RX-7のエンジンオイル交換のために訪れた市内の旧アンフィニ店。幹線道から敷地に乗り入れる際にチラッと私の目に入ったのが、店頭にそびえ立つCX-60の威容でした。(FDはアイポイントが低いので余計にね…)
直列6気筒のエンジンや8速のトルコンレスATなど、個人的に初体験となるメカニズムには興味津々でありながら、なにせCX-60は発売間もない話題の新型車。お客さんの来店のピークが過ぎた頃にじっくり乗せてもらえれば…とスルーするつもりでいたら、担当営業氏の粋な計らいで急遽、試乗のチャンスが巡ってきたのです。意外にも試乗車がフリーな状態だったのは、日曜の夕方遅くという時間帯のお陰だったかも^^。
そんなわけで、さしたる心の準備もなしに乗り込んだマツダ渾身の最新SUV。3.3Lの直6DEを搭載する
XD-HYBRID、Exclusive Modernという上位グレードです。
いつものように手動でドラポジ合わせを試みようとすると、すかさず担当営業氏に促され、私の身長の入力やら顔認識の登録といった慣れない儀式を先に。そういえば、ドライバーの体格に合わせた自動調整機能が新設されていたっけ…と、明らかに予習不足をさらけ出しながら、なんとか発進の段階まで漕ぎ着けます。
ただですねぇ・・・
よりによって、マイカーで最もタイトでコンパクトなキャビンのRX-7で乗り付けてしまったせいか、CX-60に乗り換えると、異様に高く感じる着座位置といい、異様に遠いと感じる左側一帯といい、なんとも"手の内感"に乏しくて、運転環境が今ひとつしっくり来なかったのです。
ま、初めて運転するクルマなら、最初は大なり小なり違和感は伴うもの。せめて私がビアンテかCX-3で乗り付けていたら、前述のような印象は緩和されたのかもしれません。
そして、向かうはいつもの海沿いのワインディングコース・・・なのですが、生憎この一帯は路面の舗装が痛んでいるのに加え、道の両端には背の高い雑草が生え放題^^;。元々狭い道幅がさらに窮屈な状態と化していて、1.9m近いCX-60の車幅をすっかり持て余してしまいました。
折角の試乗でこれほど余計な気を遣わされるとは・・・ただでさえ全幅を不安視するお客さんもいそうな点を考慮すると、なおさら残念な状況。正直、コースを再考した方が良いのではと思いますね。
それにも増して私がしっくりこなかったのが乗り味。
極端に硬いわけでも軟らかいわけでもないのに、なぜか硬軟双方の短所が目立ってしまう結果に。つまり、悪路ではドタバタガツンと路面の凹凸を直に伝えてくる一方で、良路では巨体の大きめのロールが気になるあまり、必要以上に慎重なコーナリングを強いられてしまったのです。後者は単なるドライバーの習熟の問題だとはいえ、ややスローに思えたステアリングレシオと相俟って、随分と運転の楽しさがスポイルされてしまった感じでした(>_<)。
おそらく、郊外のバイパスや高速道路に持ち込めば、硬軟双方の美点が良い具合いに表出し、快適で安定感のあるクルージングが楽しめる気がします…。
後になって冷静に考えると、満を持したマツダのプレミアム領域への挑戦であることや、ダッシュボードに誇らしげに置かれた税込505.4万円也の価格プレートなどから、ついつい従来の感覚を超越した異次元の味わいを勝手に期待してしまっていたのでしょうね^^;。
少なくとも今回の印象は、"CX-5の兄貴分"の範疇に止まった感じ。だって最新のCX-5は相当上質ですからね。
いずれにしても、今回はCX-60の良さが光り難いシチュエーションを意図的に選んだような初ドライブに終わりました。
ぜひ次回は、市内のマツダ店の方に乗り込んで、違うコースで再試乗してみたいところ。あちらは国道バイパスを経由し、広くて舗装の新しい道路も多いので、きっと違った乗り味が感じられることでしょう。そうそう、最上級グレード Premium Sportsに設定されたタン色の高品質な内装もぜひ観賞してみたいですしね^^。
・・・あ、お店に乗り付けるクルマを厳選するのは言うまでもありません(笑)。
Posted at 2022/09/26 21:39:22 | |
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隠れ家のテストドライブ