2022年12月11日
気が付けば、マツダ6は現行モデルになって10年である。昨今のセダン市場冷え込みからすれば、マツダとしても大幅な改良もモデルチェンジも難しかったのだろう。
今回20周年記念アニバーサリーモデルの設定がされたのだが、大きな改良よりも装備の見直しと商品の継続的進化だった。
内容は、「SKYACTIV-D 2.2」において、エンジン出力・トルク向上により高回転域までの力強さを高め、、アクセルペダル踏力変更により走りのコントロール性を向上した。また、全機種でパワーステアリングのアシスト特性を変更し、ステアリングの手ごたえの増加、運転支援機能「クルージング&トラフィック・サポート」を新たに採用した等々である。
思えば、もともとこの車のルーツはカペラである。私の記憶では4代目 GC型ぐらいからはっきりと覚えている。この教習車で免許を取ったからである。さらにさかのぼると特撮番組「ファイアーマン(1973年)」でマリンカーとして登場したことを覚えている。初代カペラのクーペが採用され、流麗なエクスリアで印象に残っている。
(画像は動画サイトより)
しかし、かペラはDセグメントの車である。つまりCセグメントのカローラ、ファミリアの上級車のコロナやブルーバードクラスと同等のモデルだったはずだ。その後「クロノスの悲劇」と言われる3ナンバー投入が、時代に早かったことによる失敗。バブルの崩壊等の苦難を乗り越えて、新生マツダのイメージリーダーカーとして登場したのがアテンザだった。
当時は欧州のサーキットでもBMWの3シリーズやメルセデスベンツのCクラスと比較をしていたように思う。当時のアテンザのボディサイズは
全長 4,675mm - 4,695mm
全幅 1,780mm
全高 1,430mm - 1,440mm
であった(ウィキより転載)。これは現行のマツダ3のサイズに近い。エクステリアはスポーティ感溢れるもので5ドアがイメージリーダーに、当時のステーションワゴンブームもあってステーションワゴンもヒットした。「Zoom Zoom」を中でも、映画監督リュック・ベッソン氏が監修したショートフィルムやそれに絡んで井筒和幸氏のCMもあった。
そのようなイメージからか2代目も含め中国では長らく生産されていたのはご存知の通り。
しかし、現行は、
全長 4,865mm(セダン) 4,805mm(ワゴン)
全幅 1,840mm
全高 1,450mm(セダン)1,480mm(ワゴン)
となった。大型化したことで車種の少ないマツダではルーチェ以来のフラッグシップとなった。その結果縮小していくセダン市場で長らく残っている有名ブランドとの比較もされるようになった。その意味ではMAZDA6の車格が自然と上昇してきた。
MAZDAは今後のFFのプラットホームは新たには開発するとは言っていない。またLARGEクラスのFRのプラットホームはハイブリッド化は可能だが、セダンとして製造はできないようだ。今回の小改良でまだMAZDA6は、2年は販売が継続されるとは思う。マツダが、少なくとも2025年からEV投入を予定しているが、それ以降マツダが重心の低いこのEV専用プラットホームでMAZDA6のポジションにDセグメントのEVセダンを投入するのではというのが大方の予想だ。ただ、DセグメントはEVにはできてもかなり高価な車になると思う。また、車格に似合わない航続距離の短さを考えると価格と性能のバランスが合わない気がする。
むしろ、現行のMAZDA3のプラットホームを利用してホイールベースを伸ばして新たな車を開発するというのであれば現実的だ。内燃機関を利用したストロングハイブリッドであれば、FFであっても航続距離も長く、上質なセダンになることも可能だ。これは、マツダだけではなく、他のメーカーでもいえると思う。EVはバッテリーを増やして航続距離を伸ばしても価格は上昇するだろうし、充電の時間も長くなる。これは使い勝手が悪い。急速充電するとかなりの電力が必要になる。そして高価になる。
航続距離の短い車がEV、中長距離の航続距離はHV、さらに長くなるとPHEVやFCVということを聞いたことがある。そうなるとMAZDA6のポジションから考えるとPHEVやFCVの方が車格に合っているような気がするのだが、どうだろう。もし、MAZDA6がモデルチェンジするとして、プレミアムセダンを標榜するならPHEV、それもマルチロータリーを使ったマルチeXV技術のPHEVなら…。
まだまだ、妄想は尽きない…。
Posted at 2022/12/11 15:55:02 | |
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