就職前の人が特定の職業に憧れるポイントはいくつかあるようです。中でも、「制服」「ユニフォーム」などは、目に見える点であることから、憧れるポイントになるようです。
現在、自動車整備士のなり手が不足しております。それを受けて昨年度初めに、自動車整備団体の長が「自動車整備士が活躍するテレビドラマを作って欲しい。」と切望していました。10年ほど前に柴咲コウ演じる航空整備士がドラマに登場し、航空整備士志望者が増大したことがその根源です。
このため、トヨタ自動車がスポンサーになっている月9のヒロインは、自動車整備士を職業としております。
目下三話が放送済み、早速仕事のシーンが減るなど、急造感が拭えませんが、作業用のつなぎが「かっこう良い」と見られているフシもあり、作業服の変遷について調べてみました。
昭和50年における、自動車整備工場の社長兼メカニック兼レーシングドライバー兼正義の味方の方です。エルビス・プレスリーを思わせる服に、同時驚愕しました。しかし、「デザイン」というものは、そういうものですよね。無駄の美学です。
同整備工場の従業員です。工員さんの帽子に、つなぎではなく上下別の作業服です。ここでは見えませんが、パンタロン様式の赤いズボン姿です。色使いがおしゃれですね。
昭和51年における、田舎から出てきた整備士見習いの社員です。帽子をかぶっておりませんが、白いつなぎです。もちろん俳優さんですが、整備用員の雰囲気が良く出ています。
同じお店の社長です。今ではジャンパーを着用することが多い自動車整備工場の社長さんですが、この方は作業着の上着を着用しています。どちらかというと、鉄工所や工務店の社長さんのようにも見えます。
昭和54年における自動車整備士さんです。今でこそ青色のつなぎは珍しくありませんが、当時はおしゃれだったことでしょう。青は清潔感が出るものです。
同じ年の自動車整備士さんです。白つなぎ、工員さん帽子をかぶっています。ワイシャツを着用しているのは、現場に行ってから整備士役を頼まれたためでしょうか。
こう見ると、つなぎや作業服には格段の進化が見られます。作業服以外でも、スポーツの世界でもウェアにデザインが加えられ、「格好悪い」と思われなくなった競技が多数あります。
卓球は、白いボタン付きシャツに、ぴっちりした半ズボン姿がユニフォームでしたでしょうか。体育館の地下で、メガネをかけた真面目君が、ひたすら練習に励む様が思い浮かびます。福原愛選手登場の頃、ユニフォームや球にデザインが加えられ、急速にかっこう悪いという評判が薄れていきました。
自転車は、よりその傾向が強いです。これまた白いシャツと半ズボンがイメージされていましたが、今は上下ともぴったりした専用ウェアが多数あります。しかも、走る広告等よろしく、様々な色使いやロゴが印刷されています。
自転車自体もデザインが加えられ、今やおしゃれなスポーツへと姿を変えました。
自動車作業用つなぎは、レーシングウェアやスポーツウェアの要素を取り入れている節を感じます。まあ、服だけで志望者が増えるとは思えませんが、きっかけになれば良いな、と思っております。
追伸
このドラマは、近頃珍しく喫煙シーンが多数出てきます。おそらく、藤原さくら氏自身が喫煙者なのでしょう。あわせて、お店の事務職の女性と、屋上で喫煙しながら談笑するシーンも多数出てきます。喫煙はガンに結びつきますし、あの独特な口臭や体臭には参ってしまいますので、私は全く感心しません。喫煙者を格好良いとする描写は、2000年頃以来でしょうかね。
ブログ一覧 |
ファッション | クルマ
Posted at
2016/04/30 00:17:41