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2020年09月12日

「私の家政夫ナギサさん」に、働く女性の進化を見る

「私の家政夫ナギサさん」に、働く女性の進化を見る  先日、「私の家政夫 ナギサさん」の放送が終了しました。内容はさておき、この番組の主人公であるメイ(演:多部未華子)は、働く女性像として画期的な描写になっていました。

メイは医薬品メーカーの医療情報担当者(MR)の課長ないしは係長級として働いています。部下をまとめ、営業先である病院に行ったりすることもあります。ドラマのテーマを仕事に置いていないために、仕事上の描写はあっさりです。ライバル企業との争いや、社内ライバルとの諍いもありません。肩の力が抜けた形で、仕事をしています。

これまで何年、何回も働く女性が描かれ続けてきましたが、1986年の「太陽にほえろ!partⅡ」の女係長を除き、自然体の働く女性は初めてといってもよいほどでした。これも、働く女性がごく普通の存在になって来たこと、女性幹部が増えてきたこと、年齢を重ねても、仕事を辞めない女性が増えてきたことなどが、背景にあると思います。

そこで今回は、10年おきにテレビドラマとその中で描かれている女性像、そして世相を検証します。

2010年頃
 2010年はリーマンショック後の暗い世相の頃でした。少々前の2008年頃は、「プチバブル」期であり、一時的に景気が良くなっていました。この頃に、「働きマン」という菅野美穂主演の作品がありました。

出版社で記者として働く主人公は、「仕事モードオン!男スイッチ入ります」という心の声を上げ、仕事の速度が上がるのだそうです。おまけに、編集部のフリーカメラマン(演:津田寛治)と、色々言い争う姿が描かれています。

仕事にまい進するのは良いのですが、「男に勝つため」「私が男性よりも仕事が出来ることを見せつけるため」に仕事をしているように見えてしまいました。そこには、お客様や助ける相手は存在しません。まあ、だからこそ出版社の記者として描いていたのでしょうね。

おまけですが、「スイッチをオン」にするのですから、「仕事モードオン!男スイッチ入ります」は、変なセリフですよね。ジェンダーフリーな世の中にあっては、「男スイッチ」というのも変な話です。

2000年頃
 1996年頃に表れた第二次ギャルが、そろそろ仕事に就く頃でした。フジテレビでは、’90年代末から「お仕事です」「ショムニ」「お水の花道」「ナオミ」など、長身女性を主人公級に据えたドラマが続きました。

しかし、「女のカン」で行動に出た主人公が大成功を収めるという展開ばかりで、あきれてしまいました。仕事をカンでしないでください。それとも、この時代はまだまだ社会にい稚拙さが残っており、「ベテランのカン」で仕事をしていた側面があったのでしょうか。

カンでご都合よく進む展開も展開ですが、男性に対して「カン」で挑むというのも、なんだか違うような気がします。私としては、「そんな方法で一勝したとしても、何回か繰り返せば「カン」は負けますよ。」と思ったものです。男性と張り合おうとする意気込みは買ったのですが、女性がかわいそうに見えてしまいました。

1990年頃
 非常に景気が良かったのですが、女性を営業職や総合職として登用されるのはまれで、ほとんどが一般職(事務職)としての採用でした。従って、
「24歳までに結婚相手を見つける間の腰掛」
「遊ぶ金を稼ぐために、9時から5時までの我慢」
「社内恋愛」
に働く女性が描かれていました。

1987年でしたら「痛快!OL通り」というものがありました。1989年には、以前も紹介した「オイシーのが好き」もありました。いずれも仕事はお金を稼ぐためのツールであり、出世したいとか、より働いて給料をより良くしたい、という姿はありませんでした。

また、「会議室でお弁当食べてもイージャン」などといった、会社に弁当を食べに来ているのか、とも取れるCMがありました。

当時のOLの仕事というと、
「偉い人が下書きした文書を、ワープロで清書する」
「計算で見積書を作成する」
「取引先企業に文書を届けたり取りに行ったり」
「電話番やお茶出しやお使い」
というものが主体でしたから、労働量と給与の比は、最も良い時代だったかもしれません。

2000年から2010年までの変化と比較すると、1990年から2000年までの変化が大きかったことがわかります。

1980年頃
 この時代は、調べても働く女性像が出てきませんでした。教員にのみ、女性が描かれており、その他は「主婦」「学生」としてしか描かれていませんでした。

最近、疑っているのが、「1970年代半ばの第一次オイルショック以降、「日本の〇〇はこうあるべきだ」論が隆盛し、「高度経済成長期はいろいろダメだったので、色々日本にひずみが発生した。日本はこうだったはずだ。」とばかりに、「間違いだらけの〇〇」という本が多数出版された模様です。その中で、「日本の女性は、学校を卒業したら家庭に入り、結婚するまでの間花嫁修業をする。そして結婚したら夫を立て、子供の面倒を見るべきだ。」という風潮が出来たのではないか、と思います。一説によると、この種の説を唱えたのは、故中曽根康弘氏で、給与の配偶者控除枠なども当時制定に至ったそうです。

1970年頃
 高度経済成長期の最中でした。働く女性が増えていたようです。男性中心の製造業や財閥系企業では、秘書室や通信室に女性を登用、幹部の秘書に容姿端麗な女性を付けたり、タイプライターやテレックスで文章を打ったりと、比較的新しい分野の業務に女性を付けたようです。

一方、テレビ局や出版社など、業種としては新興であり、男性社会になっていない分野での女性の登用があったようです。前述の、出版社の記者やカメラマンなどの仕事に就く女性像が描かれていました。

また、この少し前のウーマンリブ運動の影響なのか、男性に食って掛かるような女性も描かれていました。私は、この種の女性像は1985年頃から始まったものだとばかり思っていました。しかし、源流はこの頃にあり、1970年代後半の時代に伝承されなかったようでした。

1970年代後半は、それ以前の時代のことを「すべてなし」とするかのような、暗黒の時代だったようです。

1960年頃
 この頃になると、ドラマ自体がほとんどありません。記録映画などからとなりますが、家電製品製造工場が都市周辺に建設され、農家の娘などが就職、一糸乱れぬ造作で、家電製品の基盤などと組み立てていたようです。ところが、この収入が非常によく、「収益が豊作、凶作、市況によって左右される上に、収益を得られるのが年一回」となる農業収入を上回った模様です。

奈良県内の近鉄の駅に「榛原」というところがあるそうです。ここが急行電車の停車駅になった結果、付近の住民が大阪へと通勤を始めたのだそうです。結果、榛原駅まで山を越えていかなければならない地域の自宅を捨て、通勤を前提とした場所に引っ越す住民が増えて、廃村になった地域もあった模様です。

第一次産業から第二次産業に移行、明治生まれの人が昭和生まれに人に排斥される傾向が出た模様です。

1950年頃
 もはや歴史です。太平洋戦争で男性が多数亡くなり、家族を養うために働く女性が多数いたそうです。特に戦時中は、電車の車掌などにも就く女性が多数いたそうです。社会活動を維持するためや生活のため、という側面が強かった模様です。

日本生命が以前「日生のおばちゃん(演:故中北千枝子)」という名で、自転車で契約者のもとを回る女性をCMキャラクターとしていました。これは、戦争で配偶者を亡くした女性を積極的に採用し、保険募集人として登用したことによるものです。

まとめ
 それほど検証もせず、情景として描かれたことなどから、働く女性の歴史的変化をまとめてみました。私はターミナル駅を通過しておりますが、年々女性の姿が増えています。ほとんど男性だけの世代が退職し、男性と女性が就職するのですから、女性の割合が増えるのは当然です。

それも、以前はパンツスーツ姿で肩に力が入った女性ばかりだったのですが、いまや女性のスーツ姿は絶滅危惧種です。いまどきの、緩いトップスに、丈の長い緩いスカートといった、柔らかい出で立ちの人ばかりです。女性が働き続けることがごく普通の世の中になった今、古い時代の各種理論は伝承してはなりませんね。これからの時代は、「古いジョーシキをいかに捨てられるか」に、あなたが就く産業の今後がかかっていると思います。
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Posted at 2020/09/12 23:36:59

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