先々週に担当セールス氏が知らせてくれていた、
CX-60 PHEV
モデルのデモカー到着。
ふと気が付けば、ディーラーが年末年始休業に入る前の最後の土日。公私ともに"激動"の一言に尽きるこの一年を締め括るマツダ車試乗として不足はなく、私は旧アンフィニ店に車検のRX-7を預けた後、同じ市内のマツダ店に向かうことにしたのです。
・・・まさか激しい消化不良に襲われるとも知らず(^_^;)
私はこれまで、3.3Lの直6DEを搭載したCX-60のマイルドハイブリッドモデルに二度ほど試乗済み。偶に顔を出す鋭い突き上げに少々驚きながらも、ALL NEWのメカニズムがもたらす挙動や所作に従来のマツダ車とはひと味違う新鮮味を感じたことで、いわゆる"ラージ商品群"(そのまま過ぎる芸のない表現だ…)の存在意義の一端が理解できた気がしていたのです。
そこへやってきたのが、シリーズ最高の価格帯を誇るプラグインハイブリッド車です。
2.5L直4ガソリン(最高出力:188ps)とモーター(同:175ps)、そして17.8kWhの動力用バッテリーの贅沢な組み合わせで、75km程度のEV走行も可能だというCX-60 PHEV。
ただ・・・
私がフルハイブリッド車に試乗するのは2013年発売のアクセラハイブリッド以来で、実に9年ぶりのこと^^;。あの当時は、同じTHS-2搭載のプリウスと徹底比較し、リニアな応答特性の作り込み一点に着目したピンポイント的な試乗でした(懐かしいなぁ…)。
今回は初登場となるマツダ謹製のフルハイブリッド。でも、システムの良し悪しが的確に指摘できるほどには日頃からフルハイブリッド車と縁のない私にとって、微かに感触の残るCX-60のマイルドハイブリッド車がほぼ唯一の比較対象らしき存在でした。
加えて、"プラグイン"の機能は、長期利用時の運行費(燃料代/電気代)管理で初めて効いてくる要素なので、試乗時の印象を直接左右するものではありません。よって、CX-60の両タイプでパフォーマンスの違いを生み出す可能性があるのは、主動力としてのモーターの有無と、150kgに及ぶ車重差くらい。
とはいえ、この2つがあれば十分にその違いは感じ取れる(=堪能できる)はずでした。・・・いや、確かに違いは明らかにあったのですが、あまり良い印象ではなかったんですよねぇ(-_-;)
(でも、モヤモヤを残したまま年越しはできないので、書いておこうと思います)
好きな道を走っていいですよ♪
担当セールス氏から折角の提案があったにもかかわらず、私が郊外バイパスを経由する左回りの定番コースを選んだのは、単に前回のマイルドハイブリッド試乗時と条件を合わせたかったから。提案通りに自宅周辺のホームコースに持ち込むのもかなり魅力的だったのですが、今回は仕方なく諦めたのです。
ところが、この判断がことごとく裏目に出ていきます(汗)。
まずは駐車場の脱出から、コース序盤。
ここで否応なく意識させられたのが、2トンを裕に超える車重。正確には2名乗車で約2,220kgという数値です(驚)。別に、発進や加速が緩慢なわけでも、私がストレスを溜めたわけでもないのですが、これまで御した経験のない巨体と運命を共にしている感触が挙動の端々から伝わってくるのは、正直あまり気持ちが良いものではありませんでした。…ま、重量級のクルマに対する私の経験不足といえばそれまでなんですが。
お次はコース中盤の国道バイパス。
真っ当な筋書きの試乗であれば、ここでお客がフル加速を試し、一気に好印象がもたらされるのでしょうけど、あいにく私は巷に蔓延る"全開加速評論家"じゃありません(笑)。だいいち、自分には制御しきれそうにない膨大な運動エネルギーを感じてのっけから恐れをなしていたので、好き好んでアクセルを踏み足す心境にはなくて…^^;。無論、強くアクセルを踏み込まずとも、充分な加速力は感じ取れたので、「これだと免許証が何枚あっても足りないよなぁ」と、あらためて自重するに止めました。
そして、今回の印象を決定付けたのが、終盤の市街地走行。
低速での緩やかな加減速時、次々に露見したギクシャクした挙動の繰り返しは、私の期待値を少しずつ下回るものだったのです。
具体的には、8速トルコンレスATの不自然な変速然り、減速から完全停止までのブレーキコントロールの難しさ然り、パワーソースの切替えを意識させられること然り、とにかくクルマが神経質な感じで素振りが落ち着かなかったのです。もちろん、強制的にEVモードにすれば問題の多くは解消できそうですけど、そこまでドライバーがお膳立てせずとも、泰然とマナーの良い挙動を繰り出して欲しかったというのが正直なところ。なんたって、私のメインカー2台(RX-7とMAZDA3)の新車価格を足したくらいの値段がする高額車なのですから^^;。
そんなわけで
ある意味PHEVの真価が発揮されるポイントをことごとく外したかもしれない今回の試乗。
あらためて、短時間の試乗で切り取れる側面の少なさや不十分さを痛感すると同時に、乗る人の期待値や関心事によって評価や印象は大きく分かれるという当たり前の事実を再認識した次第です。
あくまでも、自分自身のカーライフにおけるパフォーマンスの優劣が最も大切なのは言うまでもないことで、視点や観点、立ち位置が不明な巷のインプレッションなど、たとえ本職の方であっても参考程度にしかならないことがよくわかりました。(翻って私の拙い試乗記もね…)
えっ?
もちろん、次回は遠慮なくホームコースに持ち込むつもりですよ。
過去、3.3LのDE車にはリベンジマッチを設定したわけですから、PHEVも同じ扱いをしてあげないと可哀相ですものね^^。
Posted at 2022/12/30 09:13:25 | |
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