今日は、昨日に続いて暑い朝になりましたね。私は座って通勤することに慣れてしまい、必要よりも少し早く家を出ています。
そしていつものように、「走る電車の中で舟をこぎながら」となり、降りる駅の手前まで来ました。ふと、「ドサッ」と音が聞こえ、私の前に座っている人が私の方に押し出されてきました。誰かリュックでも落としたかな、と前を見ると、何と、
「林立する脚の間から、床に仰向けになっている人の顔が見えた」
のです。
あまりに異常な光景に、私は、
「人が倒れています。急病人が発生しました。」
と、大声を発しました。まず私がイスを立ち、周囲の人に声をかけて隙間を開けました。
その人の顔は蒼白で、目は開いたまま明後日の方向を見ています。まるで亡くなってしまっているような様子ではあるのですが、過去にも同様の状態になった人を2回見ており、どちらも寝かせて30秒間もすると意識が回復していました。
今回もそうなるとは思いつつ、その人の既往症や状態はわかりませんので、ひとまず「脳に原因があるかもしれないので、寝かせたままにしましょう。」と周囲の人に指示します。
さらに車両の端の方にいる人たちに向かって、
「急病人が発生しました。非常ボタンを押して車掌さんに連絡をしてください。」
と依頼します。
しばらくたっても何も返答がないので、
「車両端の方、非常ボタンは見つかりましたか?」
と、返答を促すと、ようやくスイッチが操作されたようでブザーが吹鳴して車両は減速、「ボタンを押しました」と復唱が聞こえました。さらに、ボタンを押した人が急病人発生を通報している声が聞こえたのです。
近くにいた女性が、「救急車を呼んだ方が良いのでは?」と言うのですが、駅間で電車を止めて救急車を横付けすることはできません。停車駅まで電車を走らせて、駅で通報してもらうしかないのです。
そうこうしているうちに、やはりというか予想通りというか、倒れていた女性の顔色は元通りに戻り、ほぼ何事もなかったかのように私が座っていた場所に座らされたのでした。
私は人体のことはわからないのですが、寝かせることで重く栄養分を含んだ血液が脳に回り、脳が機能を復活させるのでしょうかね?
駅について待機していた駅員さんに案内し、その場を去ったのでした。
周囲の人はほとんど何もできないような状態でしたが、まあ、初めてですとそうなってしまいますよね。私はというと、過去のことから勝手に低血糖か何かと判断してしまい、
「上あご後屈」
「呼気確認」
「胸部の上下有無、もしくは心音確認」
などに気が回らなかったことが悔やまれます。
救命救急は、年に1回は訓練をしないと、体が動かないものですね。皆さんも、ぜひ救命訓練を受けてみてくださいね!
Posted at 2023/05/23 00:16:19 | |
トラックバック(0) |
日記 | 日記