
アルバイトの記憶 スペード社シリーズ
この職場には、名目上の管理責任者となる監督社員さんと、常勤アルバイトで他のアルバイトと同様の仕事をすることがあるものの、監督社員さんの補助とアルバイトの調整をしている職長、最高学年で勤務期間が長い人(主にホウセンカ大学男性と鉄腕女子大学女性)が管理をしていました。
男性は詰め所に出勤した後すぐに外出、女性は4人の期間社員の下に所属し、スケジュール調整や製品の調整をしていたようです。その間には引き出しと衝立があり、双方が見えないようになっています。男女で会話をすることが禁止と言われたような気もしますし、特に言われなかったような気もします。しかし、実際には男性は職務時間になったら外出、女性はデスクワーク開始となりますので、男女はもちろん、男性同士でもおしゃべりをしている余裕はありません。
しかし、私が勤務を始めたばかりの頃に、中学・高校の時に同級生だった「ダートラさん」という人によく似た人がいて、その人だけは女性と話している風景を見ました。それを見た私は、
「あ、この人たちだけ、ここでカップルになったんだ。昔からいた人かな?まあ、どうでも良いや。」
と思ったのです。
時は流れて2月下旬になってくると、気持ちの上でも業務の上でも、少し余裕が出てきます。私自身が業務に習熟したり、他の人も習熟しただけでなく、おそらく仕事自体も少し落ち着いてきたためだと思います。日の入り時刻も遅くなりますから、気持ちの上ではなおさらのことですね。仕事に余裕が出て帰社時刻が17時30分頃になったこともあるのではないでしょうか?そうすると、帰社後に少しおしゃべりをする余裕が出てきます。
そんな折、同じ日に勤務を開始したタクシーさんと、タクシーさんと同じ学校に通っている黄海さん、そして職長とおしゃべりが出来るようになりました。それも、タクシーさんから私に、
「同じ日(1月20日)に入った人だよね?」
と話しかけられたのですから、1ヶ月もお互い顔を合わせる時間的余裕も気分的余裕もなかったことが分かると思います。
そんな中、多分タクシーさんが職長に、
「この職場は男女会話禁止なのですか?」
と聞いたと思います。
この時点ではおそらく3-4ヶ月の勤務期間だったと思われる職長は、
「別に禁止じゃないんじゃない?」
と答えたと思います。
そこで話題になったのが、唯一話していた上記のダートラさんと相手の女性です。職長は職員管理をしていたわけではないので、
「ああ、そういえばいた!でも、すぐにいなくなっちゃったと思う。きっと、二人で仲良く事務作業が出来るとでも思って入ってきたのかもしれないけれど、男性は外勤、女性は話す暇もなく仕事、だったので、すぐに辞めちゃったんじゃない?」
と答えていました。
何歳の人かはわかりません。この職場は、募集上は短期アルバイトであったためか、4年制大学の4年生が多い職場でした。おそらくその2人も4年生だったのでしょう。当時の私よりも年上でしたが、その甘ったれぶりに思わず、
「全く、遊びじゃないんだよ!」
と、声が出てしまいました。詰め所内で発声することが全くなかった私に、皆は驚いていたようです。この言葉は、「中学-高校の時の正子派君」という人が良く言っていた言葉そのもの、いつの間にか私にうつっていたようです。この2人について、男が言い出したのか女が誘ったのかはわかりませんが、
「私たち2人でいられれば、周りのことは全く見えなくなっちゃう~。」
とでもいう神経なのでしょうかね。こういう人はどこにでもいて、後年私は就職活動中の試験の場でカップル受験組を見たことがあります。二人で不採用ならともかく、どちらか一方が採用になっていたら別れるのでしょうか?あるいは2人が採用されていたら、職務中でもべたつくのでしょうか?こういう人たちは、自分たちのために他人を利用したり、他人が困っていても
「自分たちは困っていません」
と職場を乱す行為をしますので、絶対にかかわってはなりません。
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スペード社 | ビジネス/学習
Posted at
2025/08/12 20:51:13