先日の自損事故によって急遽代車を抑えてもらったのが、ニッサンキックスである。
総走行距離が約19000km、グレードは「X」のAWDである。
サイズは全長4290㎜ 全幅1760㎜ 全高1605mmでトヨタヤリスクロスやCX-3と同じクラスである。
ホイールベースは2620㎜と他のモデルより長く、室内はCX‐3に比べかなり広々と感じた身長177㎝の私がドライビングポジションを取っても後部座席にほぼ影響なく私が座れたことを考えるとホイールベースの長さが室内空間に影響を与えていると思われる。
第2世代のe-POWERは、インバーターが第1世代に比べ40%の小型化と30%の軽量化が実現された。モーターは第1世代と比べトルクを10%、出力を6%向上させることで、加速性能が強化されているという。そのためか、日産のホームぺージ上では「今までにない、走る楽しさを体感したいなら。」という言葉が躍っている。
第2世代のe-POWERとあって、走り出しは、静かでかなりのトルク感を感じる走り味である。また軽い踏力で走り始めることから軽快感も感じられる走りである。タイヤは205/55R17 91Vであったが、乗り心地はとても良かった。ただ、今回レンタカーであったためかホイールバランスが狂っていたためか、高速道路では微妙な振動ををステアリングで感じた。しかし、操舵感は違和感がなく、AWDだからと言って曲がりにくいというようなことはなかった。これは 一般道、高速道路に関係なく運転がしやすいと思った。
また、e-POWERといえば、話題になったワンペダルによる運転だが、慣れてしまうと一般道路ではほぼアクセルだけで、加減速ができる。完全停止の時のみブレーキを踏むことになる。ただし、気を付けないといけないのは一気にアクセルを離すとかなりの急減速になる。つまり後続車には急ブレーキと思わせるような印象になる。したがって、ワンペダルの運転は、優しい踏み方を強いられることになる。
また、ブレーキランプの点灯についてはメーターで表示することができるようになっている。
ただ、このe-POWERの下り坂の運転については、今までの常識と違う視点で運転をするようになった。つまりアクセルの踏み加減によって速度調整をすることになるのである。今まではエンジンブレーキやフットブレーキによって速度調整をするものであったが、e-POWERの場合は、あえて踏みながら運転をすることになるので、楽といえば楽だが、どの程度の速度が欲しいのかを考えなければならなかった。しかし、それが、運転をしづらくなるとか苦になるようなことではなかった。
普段から、車検を開けて走行するドライバーであれば、アクセルの踏力を加減しながら運転をすると思うが、そのような走りをするドライバーには歓迎されると思う。
また、車高がもたらすグラスエリアの解放感から車両感覚がつかみやすく、街中ではちょっとした外出にも苦にならない。
高速道路ではプロパイロットを使用して今までのMAZDA2や現行型プリウスと同じ速度設定で通勤をした。トルク感や走行フィーリングは不安のないもので、どのシチュエーションで力強く加速し、減速ができた。
またプロパイロットはステアリング右にあるボタンでプロパイロットモードを押して、マイナスボタンでセットできるもの。ボタンの押し方に慣れてしまえば、あとは気楽な運転になる。ただ、所々でステアリングをアシストする機能がカットされた。これは、カメラが白い車線を確認できない時ではないかと思った。
高速道路中心の燃費はばらつきがあり、一定ではなかったが、18.3㎞/ℓ~19㎞/ℓであった。AWDではあるので2WDから2割ほど燃費が落ちることを考慮すると2WDであれば約22㎞/ℓ程度の燃費にはなると思われる。
このサイズであれば、高速道路も走破する性能もあるが、むしろCity Runaboutとの方が似合っているように思えた。
さて、満点のように思えるキックスであるが、私としては気に入らない部分もあった。

一つは、ハザードランプボタンの位置である。ナビのモニターの上部、エアコンの吹き出し口の間にあるのだが、運転しながらだとそのままではボタンを押せなかった。私はどちらか問うと背もたれを立てる方なので他の人も同じではないかと思われる。人差し指で押しにくく、手を裏返しにして中指で押すと無理がなかった。奥に収まっている分、ボタンの下が出っ張っていてその押しにくくさをカバーしているようではあるが…。

二つ目はシートベルトの折り返しである。ひょっとするとベルトがねじれていた可能性もあるが、折り返しが表に出てきていたので妙に腕に引っかかった。
三つめは、日産の売りであるアラウンドビューモニターである。ナビ画面に連動しない場合は、バックミラーに表示されるのだが、非常に見えにくい。ナビを選ぶ際は必ずナビ画面と連動したものにすべきではないかと思った。
また、バックミラーのモニターはなかなか距離感がつかめず、結果的にモニターではなく、本来のミラーを使った。
この3点が気にならなければ、街乗りようには持って来いである。ただ、キックスの価格は300万を超えるのである。高速道路だけで考えるとやはりハイブリッドは燃費はあまり伸びるようではない。かといって長距離を毎日走行するような環境であれば、コスパはよくなるが、果たして購入者の考え方次第である。
Posted at 2025/07/27 13:57:05 | |
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