つい半年前までは「介護」の二文字が大袈裟に感じるくらいの母でしたが、その後は病気の進行と加齢のせいで筋力や体力が一気に低下。今では車椅子なしでは月一の通院もままならない状態となってしまいました。
残念ながら、昨春に納車した自慢のシルバーカーも、非番となって久しくなります。
実家の二階の自室で母を座らせ、酸素ボンベをくくりつけた車椅子で、段差だらけの玄関を通過して外に出るだけでも結構な重労働ですが、やっと車の傍まで辿り着いたとしても、そこから要介護者を助手席に乗せ降ろしするのが、意外に難儀だったりします。
酸素ボンベのチューブの取り回しに気を配りながら、足腰の立たない母を中腰で抱き抱えて座席に座らせるという、アクロバティックな姿勢を毎回繰り出す必要があるので、翌日(翌々日?)の筋肉痛の立派な原因に^^;。
これが1回の外出あたり、クルマの乗降が2セット、自宅の出入が1セットもれなく付いてくるわけです。しかもこの一週間は三度も通院があったスペシャルWeek。運動不足な私の身体の状態は…推して知るべし(笑)。
なお、現在の車椅子は借り物ですが、モノによっては左右の肘掛けが上下したり、足元のステップが脱着できたりと、まさしくこんな乗せ降ろしに配慮した多機能なタイプもあるので、サイズや重量も含め、車椅子選びの重要性にあらためて気付かされます。
でもこんなとき、
車椅子のまま乗せ降ろしができるクルマがあったらなぁ
と考えるのは無理もないですよね。
ところがところが、
新車の福祉車両は軽自動車でも割高感がありますし、中古車は極端に流通量が少なく、メーカーに拘ると条件が折り合いにくいのが現状。ならばと所有を諦め、大手レンタカー会社に頼ればいいと思いきや、悲しいかな地方は福祉車両の配備がなく、サービス対象外とのこと。駅裏の我が家の場合、徒歩1分圏内に5軒もレンタカー店舗があるというのに皮肉なものです。流行りの介護タクシーも、ケアマネさんによればこの界隈では引く手あまたで、予約をとるのも大変なのだとか。ウーン。
というわけで
現状は、元々母親の送迎専用車だったアクセラXDで引き続き奮闘中^^。
たしかに、酸素ボンベの積み降ろしではBピラーレス構造のMX-30がひどく羨ましかったり、母には低過ぎる座面高さが調整できるMAZDA3が時に恨めしかったりもします。でもこのアクセラは、亡き父と最後まで共に過ごしたという"正統派"の母送迎車。なにより、大きめの車椅子でもなんとかラゲッジに収められるのは、CX-3にはできない芸当ですしね。(後席は予備ボンベやら膝掛けやら私の手荷物やらで意外と手狭なのです…)
ちなみに、手持ちのマイカーでいえば、14年選手のビアンテを気兼ねなく改造し、助手席乗降リフターを後付けするのが最適解のようにも思えます。ただ、母の病状からして、改造費用とリードタイムを考えると決して得策ではないのです…。
幸いにもこれまで、母の通院日はなんとか天気には恵まれてきましたが、総合病院の屋根なし駐車スペースでの雨降りの乗降なんて、考えるだけでゾッとします(-_-;)。通院日の天気予報に関しては、今でも数日前からやきもきしているこの私。今後はてるてる坊主も用意して万全を期した方が良いかもしれません(笑)。
と同時に、
自分がその境遇に置かれて初めて気付くことも多いもので、高齢化社会と言われて久しい現在、身近なところで人知れず介護や支援に苦労されている方々の存在をあらためて意識させられます。
50を過ぎて全く恥ずかしい限りではありますが、今更ながら、同じように困っている方を見掛けたら積極的に声をかけてあげねばと、バンテリンを貼った背中を庇いながら"痛感"している今日この頃です。
Posted at 2022/02/24 11:27:23 | |
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