは"D"となります。
→ よって、FWDのMHEVはGUDとなります。
上記の通りとなりますので、今回は手持ちのGT7(2.0L-AWD B型)と、GT2(1.6L-FWD E型)の比較となります。
奥側 : GT7 - 2.0L AWD (B型)
手前 : GT2 - 1.6L FWD (E型)
以下、レビューです。
■足回り性能について
ぶっちゃけ話、足回り性能は根幹はどの車両も同じだと思います。
細かい話を言えば、部品番号が違ったり味付けが~という話があるのは重々承知ですが、最近のスバル車はどの車両もどのグレードも、基本的にショックの入り部分は比較的反発力がないように感じられます。
初期入力というべきか、路面からの突発的な突き上げなどは基本的にバネとタイヤの扁平によって吸収しているように見受けられます。
故に比較となりますが
GT7 ・・・ 225/40R18
GT2 ・・・ 205/55R16
となりますので、40タイヤと、55タイヤの直接比較とくれば自ずと言いたいこともお伝えできるかと思います。
車両自体がだいぶガッチリしているため、主に履かせているタイヤサイズによって車体の動きに違いが生じている感覚です。
机上レベルで列挙できるほどの話となりますが、GT7に比べてGT2はハンドリングがものすごく軽い、後輪への駆動が無いから抵抗が一切ない。
扁平が厚いため、走行中のロードノイズは比較的静か。ただハンドリングのセンターが不明(悪い意味でふらふらする)
一方、GT7は扁平率が40であり、さらに接地面が225であるために、直進状態から少しでもステアを切ろうにも、全体的にステアリングが重い状況となります。
GT7・・・ハンドルを内掛けで回す
GT2・・・小指でも回る
ざっくりいうとこんな感じです。
タイヤサイズの違いから生じる一般的な見解が、そのままその通りに感じ取れる状況でした。
■エンジンについて
実際には目隠しして運転は出来ないものの、目隠しして乗ってくださいと言われて何も知らされずに加速を体感した場合、たぶん2.0Lと1.6Lの違いは判らないかもしれません。
出力特性というか乗った感触としては、GT2もGT7もさほど400ccの差を感じるようなことはありませんでした。
これは下記の要素が効いているからだと思っています。
・ FWDであるため(ドライブシャフト以降の部品が存在しないために重量的に軽い)
・ FWDでは旋回時のタイトコーナー現象が無い(アクティブトルクスプリットAWDでは多少は出る)
・タイヤ自体の路面接地面積が少ないので相対的に抵抗が少ない
ただし、高速クルージングをする人は注意したほうがいいかもしれません。
60km/h付近で走行していて、キックダウンしたときの加速は1.6Lはかなり野暮な感じです。
2.0Lと同じように、レスポンスよく感じられるようなCVT設定ではあるものの、やはりエンジン出力の違いは顕著に出てきます。
■ B型とE型の違いについて
B型視点でE型の良いところを挙げると下記の通りです
・ メーターが明るい、後期型で文字盤が多少変更されており照明が日中も夜間も明るい
※C型から多少照明が変更されているようです。 D型から速度計の文字盤が小刻みになっています。
・ C型以降ですがAVH(ブレーキホールド)がついているのは良い点
逆にB型観点でE型の悪いところを挙げると下記の通りです
・ライトスイッチがおかしい
レヴォーグ(VN-A型)、アウトバック(BT-B型)と同一ですが、ライトスイッチのOFFとスモールが共通となっています。
→ このため、現行と同じくAUTO/スモール、AUTOの2種類が存在しないので、日中スモールで点けた状態でトンネルに入り、トンネルを抜けるとそのままライトが切れてしまいます。
スモールの固定ができない感じですね。
途中で改良されBT-C型も含め現在は、AUTO/スモールが存在していますが、実はこれもユーザビリティが悪く・・・
色々と乗ってみて、
ホンダ式のライトスイッチが一番かなと感じている次第です。

※ホンダ(FLシビック)の取説より抜粋

※スバル(アウトバックBT-C型)の取説より抜粋
これ、どういう意味かというと、まずライトスイッチを操作する動作を考えてみたときに、ライトスイッチを操作する人の立場が主観になっているのがホンダ、ライトスイッチ自体の構造を主観としているのがスバルということになります。
多分、
まだ大多数の方が理解できないと思いますw
では
ライトスイッチを操作するときって、どんな時でしょうか?
答えは単純で、ライトを点けたい、ライトを消したいという意思があるから操作をするわけですよね。
では、ライトを操作するときってどういうとき? と考えてみてください。
カンカン照りの日中に、「あ、ライト点けよう」っていうケースってどの程度ありますか?
むしろ余程濃い霧などが発生しない限りそんなシチュエーションは発生しないですよね。
じゃぁ、どういうとき? → 自ずと答えは出るはずで、
暗い時に操作するわけですよ。
要は、
手元が見えないときにON/OFFをしたいときにしか触らないんですよ。法律改正が入ったことでAUTOがホームポジションとなった今ではね。
となると、暗い時がメインの操作となるスイッチなわけですから、暗い時に消したい=現在点灯しているから一つ落としたい(ポジションなどに)
とすると、手前側(下方向)に回すわけですよね。
逆に、暗い時に点灯したい(AUTOが遅い時など)は、奥側(上方向)に回すわけですよね。
ドライバーの視点に立った時、ではどういうことが起きるのかスバルとホンダのスイッチの違いから考察すると
■ AUTOから点灯したい → 奥側に回す
ホンダではヘッドライトが点灯する
スバルではLOになってしまう
■ AUTOから消灯/スモールにしたい → 手前に回す
ホンダではスモールになる
スバルではOFF(全消灯)になってしまう
ほらこの違いです。
え、じゃぁさ、日中帯に霧が発生している中でロービームまで点灯させたいとき、ホンダだと手前に回す必要があるじゃん訳わからなくなりそうでは? と思う人もいるはず。
逆に言わせていただきましょう。日中帯でAUTOでは足りずに点灯したいときってどういうとき?
答えは出てますよね、
周囲が明るいんですよ。
つまり、手元のスイッチの位置が外光によってはっきりしているんですよ。ぱっと見でわかるわけですよ。スイッチを的確にどの位置にするか
見えるのですよ。
ということで、確かに直近では改良されたかもしれないが、ライトスイッチの配置が残念・・・
とにかく、こういう詰めの甘さ、あー残念だよなスバルって。って総額500万円近くも出して感じるのが所詮地元の太田市の企業だよなって感じざるを得ないものです。
・アダプティブドライビングビームがクソ。反応が遅い、ハイビームまでの時間が長すぎる(にょきにょき出てくるのが煩い)
→ C型までと同様に、スパッとHI/LOのほうが良いし、下手にアダプティブドライビングビーム化したいなら、現行のアレイ式のほうが断然良い。
BS9のアダプティブドライビングビームより反応が悪く夜間は頭に来ました。
・CVTの異音がすごい。まるでECVTを思い出させるほど。
→ 35~45Km/hほどの間を維持するためにアクセル操作をしていると、ヒョンヒョンヒョヒョー・・・ ヒョンヒョン・・・ ヒューヒョンヒョンヒョヒョー・・・ のように、明らかにCVTの音がしますw
しかも、ステラのi-CVTどころかヴィヴィオのECVTにほんとよく似た音で、懐かしい音するな~って運転中特に感じました。
改めてB型に乗って同じような乗り方をしてみましたが、CVT自体の音はするがここまであからさまではないため、個体差なのかエンジン出力とタイヤサイズの違いで微妙なミッション負荷により生じているのか?など考えさせられました。
■ 全体的な感想
2024年10月現在での感想となります
・年式新しめで可能な限り現行(GU型)に近い車両を選びたい人
一定の機能がついてナビも自由に選びたいという方であれば、GT系の最終型しかもSTIスポーツなどのグレードを選ぶことをお勧めします。
STIであれば2.0L-NAですが、ある程度カスタマイズ性も兼ね備えているので、これから弄りたい人には良い選択だと思います。
・年式はともかく値段的にもGT系を買いたい人
値段的に厳しい、150~200万で選びたいのであれば、C型をお勧めします。
C型とD型以降の違いは主に先に記載のライトが、市光工業のライト(C型まで)か小糸製作所(D型以降)の違いになります。先に記載の通りアダプティブドライビングビームの反応が悪すぎることから、市光工業製のライトが搭載された前期型をお勧めします。
C型ならAVHも搭載していますし、D型と基本的なデザインに差はありません。
また、バンパーの樹脂部分が少ないために、屋外駐車のダメージをあまり受けにくい傾向にあるので、個人的にはC型かなと思います。
・AWDかFWDか悩んでいる方へ
軽快さを求めるとやはりFWDになると思います。
正直、当時の最上位グレードのAWDを選んでいる身からしても、FWDだったら相当軽快だっただろうなと思います。
ただし、そこまでして軽快さを求めるなら、2024年現在FWDで軽快に走れるハッチバックなんて相当数あるわけで、FK7とGT7を一時共存して乗り回していた身からすると、とっととFLシビックでしかもRSが出るわけですから、スバルなんてやめてホンダに、しかも6MTを選んだほうが絶対に楽しいと思いますww
スポーツハッチとはいえ、4輪で路面を掴んで確実に安定する。そして不自由なくすべての路面を走れるという目的ならば、AWDを。そして2.0L(GT7)を選ぶべきだと思います。
ちなみに、峠道を攻める人は断然AWDを選んだほうがいいですw アップヒルの時の後輪の食いつきが全然違いますw
かなり長くなりましたが、GT系インプレッサ。
5年~6年近く販売していたにせよ、年次改良の差で機能差はあっても選ぶグレードによって思いっきり違う車両なんだなぁと感じました。