最近のクルマはとにかくこれでもか!と言うほど
フロントグリルがデカいです。しかもハイパフォーマンスカーであるほどデカい。新型M4辺りはその典型例ですが、もはやキドニーグリルなどという生易しいものではなく、フロントエンドに
巨大な洞穴が開いていると言っても過言ではありません。吸気効率や冷却効率を追及した結果なのかもしれませんが・・個人的には
やり過ぎだと思います。
一方で我らが964。空冷911はエンジンがリアにある上に、空冷(油冷)なのでそもそもラジエーターがありません。結果、必要が無いので、964にはフロントグリルがありません。これにより物凄くフロントのデザインが
スリークですっきりしています。同じRRでも現行の水冷911はラジエーターを持つため、フロントにグリルがありますが、それでもフロントエンジン搭載車に比べたら
かなり控えめです。MRのフェラーリもそうですが、とにかくエンジンの搭載位置が後ろにあると、
フロントデザインの自由度が増します。また動力性能の面でも、スポーツカーにとっては空気抵抗の低減も大切ですから、フロントノーズを低くできるグリルレスデザインの恩恵は図り知れません。
時代とともにデザイン自由度の高いミドシップ、RR車の選択肢はどんどん減って行く流れですが、逆に(皮肉なことに)各メーカーEVが増えることになりますので、
デザイン自由度は今後再び増すのでは、と予想しています。EVならそもそもモーターとバッテリーで駆動するので、内燃機関のような複雑な冷却系は不要ですから、ね。タイカンは未来感を狙いすぎた感がありますが、それこそ
空冷911のようなルックスのEVを作る事は技術的にそう難しくないと思います。ここ数年デカグリルがひとつの
デザイントレンドのようになっていましたが、今後はまたグリルレスのクルマが増えていくのではないでしょうか?EV化の流れの副産物として期待したい所です。
Posted at 2021/09/11 13:55:04 | |
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