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2024年05月29日 イイね!

992.2でMTは生き残るのか?

992.2でMTは生き残るのか?992.2の発表から一夜明けました。興奮冷めやらぬ中、早くも次の疑問が沸いて来ました。それはつまり992.2でもMTは存続するのか、という点です。ベースの素カレラは従来の3.0LツインターボICEを踏襲していますが、MTの搭載は見送られました。そして新型GTSは電動ターボ機構がPDKと一体化しているため、そもそもMTは搭載出来ません。

コスト的な問題なのか、マーケティング戦略上の問題なのか、排ガス規制の問題なのか分かりませんが、「現時点ではMTは搭載しない」という決断をポルシェは下したということになります。本日ディーラー営業から連絡があり、どうやら次に発表されるSもハイブリッドになるとのこと。新型GTSは400vのハイブリッドですが、Sが同じシステムのデチューン版になるのか(たとえば排気量を3.6Lから3.0~3.4Lに落とす)、あるいは別の48vシステム(マイルドハイブリッド)を採用するのかは現時点では不明です。ただし、恐らくボルグワーナーのeTurbo™は共有でしょうから、そうなるとGTS同様8速PDK(そう、992.2からPDKが7速→8速へと多段化しました)という選択しかなくなります。技術的にはベースの3.0LツインターボICEにMT搭載は可能ですから、唯一カレラ系でMTが生き残る道があるすると、それは992.2カレラTということになるかと思います。

しかしながら、S以上の全モデルがPDKとなる中、わざわざMT用のプロダクションラインを残すかな・・という疑念が残ります。GT3のような少量生産モデルであれば何とかなるかもしれませんが、年間相当台数が予想される通常プロダクションモデルについてはポルシェは効率化を推し進めたいハズです。今回タイカンやマカンEVで見られるようなエンジンスタートボタン、液晶インストゥルメントパネルに意匠変更したのもこうした効率化の一環でしょう。となると、或はカレラTはディスコンとなり、カレラ系からMTが消滅するシナリオも残念ながら否定は出来ません。一方で、ポルシェのマーケティングは、MT需要があることは重々承知のハズ。ボクスター、ケイマンがEVになる中、GT3のようなハイエンドモデル以外のMT需要の受け皿となるモデルが存在しなくなる、というのはビジネスモデルとしてはどうなのか??という逆の疑問も沸いて来ます。

・・個人的には992.2を購入するシナリオは非常にシンプルになりました。それは①992.2カレラTがMTで登場した場合、或は②MTを搭載する新たなグレード(GT3系を除く)が投入された場合です。私がここ最近見ている海外ソース(Rennlist-ほぼ事前情報は的中しています)には、新型ターボはノン・ハイブリッドでRR、MT選択が可能になる、という情報が出ています。ターボSは逆に、GTSの更なるハイパフォーマンスバージョンでAWD+PDK確定。この情報がもし本当なら、RRのターボなんて、空冷以来となりますのでびっくり仰天ですが、(金額を除けば)かなり魅力的なモデルになりそうです^^。でも速さを取るか、軽さを取るかという選択であれば私は軽さを取りたいので、何とかシンプル&軽量かつRR+MTが選択可能なモデルを具現化してもらいたいと思います。もしこのようなモデルが992.2で出ないようなら・・992.1カレラTとは長いお付き合いになりそうです♪
Posted at 2024/05/29 13:43:49 | コメント(5) | トラックバック(0) | ポルシェ全般 | クルマ
2024年05月28日 イイね!

速報!!992.2降臨!

速報!!992.2降臨!ついに992.2がワールドプレミアされました^^。YouYubeを観られた方はお分かりかと思いますが、まずベースモデルのサンプルにカブリオレが選ばれた事にびっくりしました。そして、予想通りGTSはT-Hybridというハイブリッドモデルでした。事前情報の通り、従来モデルから見てベースモデルは9psアップの394ps、GTSは61psアップの541psとなりました。

GTSのハイブリッドシステムは予想通りボルグワーナーのe-Turbo™をOEM装着したものでしたが、電動モーターがPDK機構の中に組み込まれているようなので、この機構を持つモデルは必然的にすべてPDKとなることが確定的です。従って、今後出てくるS、ターボ、ターボSもこの機構を積むことになりますが、すべてPDKと思って差し支えないと思います。また、カーコンフィギュレーターもWP直後から稼働していますが、ICEの素カレラにもMT設定はありません。もともと992.1でも素カレラにはMT設定が無かったワケですが、後期型にもその方針は踏襲された形となりました。992.2カレラTが実現するかどうかは分かりませんが、もしかしたら後期型は本当にGTモデル以外はMTが絶滅する可能性が出てきましたね。

あと、カーコンフィギュレーターで驚いたのが、素カレラも、GTSもリアシートが無償OP設定となったこと。ポルシェ911といえば、4シーターであることがいわばアイコニックな特徴だったワケですが、992.2からは2シーターがデフォみたいです。また、911のアイコンといえば、ル・マン式スタートへのオマージュだった捻るタイプのエンジンスタートボタンもより安価と思われるプッシュ式に変わりました。ステアリングカラムの左側に位置しているのが唯一の名残です(悲)。メーターも、事前の情報通りフルデジタル液晶になりました。まあこの辺は、タイカンやマカンと足並みを揃えた形ですが、「911らしさ」という点ではまた一つ失われてしまったように感じます。OPに目をやると、スポーツデザインパッケージが随分地味になりました。

全体的に通してほぼ予想通りの内容でしたので、特別なサプライズはありませんでしたが、一応正常進化しているという風にとらえられるので自分の中ではある程度溜飲は下っています。ちなみにカーコンフィギュレーターを適当にポチポチやっていたら素カレラが2100万円、カレラGTSが2600万円になりました。992.1と比べるとまあまあ上がりましたが、想像していたほどのプライスアップにはなっていませんでした。これだけ技術的に新しいことをしてきて、このプライスアップに止めるというのは「ポルシェの良心」でしょうか?さて、今後気になるのは他のラインナップの登場時期・内容ですよね。前項で述べましたが、Sやターボ、ターボSの登場は来年1月と言われています。ただ素カレラとGTSの反響次第では前倒しして追加モデルを投入する可能性も少なからずあると思います。

で、個人的には992.2はやはり静観したいと思います。素カレラはたった9psのパワーアップに対し、失われたヘリテージが大きすぎます。一方、GTSは確かに新しいテクノロジー満載で、素晴らしいスポーツカーに進化したと思いますが、いかんせん重すぎます。公表値の1595kgというのは恐らく最低限かつリアシートレス仕様と思われます。リアシート入れて、フロントリフター入れて・・なんてやっていたら簡単に1650kgくらいになります。私のカレラTの車検証上の車重1460kgと比べて190kgも重たい、ということになり・・これは無しです(軽さは正義!)。故に、私が992.2にもし乗り換えることがあるとすれば、レラTもしくはこれに相当する軽量バージョンが投入されたら、ですね。MTであるとか、無いとか、ハイブリッドであるとかないとかはこの際二の次ですw。とにもかくにも、「軽い992.2」が見たい!これが現時点での嘘偽りなき願望です。
Posted at 2024/05/29 00:02:13 | コメント(1) | トラックバック(0) | ポルシェ | クルマ
2024年05月27日 イイね!

992.2発表前夜

992.2発表前夜いよいよ明日日本時間22時に992.2がアンヴェールします。これまではカレラとカレラSが同時に発表されることが通例でしたが、今回はカレラ系のフラッグシップであるGTS素のカレラが同時発表になるとのこと。どうしてこのような異例の形になったのか、明日いよいよその答えが分かります!本日は発表前夜ということで、最後の発表前考察をしていきたいと思います♪

考察その① ~内外装の変更について~

クルマの見た目の美しさというのは極めて主観的なモノです。従って、自分がカッコいいと思えばそれで良いワケですが・・やはり他人の目から見てもカッコいいと思われた方が良いではないですか。その点で言うと、ヒップポイントが高過ぎるだの、全体的にデカ過ぎるだの、という批判の声も散見されますが、概ね992.1のルックスの評価は高いと思います。少なくとも992.1がカッコ悪いという話は聞いた事がありませんし、オーナーの多くはルックスに満足しているように見受けられます。ご多聞に漏れず、私も992.1のルックスは、歴代水冷911の中では997.1の次に好きですw。そんな992ですが、後期型992.2の外観上の違いは大きく3つあります。まず、リアマフラーが左右分離ではなく、中央に寄る事。フロントに電動式の縦スラットが入る事(スポーツデザインパッケージのみ、という噂もあります)。そして、フロントのウィンカーがヘッドライトユニットの中に統合される事です。

外装がこうした慎ましやかな変更に止まる一方、内装については結構変わります。一番は992.1で残されていたアナログ式タコメーターが無くなり、ついにフルデジタルメーターとなります。992.1の数少ない批判の一つとして、5連メーターの端二つがステアリングに隠れて見えないというモノがありましたが、フルデジタルならいくらでも弄れる上、スパイショットを見る限りデフォルト画面で5連メーターが重なっているのが分かります。996~997で採用されていた手法ですね。これまではアナログだったので、タコメーターの色を変えるのに52000円のOP代金を支払っていましたが、これも不要になるのでしょうか?wあと、ル・マン式スタートの名残で、ステアリングカラムの左にあり、内側に捻るタイプのイグニッションだったものが、どうもプッシュボタン式になるようです。まあ捻ろうが押そうがスイッチはスイッチだろ、というご意見もあろうかと思いますが、ヘリテージが一つ、また一つと消えていくのはちょっと寂しいです。

考察その② ~ハイブリッド化について~

2週間前の992.2開発ドキュメント動画(公式)で、開発ドライバーが新たに採用された「パフォーマンスハイブリッド」について言及しています。これがいわゆる48vのマイルドハイブリッドに相当するモノなのか、例のボルグワーナー社による電動ハイブリッドe-Turbo™)なのか、まったく現時点では明かされていません。今確実に分かっているのは「何かしらのハイブリッドを搭載されたモデルがデビューする」という事だけです。冒頭で、何故か今回は素カレラとカレラGTSがローンチモデルとして発表される、ということについて触れましたがコレが一つのヒントでは無いか、と思います。ここからは完全に私の推察でしかありませんが、既報通り素カレラは純ICE、そしてカレラGTSはe-Turbo、後にその間を埋める48vを搭載したマイルドハイブリッドのカレラSが登場するのだと仮定すれば腑に落ちます。エンジンも素が3.0Lターボで395ps、GTSが3.4ないし3.4Lのe-Turboで541ps、Sが3.0Lターボ+48vでその隙間を埋めるという事なら説明が付きます。

ハイブリッドシステムについては、e-Turboにしても48vにしても「さほど重くはならない」、具体的には30~50kgの重量増に止まるのではないか、と見られています。ポルシェは992.2でPHEVを見送る事をすでに公表しており、その理由として「車重が増えるから」と述べて居ます。なので、懸念されるような100kg、200kgという車重増には恐らくならないと個人的には見ています。それよりも心配なのはサウンドですね。排ガス規制も然ることながら、欧州では騒音規制についてもかなり厳しくなってきており、物議を醸したGPF導入時のように、音が992.1よりも悪くなる可能性は少なからずあるように思います。296が採用するようなサウンドエンハンサーを用いて、車内の音は良くしつつ車外の音は低減する、という方法もあるかと思いますが、これはコストが掛かります。一方、スピーカーから疑似音を流すようなギミックだけは勘弁していただきたいと思います。992.1、とりわけカレラTは音が良かったので、個人的にここは妥協できないポイントです。

考察その③ ~MTはどうなる?~

海外のフォーラムを見ていますと、GT3系以外のモデルではMTは廃され、PDKのみの選択になるのでは、と言われています。技術的にはマイルドハイブリッドでも、e-TurboでもMTを載せられなくはないようなのですが、①排ガス規制をクリアする、②生産効率を上げるという2点に於いてMTは見送られる模様、という事です。まあこの点に関しては少なくとも明日には白黒はっきりするでしょう!992.1のカレラGTSで設定のあったMTの設定が無くなる、ということになればその他のモデルも同様になるでしょうから、ね(素カレラはもともとMTの設定なし)。あとはカレラTがモデル末期に出るか、どうかですね。出るのであれば、それ以外のカレラ系との差別化という意味で最後の最後にMTを搭載してくる可能性はあると思います。しかしながら、現時点では憶測の域を出ませんし、後期型ではそもそもカレラTは設定されない、という説も根強くあります。この辺は来年以降に事実関係が判明することになると思います。

考察その④ ~値上がり幅はどうなる?~


年々価格が上がり続けているポルシェ。911に限らず、全モデルプライスアップしており、CEOからして今後はより一層プレミアムブランド化を目指すといって憚らないのですから、価格がアップすることはまず間違い無さそうです。後はどのくらいアップするか、ですね。以前のブログで、私は911は概念的に1000万円くらいのスポーツカー、と述べた事がありますが、それはもう遠い昔の話。現状、992.1素カレラ(オプションなしの状態)でさえ1620万円もするので、OP付けた乗り出し価格はすでに2000万円というオーダーです。海外のフォーラムを見ていると、大体6%~10%のプライスアップが見込まれているようですが、モデルによっては更に上がる可能性もあると見ています。価格的にはもう立派にスーパーカーの領域で、それでも世界的に需要>>供給で有り続けるのでしょうから、ポルシェにしてみれば笑いが止まりません。ぜひそのプライスアップに見合った内容であることを願うばかりです。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

いかがでしたでしょうか?まあ全容が解明されないまでも、明日の22時にはこの数年間モヤモヤしていたものが、色んな意味で大分スッキリするように思います^^。ポルシェの事ですから、下手なモノは出してこないハズ!!きっと我々があっと驚くような内容を纏い、今一度最新=最良であることを証明して見せる事でしょう。明後日、営業しているディーラーはひっきりなしに掛かって来る電話の対応で大変そうですね・・お察ししますw。さて、それでは最後に、海外フォーラムで今の時点で出ているモデル登場のタイムスケージュールをシェアさせていただき、本稿を締めくくらせていただきたいと思います。また明日22時以降、オフィシャル発表後の速報をお届けできれば、と思っています♪



【992.2モデル別 登場タイムスケジュール】

2024年5月 カレラGTS、カレラ4 GTS、カレラGTS カブリオレ、カレラ4GTSタルガ
      カレラ、カレラ4、カレラカブリオレ

2024年8月 ターボS 50 Jahre?(ポルシェターボ50周年記念モデル)

2024年10月 GT3、GT3 Touring
       カレラGTSカブリオレのスペシャルエディション(1954年スピードスターのオマージュ・70周年記念モデル)

2025年1月 カレラS、カレラ4S、カレラSカブリオレ、カレラ4Sカブリオレ、カレラ4Sタルガ
      ターボS、ターボSカブリオレ

※レギュラーターボモデルについては発表時期未定


【5月27日23時追記】

《カラーバリエーション》

Black
White
Guards Red

Carrara White Metallic
Jet Black Metallic
Carmine Red Metallic
Gentian Blu Metallic
GT Silver Metallic

Cartagena Yellow
Vanadio Grey Metallic
Laguna Blue
Shade Green Metallic
Slate Gray Neo
Posted at 2024/05/27 14:17:38 | コメント(3) | トラックバック(0) | ポルシェ全般 | クルマ
2024年05月20日 イイね!

イメージカラーが選択出来ない問題

イメージカラーが選択出来ない問題今日は時間が無いので小ネタを一つ^^。ニューモデルが登場する際に、いわゆるイメージカラーを纏ったモデルが公表されます。私が現在所有するカレラTの時はガルフブルーと、パイソングリーンメタリックがイメージカラーでした。この淡い青と鮮やかな緑の2色は特に印象に深く、私がカレラT購入を決める一つの大きな理由でもありました。しかし、残念ながらガルフブルーは最初から選択出来ず、パイソングリーンMもMY2024からはカタログ落ちしてしまいました。

つまり、イメージカラーがどちらも選択出来ない、という事になり何だかな~、という感じでした。PTSではいずれも選択出来ますが、何せ140万円超の高額OP。わざわざその追い金を払ってまで・・という方が大半ではないか、と思います。いつもリセールの事ばかり言って恐縮ですが、どんなに素敵なカラーリングでもPTSのOP代がリセール価格に反映することはまずありません。故に、PTSを選ぶというのはかなり敷居が高い行為と言えます。せめてイメージカラーくらいは通常OP設定してくださいよ、ポルシェさん!というのが私の忌憚なき意見です。

さて、992.2のカラーがどうなるかは5月28日のローンチまで分かりませんが、最新モデルであるマカンEVが一つの参考になるのではないか、と思うのでちょっとご紹介しておきたいと思います!ドイツ本国のカーコンフィギュレーターを見てみると、現在は下記のようなラインナップとなっています:ー



通常カラー(無償OP)
・ソリッドホワイト
・ソリッドブラック

メタリックカラー(有償OP €952)
・ディープブラックメタリック
・ボルカノグレーメタリック
・ドロマイトグレーメタリック
・アイスグレーメタリック

ドリーム(有償OP €1523)
・プロヴァンス(薄いパープル)
・ゲンチアンブルーメタリック
・フローズンブルーメタリック(薄いブルー)
・パパイヤメタリック(オレンジ)

レジェンズ(有償OP €2891)
・オークグリーンメタリックネオ(濃いグリーン)
・コッパールビーメタリック(濃い紫)
・アヴェンチュリングリーンメタリック


992.1ではスペシャルカラーOPだったアイスグレーメタリックが通常のメタリックカラーに格下げになっていますね^^;。それ以外の色味もまあSUVということもあるかもしれませんが、かなり地味目です。これがこのまま992.2のカラーリングになる事は無いと思いますが、もう少し原色系の派手な色も選択出来るようにしてもらえると嬉しいですね。ちなみにマカンEVではそもそもPTSが選択出来ませんが、これはEVだからなのでしょうか?それとも今後他の車種もPTSは出来なくなるのでしょうか?この辺りも注目ですね♪
Posted at 2024/05/20 13:34:13 | コメント(2) | トラックバック(0) | ポルシェ | クルマ
2024年05月17日 イイね!

【考察】992.2とMTのマッチングは良いのか?

【考察】992.2とMTのマッチングは良いのか?992.2の詳細発表まであと10日少しとなりました。私含めマニュアル派はMTの存続を熱望しているワケですが、本当に992後期型にMTはマッチするのか、検証してみました。スポーツカーに於いて、自分でクラッチを切ってシフトする歓びは何物にも代えがたいカタルシスがあります。フェラーリやランボなどのメーカーがとうの昔にDCTのみとなったのに対し、ポルシェはこれまでMT車を作り続けてきました。

さて、歴代の911のパワー・トルクカーブを見る事で、992.2にどのような特性が与えられるのか、ある程度推察することが出来ます。まず、伝説のMezgerユニットを積む997型GT3から見て行きましょう。このユニットは最大415㎰と、現代の水準で言うとカレラS以下のピークパワーとなっていますが、出力特性にその魅力が見て取れます。トルクはリニアに立ち上がり、4500回転でカムが切り替わると更に一段とトルクが出ます。5200回転くらいで頭打ちとなり、7000回転を超えるとトルクは落ち始めます。つまり、5000回転まで引っ張ってシフトアップする事でカタルシスが得られる高回転型ユニットとなっています。NA高回転型ユニットの真骨頂と言えましょう。



一方、現行の992GT3はどうかというと、こちらも似たような出力特性となっていることが分かります。やはりトルクはリニアに立ち上がり、4500回転前後でピークを迎えます(こちらはチューニング屋さんが作ったグラフなので少々分かりにくいですが、参考までに)。やはりMezgerから4.0のユニットに代わっても、こうした出力特性(味付け)に大きな差は無い事が見て取れます。



一方、992ターボSの出力特性を見ると、まったく異なる事が分かります。こちらは2500回転ですでにピークトルクを迎え、そのトルクは4500回転付近から落ち始めます。回せば回すほどトルクが出るというよりは、立ち上がりのトルクが強烈で、4000回転手前で早目のシフトアップをすることで最大効率が得られるようなユニットとなっています。GT3のユニットと違って、回せば回すほど愉しいユニットではないことが分かります。



991.2と992.1の出力特性を比べたグラフも見ておきましょう。基本的にはピークパワー、トルクこそ違うモノのターボSと同じような特性が与えられていますが、注目すべきは5500回転くらいまでトルクの落ち込みが無い、という点です。この点に於いてはターボSよりもカレラ系ユニットの方がより高回転型となっており、低いギアで引っ張ってもトルクの落ち込みが少ない事が分かります。現行の992.1では、カレラT、カレラS(日本ではMT未導入)、カレラGTSにMTの設定があのも頷けます。つまり、GT3系ほどではないにせよ、低いギアで引っ張るような走り方をしてもそれなりのカタルシスが得られる、という事ですね。



一方、992.2GTSはeTurboと呼ばれる電動ハイパフォーマンスターボユニットが搭載されることが予想されており、従来のICEターボ車で見られたターボラグを解消するものと見られています。出力特性的にも、これまでのICEユニット以上に早々にピークトルクに達することが予想されます。回転数が上がった際にどのような特性が与えられるかに注目したいと思います。これが現行カレラ寄りであればMTでもそれなりにマッチするでしょうし、ターボS寄りならPDKの方がマッチするでしょう。この辺が最終的にポルシェが992.2GTSをPDKのみの設定にするのか、MTを残すのかの一つの判断材料になるのではないか、と思います。
Posted at 2024/05/17 08:59:28 | コメント(1) | ポルシェ全般 | クルマ

プロフィール

「@Tcar01 さん、GPFは再来年施行される欧州騒音規制フェーズ3と排ガス規制に適応するためと思われます。また992.2から、素カレラのタービン&インタークーラーは992.1GTSのモノへと変更になってますが、これも排ガス規制対策ですね。規制だらけで、大変な世の中ですね😓」
何シテル?   06/02 21:00
趣味車→ 992カレラT(2023年式 左MT) ファミリーカー→ G63AMG(2022年式 W463A) アシ車→ アバルト695 esse esse(...
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