
今日は3連休の最終日、もとより予定を入れていませんでした。少し離れたところにある旧型車専門中古車販売店に足を運びました。どれを見ても珍しい車であることに変わりはありませんが、この日の目当ては、この1977年式カローラ(B-TE51)です。
このカローラのグレードはレビンGTです。レビングレードに対して、いくつかの豪華装備が装着されています。この代のレビンは当初2ドアHTで登場しましたが、1975年10月に生産を中止しています。併せて2T-G系エンジンが排出ガス規制に通らずに退役しています。そして1年少々後の1975年1月に、EFIと酸化触媒、EGRと組み合わせた2T-GEU(110馬力)を搭載して復活しました。あわせてスプリンターのトレノ系と共通化するためか、ボデーを2ドアH/Tから2ドアクーペに変更しています。なお、この2T-GEU(110馬力)は約1年後に三元触媒に変更し、115馬力にパワーを向上させています。
この車は、この2020年の世の中に残っていることが驚異的です。何しろ適合している排出ガス規制は中途の昭和51年規制であり、出力の上でも後のエンジンと比較して5馬力低くなっています。部品も暫定的な形状のものが多くなっています。
しかも、1980年代半ばになると、この1970年代の雰囲気をもったクーペスタイルがかなり古く感じられるようになってきたことでしょう。115馬力の2T-GEUを搭載したTE71型も安価になってきたことでしょうし、4A-GEUエンジンを搭載したAE86などと比較すると、まったくパワー不足であったことでしょう。
ユーザー側の都合もあります。例えば大学や専門学校などの自動車部員に買われた場合、上級生が卒業時にこの車を下級生に安価(含む、無償)に譲ると、下級生はスポーツドライブの練習用に使用したことでしょう。あちこちぶつけ、満足な修理もされずに廃棄されるか、また別の下級生に譲られたことでしょう。また、2TエンジンやT50トランスミッションの部品取りされ、ボデーだけが廃棄されたかもしれません。
旧い車が「旧車」として扱われるようになったのは、1990年代に入ってからです。その頃この車は、13年目ということで、「旧くないことはないけれども価値もない」、と見られる車だったことでしょう。大事に扱われる理由がありません。また、修理の上でも、生産期間が短かったエンジンには部品調達の上で良いことはありません。
そんな43年間を紆余曲折あって永く生き続けた幸運なこの車、どなたか歴史的遺産の動態保存に協力されませんか?
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旧型車 | クルマ
Posted at
2020/02/24 20:46:56