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2026年09月12日 イイね!

MAZDA3セダン 25L試乗  トルクの余裕と、ロードスターに乗って気づいた「マツダの楽しさ」

MAZDA3セダン 25L試乗  トルクの余裕と、ロードスターに乗って気づいた「マツダの楽しさ」ついにMAZDA3 セダン 25Lに試乗する機会を得た。この日はディーラーの大創業祭というイベントの真っ最中で、試乗はこちらの本店で行うこととなった。

なぜ今セダンの試乗車があるのかというと、最近セダンの販売台数が伸びてきているとのことだ。他メーカーのセダンラインナップが激減している現在、CセグメントだけでなくDセグメントセダンの選択肢が減っていることも関係しているのかもしれない。
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さて、試乗できたのは先週、担当者さんに見せていただいたエアログレーメタリックの25Lである。
グレード体系が変わったとはいえ、エクステリアやインテリアに大きな変更はないようである。しかし2.0Lモデルと違うのは、シグネチャーウィングがブラックにトーンダウンしており、スポーティーな印象を受ける点だ。とはいえ、これも以前の特別仕様車「Retro Sports Edition(レトロスポーツエディション)」に設定があった仕様と同様である。

以前、MAZDA3のセダンを代車で借りた際、セダンとファストバックは外観の違いこそあれど、乗り味に大きな違いはないと感じていた。また車両重量も大差ないと聞いている。したがって、従来の2.0Lとどのような違いがあるのか非常に興味津々での試乗となった。

あいにくこの日は本店の周囲の交通量が非常に多く、ほぼ渋滞の中での試乗であった。

排気量の違いは、明らかに発進加速のフィーリングに現れていた。予想通り、アクセルを強く踏み込まずともスルスルと加速が始まり、静かに思い通りの速度に到達する。これは車内の静粛性の高さにも大いに寄与している。

足回りについては以前よりマイルドな印象を受けた。エンジンの排気量による重量差がそれほど大きくないだけに、ひょっとするとサスペンション等に細かな変更があったのかもしれない。リヤが跳ねる感覚は相変わらず残っているものの、それがソフトに感じられ、かえって上質感に繋がっている印象だ。

試乗コースの半ばでマツコネの画面をシステム表示(エネルギーモニター)に切り替え、回生やエンジンの作動状況を確認してみると、面白いことに気づいた。
意外にも中速域で「気筒休止」の表示が頻繁に出るのだ。一定速度で巡航している限り、4気筒すべてを使わずに2気筒(内側の第2・第3気筒)のみで駆動する仕組みになっており、低負荷時にはスムーズに切り替わる。これは実燃費に大きく貢献するシステムである。ストロングハイブリッドほどの超低燃費とはいかずとも、昔の2.5Lエンジンと比べれば遥かに経済的だろう。

試乗を終えて感じたのは、数値以上の重厚感があるということだ。ふと、昔流行したハイソカー時代のマークIIやクラウンなどの2.5L上級グレードが頭をよぎった。「あの頃のセダンと同等なのではないか」と思い後で調べてみると、当時のマークII等と同等か、むしろ現代のMAZDA3の方が軽量であることが分かり驚いた。駆動方式(FRとFF)の違いはあるものの、非常に味わい深いセダンに仕上がっている。
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ここからは個人的な好みの話になるが、私自身がこの2.5Lに食指が動くかと言われると、良い車であることは認めつつも少し躊躇してしまう。

なぜなら、これまでの2.0Lや1.5Lにあった「マツダ車ならではの運転の楽しさ」のベクトルが少し異なるように思えたからだ。

マツダ車には「パワーが控えめでも、エンジンを回して走るのが無条件に楽しい」と思わせる瞬間がある。これはロードスターに代表される人馬一体の概念そのものだ。MAZDA3(特にファストバック)は「FFのロードスター」と表現されることもある。
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そこで今回は担当者様にお願いし、普段なかなか乗れないロードスターにも試乗させていただいた。同じ混雑した道路状況でありながら、MAZDA3 2.5Lとはまるで異なる印象を受けた。MAZDA3のトルクフルなエンジンは出足こそ良いものの、軽快感の質が全く違うのだ。
1.5Lのロードスターは、軽量ボディと小排気量ゆえに「もっとアクセルを踏め!エンジンを回せ!」と車がドライバーに語りかけてくる感覚がある。MAZDA3の1.5Lモデルにも同様の傾向があり、パワーがない分、エンジン音を響かせながら走る歓びがあった。

しかし、2.5Lはトルクにゆとりがある反面、日常域ではエンジンがそこまで回らない。希望の速度にすぐ到達してしまうため、心地よいエンジン音(おいしい回転域)を楽しむ間もなく巡航に入ってしまうのだ。現在の私の生活圏内では、この2.5Lのパワーを持て余してしまう感覚があった。
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もちろん、この2.5Lモデルは高速道路や郊外の空いた道路、あるいは山道でゆとりあるドライブを楽しみたい人には最高のパートナーになるはずだ。もっと気楽に、疲労感なく移動したいユーザーや、坂道等でパワー不足を感じていた人には完璧に刺さる仕上がりだと思う。

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MAZDA3が2018年11月に世界初公開(日本では2019年デビュー)されてから、早いもので年月が経過した。一般的なモデルサイクルで言えばフルモデルチェンジを迎えてもおかしくない時期だ。
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しかし、マツダは「MAZDA3に惚れ込んだドライバーには行き渡った」と捉え、これからはこの成熟し切った熟成版を本当に欲しい人に提供していくフェーズに入ったのではないだろうか。

CX-30などのSUV群が大衆的なブームを支える一方で、オーソドックスなセダンとスペシャリティなファストバックを持つMAZDA3は、今や車好きのためのマニアックで貴重な存在になりつつある。
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ファミリアから続く半世紀の系譜。電動化の波の中でこの名車がどのような道を歩むのかは分からないが、SUV全盛の時代だからこそ、モデルチェンジを重ねながら今後も歴史を刻み続けてほしい車である。
Posted at 2026/09/12 21:37:03 | コメント(1) | トラックバック(0) | mazda3 | クルマ
2026年09月06日 イイね!

やはり…何か違う…MAZDA3 セダン (一部訂正)

やはり…何か違う…MAZDA3 セダン (一部訂正)
CX-3のMSC(マツダセーフティチェック)のため、ディーラーへ行ってきた。

いつもは妻にお任せなのだが、今回は「自分が行く!」と押し切り、妻を近くのショッピングモールで降ろしてディーラーへ。実は、とある裏目的があったからだ。

その目的とは、ディーラーに続々と配備されている2.5Lモデルの「MAZDA3」と「CX-30」の実車をチェックすること。特にMAZDA3は個人的にとても気になっている一台だ。

ディーラーに到着すると、担当営業さんはかなり忙しそうにしていた。それもそのはず、今日は「マツダの決算!大創業祭」の真っ最中。
展示場にはCX-80やCX-5、CX-60といった、今やマツダの看板であるSUVラインナップがずらりと並んでいた。
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そんな賑やかな敷地内で、ひっそりと置かれていたのが「MAZDA3 セダン」だ。

担当さんに「見ていいですか?」と声をかけると、あいにくの雨の中わざわざ広い場所まで車を移動させてくれた(感謝である)。
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まだ登録前のまっさらな車体は、型式からして最上級グレードの「2.5L(25S)」。カラーは今回新たに採用されたエアログレーメタリックだ。
2.0Lグレードとの違いを見ていくと、シグネチャーウイングがブラックアウトされ、ドアミラーもブラックトーンエディションのように黒で引き締められている。やはりこの組み合わせは渋くてカッコいい。

外観に大きな造形変更は見られなかったが、足元を覗き込んでこれはとくるものがあった。

ブレーキキャリパーが大型化されていないかと思った。これは排気量アップに伴うパワーと重量増に対応するための変更だろうか。代車と思われる近くのMAZDA3ファストバックと見比べても、明らかにひと回り大きく感じたのだが…。
しかし、実は変更されてないということだった。私も興奮のあまり見誤ったようだ。
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インテリアの基本デザインに大きな変化はないものの、シルバーの加飾パーツがガンメタリック調に変更されており、より引き締まった印象を受ける。
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もともとMAZDA3の系譜はファミリアであり、2.5Lという排気量はトヨタのカムリやクラウン、レクサスISといったストロングハイブリッド勢(車重1500kg〜1700kgクラス)がひしめく領域だ。それらに比べて軽量なMAZDA3に2.5L NAを積むとなれば、かなり軽快でレスポンスの良い運動性能が期待できそうだ。
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SUV全盛の今、マツダ側もCX-30ほどの大ヒットは期待していないのかもしれない。



しかし、過給機に頼らない大排気量NAの質感を好み、全高の低いセダンにこだわりを持つ層には、非常に魅力的で注目すべき存在になるのではないだろうか。
Posted at 2026/09/06 19:36:36 | コメント(2) | トラックバック(0) | mazda3 | クルマ
2026年09月06日 イイね!

足るを知る…

足るを知る…先日の『新プロジェクトX』で「人生に新たな景色を〜市民に愛されたスポーツカー〜」(初代ロードスターの開発秘話)を見て以来、「足るを知る」という言葉がずっと心に引っかかっている。

「足るを知る(知足)」とは、古代中国の老子の言葉や仏教の教えに由来する概念で、「身分や現状にふさわしい満足を知り、無闇に高望みをしない」という意味を持つ。
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免許を取得して30年以上が過ぎた。この間に車の性能やパワーは目覚ましく向上している。
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90年代に登場したプリメーラの2.0Lモデル(150ps)と比べても、現在の自然吸気MAZDA3(156ps)やハイブリッド車(ヤリスで140ps)など、数値上の最高出力自体は極端に増えていない。しかし、モーターアシストやデジタル制御の恩恵により、発進加速やレスポンスは昔と比べて遥かに鋭くなった。
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人間は欲深いもので、メーカーも「高速合流やスタート時のストレスフリーさ」をアピールし、ドライバーもより力強いパワーを求めがちだ。

一方で、道路の制限速度自体は一般道を含めて当時から大きく変わっていない。自動車の性能向上に伴い、「制限速度を引き上げるべきだ」という意見もよく耳にする。

しかし最近の道路状況を見ていると、有り余るパワーに任せた無理な割り込みや、荒い運転によるトラブル・事故が絶えないのも事実だ。
車には自動ブレーキや運転支援システムといった最新技術が搭載されるようになったが、ドライバー全員がその向上した性能を使いこなせる技術や心の余裕を持っているとは限らない。

車は私たちの移動を快適にし、時間を有意義にしてくれる素晴らしい道具だ。トランスミッションのオートマ化、パワーウィンドウ、オートエアコン、バックモニターや各種センサー……さまざまな機能が自動化され、運転は格段に楽になった。

それでも悲惨な事故はゼロにならない。

だからこそ今、私たちは車に乗る上で、ドライバー一人ひとりが己の「足るを知る」という境地を持つことが求められているのではないだろうか。愛車の性能に振り回されることなく、無理のない余裕を持った運転を心がけたいものだ。
Posted at 2026/09/06 10:11:37 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車産業 | 日記
2026年08月29日 イイね!

アリの行列とクルコン走行から学ぶ「本当の車間距離」と渋滞学

アリの行列とクルコン走行から学ぶ「本当の車間距離」と渋滞学先日、車間距離がキーワードになった事件があったが、たまたま車間距離を調べていくうちに「渋滞学」という書籍があることを知った。

『渋滞学』(西成活裕 著 / 新潮選書)

この本によると面白いのが渋滞がないのが「アリの行列」だという。「アリが互いの距離を調整し、混んでくると自分からスピードを落とす(または遠回りする)」という行動ルールを持っているからで、フェロモンで調整をしているらしいのだ。アリはフェロモンの道を一列にたどるため、無理な割り込みや追い越しをしない。車社会で渋滞のトリガーになる「車線変更」や「割り込みによるブレーキ」が発生しない構造になっているのだという。
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さて、そこでこの著者の西成氏が提唱しているのは、高速道路では約40m以上の車間距離を取ることだというのだ。こうすることで後続車のブレーキの連鎖が起きにくく、自車もアクセルワークで加減速をするため、渋滞が起きにくいということだ。

ただ、気を付けないといけないのは、80㎞/h~100㎞/hは詰めすぎになるという。制動距離を踏まえないといけないのでやはり80m~100mは必要だろうという。
「渋滞学」で言われる「40mの車間を開けると渋滞が消える」というのは、「すでに車が密集して速度が落ちている状態(時速40km〜60km程度)」や「渋滞が始まりかけて車群が詰まってきた局面」を前提としているということだ。

では、これを一般道にするとどのくらいの車間距離が必要だろうか。ジェミニ先生に聞いてみると、例の2秒間ルールを提唱してくれた。
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30㎞/h 2秒の車間距離:約 17 m(車約3〜4台分)
40㎞/h 2秒の車間距離:約 22 m(車約4〜5台分)
50㎞/h 2秒の車間距離:約 28 m(车約5〜6台分)
60㎞/h 2秒の車間距離:約 33 m(車約7台分)

ということらしい。

先日、大隅路までクルコンを使って長距離を運転をしたが、マツダのクルコンは60㎞/hで車間を最大35m~40mぐらいの車間を取るらしい。これに従って、約1時間程度の運転をしたが、興味あることに気づいた。私より、前方にいた軽自動車はかなり急ぎだったようで、煽り気味に車間を詰めて走り、前方車の速度を上げさせて走っていた。ところが、この車、前方から見えなくなるのだが、信号機で必ず赤で止まっているのだ。さらには私が来ると赤が青になり、私はほぼノンストップで走れたのだ。もちろん、私の前には何台か途中車が入ってきたが、私はその前方の車に合わせて走行し…煽ることなくクルコン任せで普通に走っていただけなのだ。
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何が言いたいかというと、急ぎたいからといってその場、その場を急いて走ってもまったく結果はそうは変わらないという気がしている。早くついているように思えるが、実は普通に走っても変わらないということだ。

また、渋滞では前方の車に合わせて進んだら止めるということを繰り返しがちだが、トラックドライバーの中には、非常にゆっくりゆっくり走るドライバーがいることにお気づきだろうか。
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あれは速度に合わせてゆっくり進むことで停止することなく、クッションのように走行しているのだという。つまり、前の車がかなり先に進んで停止しているなら、そこまでゆっくり進むと前方の車がまた進むので停止することがないということらしい。そこの車間を詰めているとイライラする人もいるだろうが、実はかなり賢い運転だということになる。

最近交通トラブルによる事件も多くなってきているという。一人でもこの車間について理解をして理性を持った運転をすれば、きっと交通トラブルも減少していくのではないかという気がする。
Posted at 2026/08/29 14:34:16 | コメント(3) | トラックバック(0) | モラル | クルマ
2026年08月22日 イイね!

ドライバーの傾向 特別編 車間距離とは…。

ドライバーの傾向 特別編 車間距離とは…。さいたまで起きた踏切での殺人未遂事件。いろいろと意見が分かれているようだ。
まだ明らかにされていない部分もあるため不明な点も多いが、踏切に至るまでに何かがあったことは容易に想像できる。交通のプロであっても感情のコントロールを誤り、解決方法を間違えてしまったことは事実だ。

では、改めて「車間距離」とは何だろうか?


私もこれまでに追突された経験が複数回あるが、事故現場で警察官が加害ドライバーに必ず問うのが、
「前の車が急ブレーキをかけたときに、安全に停止できる車間距離を取っていたか」
という点だ。

つまり、
【前走車の急ブレーキ → 認知 → ブレーキ操作 → 停止】

という一連の流れが確実にできなければならないということである。

もし十分な車間距離を空けていれば、前走車が急ブレーキを踏むことになった原因を事前に察知・予測できる可能性がある。結果として自分自身は急ブレーキを踏まずに済むかもしれないし、仮に原因が掴めなくとも「何かあったのかな?」程度に冷静に受け止める余裕が生まれる。

ところが、車間距離がないと話が変わってくる。
なぜ急ブレーキなのかを考える前に「故意に踏まれた」と感情的に捉えがちになる。しかしこれは、自ら車間距離を詰めていたことで意図せず相手に圧力をかけてしまっていた可能性も考えられる。自分の気持ちを優先するあまり、相手のドライバーの状況に思考が至っていない状態と言えるかもしれない。

だからこそ、前走車に譲られた後に後続車が来た際、「自分も同じように圧力をかけられるのでは」「煽られるのでは」と過剰に警戒してしまうのも、普段から自分が車間距離を詰め気味で運転している意識の表れではないだろうか。

昨今見られるのは、車間距離を詰めた後にどういう事態が起きるのかを想像できないドライバーが増えてきたのではないかということだ。

警察官の言う「前の車が急ブレーキをかけても停止できる距離」とは、単なる物理的な距離だけでなく、自分以外のドライバーに対する気配りの距離でもあるはずだ。「ここまで詰めれば相手は不快に思い、譲るか速度を上げるだろう」という考えは、明らかに他者への配慮を欠いている。

もちろん、急いでいる時に遅い車に遭遇すれば、腹が立つ気持ちも分かる。
しかし、だからといって車間距離を詰めたり煽ったりすることが正当化されるわけではない。

私の職場では、失敗をした際に必ず管理職から「それしか解決方法がなかったのか?」と問われる。
仮に車間距離を詰めた場合、前走車は気分を損ね、譲るどころか不必要なトラブルに転じる可能性すら予想できる。そう考えると、車間距離を詰める運転は決して「クレバーな運転」とは言えないはずだ。

もちろん、これは理想論であって現実には簡単ではない場面もある。
以前、片道一車線の自動車専用道路で、後方に長蛇の列ができると分かっていながら制限速度以下で走り続けるドライバーがいた。そのドライバーは譲り車線になると一気に加速し、後続車に譲らないのだ。さらに悪質なことに、警察から何度も指導を受けてもその行為を繰り返していたという。

しかし、そのドライバーが出没する曜日や時間帯を把握してからは、遭遇を回避できるようになった。答えは一つではないのだ。

運転中、誰もが常に冷静な判断を下せるわけではない。しかし、遅い車に遭遇したときにいきなり車間距離を詰めず、沈着冷静に回避策を考える努力をすることで、自分が交通トラブルに巻き込まれる確率は大幅に下がるのではないだろうか。

「思いやり運転」という言葉を最近聞かなくなったが、クレバーな運転を心がけることは自然と運転の余裕を生み、結果として思いやり運転に繋がる気がしてならない。
Posted at 2026/08/22 13:51:02 | コメント(1) | トラックバック(0) | モラル | ニュース

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