11/16、30(土)の2回、災害ボランティアに参加してきました。
福島県は縦に「会津」「中通り」「浜通り」の3エリアに分けられます。現地の天気予報も3つに分けられるようでローカル放送局の天気予報でよく見ます。このうちいわき市は海側なので「浜通り」と呼ばれるエリア。アクセスは鉄道で常磐線、自動車で常磐道となり、平坦でまっすぐな走りやすい道路です。
浜通りはかつての東日本大震災で大きく被災した地域のひとつ、北に43km行くと福島第一原発がありますがいわき市は震災直後も原発事故に関しては避難区域外のエリア、しかし津波による大打撃を受けた経緯があります。福島県内で南側に位置するため気候、文化圏的にも北茨城に近く、方言も会津とは異なります、降雪も少なく暮らしやすい地域です。
そのいわき市はこの秋の台風19号で水害に見舞われました。ボランティア参加の背景には勤め先の事業所がいわき市にあったこと。今回は工場の被災は免れましたが、大規模な災害に市の復興の一助として団体でボランティアに参加、その後全国の事業所にも応援要請を発信しました。
関東の各事業所からはこれに応えて、30~40人が参集したしだいです。
社内での展開ですがあくまでも「ボランティア」なので業務外&自己責任です。今回はソロでの参加でしたが現地グループに混ぜてもらうことで大きな心配がありません。また都内からなら装備品をいろいろ積み込んで車で走って3時間もあれば着けるとの算段で手を挙げました。可能であれば朝一スタートの8:50に来てほしいとの要請もあり金曜日は定時に上がりました。
ガソリン代は自腹になりますが、高速料金はボランティア参加の場合、常磐道の該当地域に限り免除されます。(事前に申請用紙を用意しないといけません)早起きも頑張ってはみたのですが、初回故、現地での着替えや装備品の準備に手間取りボランティアセンターの到着がギリギリになってしまいました。現地コーディネーター氏と「初めまして」の挨拶と合わせてひたすら平謝り。他の関東組は一足先に現場へ向かっていました。そんな中、陣頭指揮をとっておられる現地事業所長、偶然居合わせた、いわき市長を紹介されお二人から「来てくれてありがとう」の言葉に胸が熱くなります。
16日は受け付け開始から長蛇の列、ボランティアセンターといっても3張りのテントとテーブルでボランティア保険の受付、オリエンテーションと仕業分けをこなし、各地へスタート。センターから15分~30分程度が被災地なので10:00過ぎに作業について15:00に終業。1時間に1回は休憩をとるように念を押されます。
装備品について…
会社にお願いして業務用のツナギを借用しました。これに上下ヒートテック、ウルトラライトダウンのベスト、ウインドブレーカーとドカジャンを持参してます。帽子は汚れるので会社のお古の作業帽を持参。ちなみに2回目は近所の作業着屋さんでツナギを購入してます、大きめのサイズを買ったので裾をカット、大掃除や洗車でも使えますからね。他にも職場上司からは「会社で用意できるものは持っていってかまわないぞ」とバックアップを約束してくれました。
長靴は一般的な黒のゴム長靴です。大掃除と車の洗車時しか使わないですが自宅のもの。耐寒対策で厚手のスキー用靴下を着用、念のために身の周りカバンに普通の靴下を持ちます。そして中敷きはワー〇マンで購入したステンレスの中敷きを仕込みます。これで釘の踏み抜きなどが防げます。1000円前後で購入できるので助かります。
マスクは汎用の防塵マスク、これは会社から拝借。
(2回目の時に、ボランティアセンターでもステンレスの中敷きと防塵マスクは用意されてありました)
ゴーグルもちょっと大きめで眼鏡でも使えるようなものを選びました。
あと、手袋も事前に防寒、耐油のゴム手袋、中が起毛になっていて袖口がベルクロで留まります。
指先、つま先などが冷えると厳しいので耐寒装備は十分に用意してゆきました。
ボランティアセンターでもゴム手袋、軍手、などは用意されていたので、服と長靴、帽子があれば仕事はできそうです。(無論、帰りの着替えは準備しないといけません)着替えは自分は車の中でしました。後はウエットティッシュ、手ぬぐい、飲料は、手洗い水など多めに用意しました。
11月の半ば時点ではすでに各仕業内容に合わせて道具も貸し出しされる体制になっていたので、手ぶらでOK。
現地で仕業分けして現場に行く際に、センターのレンタカーで相乗りになったりと自車での移動はありませんでした。念のために手洗いやうがいに使えなくもなくない糖類の入っていない「緑茶」を500ml×2本、昼食はここのところお気に入りすぎる山崎の大きなハム&たまご。(パン類は箸も使わずに食べられて残るのはビニール袋1枚だからポケットに入れても邪魔になりません)…あと、いけないと思いながらファミチキも買ってしまったのは内緒です(冷めてしまうのでちょっと残念ですしかし高カロリーな昼食です)
16日は近くの川が決壊して被災したお宅。お年寄りのご夫婦世帯で庭、敷地内に堆積した稲わらの撤去です。と、言っても30ℓ入りポリ袋を100枚に詰め込んで集める作業。袋詰め後の撤去は改めてトラックの手配をしてからになりそうです。
被災地については個人のお宅なのでポンチ絵で…赤丸が対象エリアですが、玄関前は先に片づけてあったようで庭と家庭菜園部分が主な作業エリアになります。
無残にも壊れた土手、橋は無事でしたが両側の取り付け道路は流されてアスファルトが割れて曲がっていました。10:30にスタートして昼にはポリ袋が切れてしまったので5人では終わらないと判断。
リーダーが応援要請と追加のポリ袋を要請しました。お昼休みもそこそこで作業を再開、15:00までやった段階でも全体の1/2くらいで引き続き継続すると被災者の方に伝えて現場を後にしました。
引き算すると400弱、稲わらをまとめました。これの回収はまた後日、役所なのかボランティアなのか…まだまだかかります。引き上げる車の中からは空き地には家電、家具、建具などが1.5mほどに積み上げられています。いわき市では8種類に分別して処理することになるので、これらの処理もまだまだ手付かずです。帰り際、いわき事業所の方が、「前の週に回収したヘドロを入れた土嚢袋がそのまんまだ」とつぶやいていました。
これを読んで下さった中で少しでも興味がある方、ぜひ現地に出向いてみてください。幸いなこといわき市の中心部は大きな被災はしておらず食事もコンビニも利用できます。服さえ用意すれば食料も現地で調達できます。帰りには、いわき湯本などで温泉に浸かって疲れを癒して帰るのも良いでしょう。
(一部ボランティア向けに割引や無料で利用できる銭湯もあるようでした。)
自分の場合、16日については、小名浜を目指して走りつつ、いわき湯本の少し先にスーパー銭湯を見つけて立ち寄り、さっぱりして…。
どうしてもラーメンが食べたくて地元のチェーン店らしい「みそ吉」さんに立ち寄り…。
味噌ラーメン(4種類の味噌からおすすめの「家伝味噌」をチョイス)にバターをトッピング、餃子と合わせていただきました。ビールも欲しいくらいでしたが、この日は日帰りのため我慢、我慢。
往復440kmとマンスリードライバーな自分にはなかなかの走りごたえ、久しぶりにノートくんを元気よく走らせてやったように思います。
SA、PAを刻み、疲れをとりながら帰りました。
・5:20出発
・8:40到着(この後装備品整理と着替えに手間取り)、受付→支援地移動
・9:00ボランティアセンター受付(保険加入とオリエンテーション)
・10:00:被災地へ移動→作業開始
・15:00終業
・16:00ボランティアセンター帰還
・17:00JRいわき駅に初訪問~お土産購入
・18;00
日帰り温泉立ち寄り
・19:20いわき勿来IC出発
・22:30帰宅
帰宅前にガソリンを満タンにして帰りました、いわきを出発する時点でもう一度訪れようと決めていた次第です。訪れたことでまだまだ時間のかかりそうな規模の災害であることがわかりました、また、自分でも少なからず力になれるように感じました。
2回目に行ったときに、ボランティアセンターの事務所はテントからユニットハウスに変化していました。寒さもありますが、長期戦に備えての体制強化、毎週各地からセンターの運営チームが応援に来ています。16日は北海道、30日は秋田からのチームでした。
続く2回目のボランティアのお話になりますが一泊して日曜日は遊んで帰ってきました。遊びの方の写真撮影も含めて次回に譲ることとします。