黒蛙号が入院してから4日。早くも
964ロスに陥っております(泣笑)。仕方ないので、YouTubeなどで空冷オーナーさんの動画を観ながら
ええなぁ・・と指を咥える毎日です。あまりの寂しさに、トチ狂って危うくチョイ古B●WのMT車を増車しそうになりましたが、冷静な妻に止められましたw。水冷911も非常に魅力的でしたが、ここまで
麻薬的な魅力はなかったように思います。何故空冷911はこうも乗り手の
アドールを掻き立てるのでしょうか?
まずひとつ目にその
愛くるしいルックスがあると思います。空冷911はナロー、ビッグバンパー、964、どれも可愛い!993は過渡期のモデルとなり、好みが分かれるところですが、
964までのカエル顔は掛け値なしに可愛い、と個人的には思います。ガレージに
ちょこんと鎮座するその佇まいは何とも言えず
愛苦しいです。現代の肥大化しすぎたスポーツカーには臨むべくもない
独特の魅力ですね。所有したことありませんが、おそらくDinoとか、初代アルピーヌも同じような可愛さを持つモデルなのではないでしょうか?で、乗ってみるとその実乗り味は
思いのほかスパルタンで、「羊の皮を被った狼」というのがまた良いのだと思います。
ふたつ目は、空冷ならではの
味の濃さだと思います。これはもう語りつくされていますが、今となっては味わう事の出来ない、金庫の中と評される
堅牢さ、ボディの
凝縮感、エンジンやトランスミッションの
精密なフィーリング、電子制御を介さない
ダイレクト感、クルマとドライバーの
対話の濃密さなどなど。それでいて、それなりの
実用性や
乗り心地、
安全性などがしっかりと担保されているのが空冷911の素晴らしい所だと思います。この味の濃さを味わってしまうと、どんなにハイパワーで最新の911に乗っても、凄い!とは思いますが、乗り換えたい!とは不思議と思わないのですね。もはや最新の水冷911と空冷911は同じ911でも
別物なので、比較する対象ですらないような気もしますが・・。
三つ目はここに来てはっきりとしてきた
希少性です。空冷911はそれなりの台数が生産され、世界中の愛好家が今でも所有しています。具体的に、生産されたすべてのポルシェの内、
7割が実動しているとポルシェは豪語します。しかし、現実的には事故や天災などの理由で廃車になったり、不動のままお蔵入りになったり、海外に流出したり、と日本国内で実動する空冷911は
年々減って行く一方です。ポルシェAGが二度と空冷911を生産することは無い以上、
時間が経てば経つほど希少性が増して行くのは
自明の理です。そして、こうして希少性が増してくると、手放したくなくなるのが人情というモノです。
2030年ないし2035年までには多くの国がガソリン車の製造を中止すると宣言しています。ドイツもご多聞に漏れず、EV化の一途を今後は辿るものと思われます。聞くところによるとタイカンはポルシェ初のEVにしては珠玉の出来とか。でも、個人的には
まったく惹かれません(オーナさんごめんなさい^^;)。もしEV用電池の改良が大幅に進み、将来的に964と同サイズ・同重量のEVスポーツカーをポルシェが出したら多少なりとも
食指が動くかもしれませんが、恐らくその可能性は
限りなくゼロに近いでしょう。となると、
964に代わるクルマは今後二度と世に出る事は無いワケで、益々手放しにくくなります。
これらの理由により、空冷911は今後どんどん市場に出て来なくなるものと思われます。確かに、10年前、20年前と比べると
バカみたいに値上がりしていて、正直ウンザリするというのも理解できます。また、過去に空冷911を所有していた人からすれば、そこまで高いお金を出して買うクルマではない、というご意見があるのも納得出来ます。でもね。ナローなんて、もうどう足掻いてもほとんど手に入らないし、手に入ったとしても程度の良い個体は
青天井みたいな状況です。930だって、964だって、993だっていずれそうなります、必ず。オーナーは今後益々手放さなくなりますから、欲しい人は急ぐべし、と個人的には強く思います。
Posted at 2021/03/22 14:40:27 | |
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