2016年11月05日
ソースを分類してみます
先日大阪にソースが旅立ったばかりですが、ちょっと一休みをしてソースの分類をいたします。
粘度によるもの(JAS規格)
ウスターソース:粘度が低いことが特徴です。関東では辛さと酸味を伴うことがほとんどですが、東海や関西ではそうでもありません。
濃厚ソース:いわゆるとんかつソースなどもここに入ります。粘度が高く、かけたものにあまり染み込まないことが特徴です。粘度はでんぷんやコーンスターチなどで作り出しているものと、果物ペーストを追加しているものがあります。
中濃ソース:ウスターソースと濃厚ソースの中間の粘度です。味はとんかつソースに近いことが多いです。
製法によるもの
加熱ソース:野菜などの材料を釜に入れ、加熱して調理します。調理後数日間味を慣らすものと、数年間熟成させるものがあります。しかし、醤油のような発酵過程はありません。
非加熱(生)ソース:野菜などの材料を酵素で分解し、形を崩したものです。材料は粒子として残り、上澄みと沈殿物に分かれます。ドレッシングのような仕上がりになります。
商品上のもの
ウスターソース:粘度が低く、地域によっては辛さと酸味が加わったソース。
とんかつソース:粘度が高く、フルーティーで辛さは少ないことが多いです。衣に染み込まず、トンカツの旨みを邪魔しないように、旨味成分は入っていません。
中濃ソース:とんかつソースとウスターソースの中間の粘度で、味はとんかつソースほど甘くなく、ウスターソースほど辛くはないことが多いです。
澱(おり)ソース:ウスターソース製造過程で、成分の粒子が沈殿します。この沈殿物を集めたものがこのソースで、分類上は「濃厚ソース」に入ります。しかし、とんかつソースとは全く異なる仕上がりと味わいです。
お好み焼きソース:とんかつソースに近い粘度ですが、甘さが強くなっていることが多いです。甘さが気になる場合にはマヨネーズをかけるのは、関西流です。広島流はかけません。中国地方の方は、甘い味が好きだそうです。
焼きそばソース:ウスターソースに近い粘度ですが、一般にうま味成分が入っていることが多いです。プロはだし汁を麺にかけますが、それをしない家庭に向けているのかもしれません。
たれ:ソースの成分の割合によっては、JAS分類上のソースにならない場合があります。その場合には「たれ」になりますが、醤油っぽいものからうま味成分が多いものまでいろいろです。
最近は、調理上のエネルギー削減からなのか、非加熱ソースが増えているように感じます。味わいが異なり、どちらも美味しいです。非加熱ソースは、ドレッシングや野菜ジュースのような印象です。加熱ソースは、従来からのソースの伝統を受け継いでいます。
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ソース焼きそば | グルメ/料理
Posted at
2016/11/05 23:52:27
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