2013年12月29日
「東洋経済オンライン」に面白い記事が出ていたので一部をご紹介します。
尚、この記事の主、日野瑛太郎氏の書いた「あ、「やりがい」とかいらないんで、とりあえず残業代ください。」という本が出るそうです(リンク参照)。また既に「脱社畜の働き方」って本も出しています。
以下引用***
日本の会社で働いていると、上司や先輩から「経営者目線を持って仕事をしろ」と言われることがあります。経営者自ら、全社員に「経営者目線を持て」と呼びかけることも少なくありません。
このように、日本の会社では社員が「経営者目線」を持つことは、とても重要なことと考えられています。「経営者目線」を持たない目線が低い社員は、日本の会社では基本的にダメ社員のレッテルを張られてしまいます。
でも、これって実はおかしくはないでしょうか。
単なる雇われにすぎない一従業員が、「経営者目線」を持って仕事をしなければならない理由って、何なのでしょうか。雇われは雇われとして、自分の仕事を淡々とこなすという姿勢では、なぜいけないのでしょうか。
今日は、そんな「経営者目線」について、少し考えてみたいと思います。
給料は安いほどいいし残業代も払われないほうがいい?
では試しに、実際に「経営者目線」に立って、いくつか物事を考えてみましょう。
仮に、あなたが働きに見合わないぐらい安い給料しか会社からもらっていなかったとします。これは社員の立場から考えれば、「ふざけるな」という話になりますが、経営者の立場では、社員に払う給料の額は少なければ少ないほどいいということになります。
そこで、「経営者目線」で考えると、薄給でも我慢して働くべきという結論になります。間違っても、給料を上げろなどと言ってはいけません。
次に、残業代も会社から払われず、連日サービス残業を強いられているとします。これも社員の立場から考えれば、直ちに労基署に駆け込むなり弁護士に相談するなりして、残業代を取り返すという話になると思うのですが、経営者の立場では残業代はなるべく払いたくないということになります。
そこで、「経営者目線」で考えると、我慢してサービス残業をするべきという結論になります。
ほかにも、有給休暇だって取得しないほうが会社としたらうれしいでしょうし、休日出勤だってガンガンしてほしいということになるでしょう。
このように、「経営者目線」を強調しすぎると、労働者にとって利益になることは、ことごとく否定されてしまいます。
ある部分において、経営者の利益と従業員の利益は、明確に対立しています。それなのに、従業員に対して「経営者目線」を持てと言うことは、利益を放棄しろと言っているのと同じことです。
そうやって過度に「経営者目線」を持った結果、待っているのは、「社畜」として会社の都合のいいように働かされてしまう未来です。
「経営者目線」で働いても、給料は「従業員」
忘れてはならないのは、どんなに「経営者目線」を持って働いたところで、しょせん雇われは雇われにすぎないということです。
経営者顔負けの仕事をして、会社に莫大な利益をもたらしたとしても、もらえる給料はあくまで「従業員」としてのものです。少しぐらいは給料がアップしたり、昇進したりすることはあるかもしれませんが、それでも経営者が得るのと同じぐらい莫大なおカネを手にすることはできません。
これは、ものすごくアホらしいことではないでしょうか。こんなまともな見返りもない状況で、「経営者目線」を持って働いても、自分が得することはありません。
また、従業員が「経営者目線」を持って仕事をしなければならないとしたら、本当の経営者はいったい何の仕事をするのでしょうか。
会社の立場で物事を考え、意思決定をするのは、経営者の仕事のはずです。それを雇われにすぎない従業員に求めるというのは、ある意味で経営者の「甘え」とも言えるのではないでしょうか。
経営者目線の真の意味
日頃から社員に「経営者目線を持て」と言っている経営者であっても、社員が本当に経営者のように振る舞い始めたら、それはそれで困るはずです。
たとえば、経営者目線を持った社員が経営戦略を自ら考えて、社長に直訴しに行っても、普通は相手にしてもらえないでしょう。「お前は黙って自分の仕事をやっておけ」と、言われてしまうかもしれません。経営者がするような意思決定を現場の従業員が勝手にし始めたら、大騒ぎになるでしょう。
どんなに「経営者目線を持って仕事をしろ」と言ったところで、結局は「言われたとおりの仕事をするしかない」という、従業員としての側面は残っているのです。
結局、日本の会社で求められる「経営者目線」というのは、会社にとって都合がいい精神論でしかありません。
「今は会社の業績がよくないから、残業代が出ないのも仕方がない。それが会社のためだ」というような「経営者目線」を持つことは大歓迎ですが、具体的な経営戦略の範囲まで社員が口出しするようなことは、求められていないのです。
だいぶご都合主義的な経営者目線だということです。
「従業員目線」を持ち続けよう
会社員に本当に必要なのは、「経営者目線」ではなく、「従業員目線」だと僕は思っています。
日本の会社では、何かと「経営者目線」を要求されることが多いので、気がつくと自分が「雇われ」であるということを忘れてしまいがちです。仕事にコミットすればするほど、ついつい会社の利益のことばかり考えてしまいます。
しかし、会社員は、会社に労務を提供して、その見返りとして給料を受け取るという関係であるにすぎません。いくら会社の利益になるからといって、自分の給料に見合わない働きを強制されることはおかしいのです。
どこかで「あくまで自分は雇われ」という気持ちで線引きをしておかないと、どこまでもどこまでも会社にコミットしてしまい、気づくと取り返しがつかないぐらいすり減ってしまうかもしれません。
会社の業績に一喜一憂し、私生活を投げ打って仕事をすべきなのは経営者であって、従業員ではありません。もちろん、「雇われ」としての仕事すらきちんとこなさないというのであれば、批難されても仕方がないですが、給料分の働きさえしていれば、文句を言われる筋合いはないのです。
難しいことは経営者の方々に考えてもらって、給料分働いたら、さっさと家に帰ろうではありませんか。
「経営者目線を持て」と言われてしまったら
心の中では「従業員目線」を常に忘れずに持ち続けることにしたとしても、現実に「経営者目線を持って仕事をしろ」という圧力自体はかかり続けるかもしれません。
そういうときは、とりあえず「経営者目線を持っているフリ」だけしておいて、適当に話を合わせておくのが得策です。本当に心から経営者目線を持つ必要はありません。
そこで最後は、経営者目線を持っているフリをするためのコツを伝授しましょう。実はこれは、そんなに難しくありません。
経営者が言っていることを、自分もそのまま同じように言えばいいのです。
たとえば、社長が「人材の育成が大きな課題だ」と、日頃、言っているのであれば、自分も「我が社は、人材の育成にもっと力を入れなければならないと思います」と、同じ内容の発言をすればいいのです。それだけで、自分も「経営者目線」を持ったことになります。
間違っても、自分のアタマで考えてはいけません。それで経営者と正反対のことを言えば、「もっとよく考えろ」と注意されてしまいます。会社で現実に求められる「経営者目線」というのは、結局は「経営者の方針に賛成する」ということです。経営者と同じことを言っておけば、怒られることはまずありません。
そうやって適当に理念だけ賛成しておいて、実際には従業員として行動すればいいのです。
「人材育成の必要性については、私も日頃からよく考えているので、可能であれば私もそのミーティングに参加したいのですが、今日はどうしても外せない予定がありまして……残念です」
と、会社を憂うフリをすることで、逆に帰りやすくなる。そんなことも、あるかもしれません。
*******************************************************************************東洋経済オンライン 2013/12/13*****
コレを書いた方は「働いたら負け」系の方でも「だめ連の幹部会員」でもありません。経営者と従業員の両方を体験した方だそうです。東大卒ねw。
結構「経営者目線」って言葉に釣られる場面多いですね。ご都合主義もいいとこなんですが、「経営者」って言葉を聞くとかんだかカッコイイ気になるんですよねw。
よく、仕事の愚痴に対して「そんなら会社なんて辞めて起業してみろよ、経営はタイヘンなんだよ」って言う「オレは経営者の感覚がわかってる」って人、よく出ますねw。たぶんホンモノの経営者でも管理職でもなくて、講釈だけのニート君かすっかり洗脳された社畜さんなのかもねw?
長いこと「雇われは雇われ」という考え方が薄まってしまいまして、「ものわかりのよい」労働者ばかりになってしまったみたいで、上の記事にある「ある部分において、経営者の利益と従業員の利益は、明確に対立しています。」という原点をみんな忘れてしまったんぢゃないでスカね??
「会社の利益は従業員の利益」なのもきっと間違ってはいないのですが、やはり「ある部分」では相反するものがあるんですね。
ブラック企業のブラックぶりが露呈してきておりますし、今後、左巻きでないごくあたりまえな、ある種、「階級的な考え」が育ってくるのかも知れませんな。正しい配分とか言うことは決して「売国左翼」ぢゃないですよ。
ワタクシは日章旗を振って労働者の解放を叫びたいと思いますな!!
東洋経済オンラインの中にも記事がありますが、本家「脱社畜ブログ」の方もおもしろいです。まだ全部読んでいませんが、ごもっともな記事が多いみたいですよん。
Posted at 2013/12/29 14:55:18 |
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所感・雑感 | ニュース
2013年12月29日
安倍首相の靖国参拝 支持したのは産経新聞だけ
安倍首相の衝撃的な靖国神社参拝から一夜明けて、マスメディアは朝から安倍首相への非難轟々である。
安倍首相が脱却しようとしている日本の戦後レジームの闇が如何に暗く、深いものであるかを証明していると言える。
各紙の今日の社説は産経新聞1社を除いて全て安倍首相の靖国神社参拝を徹底的に批判している。
朝日新聞「首相と靖国神社 独りよがりの不毛な参拝」
毎日新聞「安倍首相が靖国参拝 外交孤立招く誤った道」
読売新聞「首相靖国参拝 外交立て直しに全力を挙げよ」
日経新聞「靖国参拝がもたらす無用のあつれき」
産経新聞「首相靖国参拝 国民との約束果たした 平和の維持に必要な行為だ」
《朝日新聞》
まず「英霊とは何の関係もない日」に参拝したと批判。
それなら関係のある日だったら批判しないのかと笑える。
靖国神社参拝は安倍首相の個人の思いに過ぎず、政教分離の原則を示した憲法違反だという。
A級戦犯の合祀と遊就舘は戦後の歴史を正当化するものだとし、中韓の反発と米政府の異例の声明を生んだ外交は「下策である」と批判。
米軍のオスプレイ配備などいつもは口を極めて米国を批判する朝日新聞が、今回は手の平を返したように米政府の声明を有難がることこそ「異例」だ。
安倍首相の靖国神社参拝を「個人的な思い」と矮小化しているのも許せない。
最後は「新たな追悼施設を」と提案している。
《毎日新聞》
天皇陛下が靖国神社を親拝されなくなったのはA級戦犯が合祀されたからだと主張。
極東裁判、サンフランシスコ条約を否定する「歴史認識」だと批判している。
米国民の世論調査では最も重要な国は中国で日本は2位に転落したと指摘して日米関係を心配。
個人の政治信条を国益より優先し、「靖国を外交問題化し、日本を国際社会で孤立させ、国益を損ないかねない」と批判している。
《読売新聞》
アメリカの「異例な声明」に危惧感を抱き、外交の立て直しに全力をあげよと安倍首相に注文。
一方で・・・
「対日関係を悪化させたのは歴史認識問題を政治・外交に絡める中韓両国の方だ」
と中韓を批判した。
最後は「A級戦犯の合祀が問題」だから「無宗教の国立追悼施設の建立」をせよと提言している。
安倍首相の歴史認識を批判する朝日・毎日は中韓の外交戦略と通底している。
読売新聞の国立追悼施設の提案は頂けない。
*************************************************************************************************イザ!(ブログ) 2013/12/27****
選挙前に大阪護国神社を参拝した誰かさんみたくw、にわかネトウヨや純粋すぎる保守層の支持を得るためにやったのでなく、靖国参拝が第一次安倍内閣時からの悲願、政治家安倍晋三の存在そのものという信念でやったことならそれもよかんべと思います。一時的な国益よりも大事なものが我が国の根底にあるのではないでしょうか??
靖国参拝をやめたところで課題集中国の皆様からお褒めの言葉を戴けるとはおもえませんしね。
まぁ、燃料をあげちゃったのは確かなんですがね、色々な当面の問題が片付いた後、且つ正月休み前という練りに練った絶妙なタイミングなんで、そこは考えたんでしょうな。
「A級戦犯の合祀」がケシカランってのなら「国内的には犯罪者でない・・」とかごにょごにょ言わずに、
「どんな極悪人でも犯罪者でも死ねば仏、ノーサイドだ!!!」
「死者にさらに鞭打つのは日本人の感性としてアリエナイ!!!」
でおわり!!
で、いいと思いますな。
理解されるかどうかはそちらの感性によるもので、今さらぶれちゃいけませんぜ!!
戦没者を追悼するヤツは右翼か?
そう思っているならバカだろ!
Posted at 2013/12/29 14:00:20 |
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