2022年10月9日(日)
曇り→雨→大雨→小雨→雨
いよいよ決勝日の朝。空模様は曇りだが昼過ぎから雨の予報がほぼ確定。
心して掛からねばならない。
昨日は遅めの出発だったが、今日は6時半に朝食を摂りに行く。
朝食会場はウェアを纏ったF1客でいっぱいだった。
おそらく昨日は我々の出足が遅かったせいで彼らと遭遇しなかったのだろう。
朝食を終え荷物を整えて7時20分にホテルチェックアウト。
名古屋駅に向かいコインロッカーへ荷物を預ける。
この日も大型、中型は全滅だったが小型はまだ空きがあった。
しかし金曜に比べると小型でさえ空きが少なくなっていた。
今日は過去2日と違い、近鉄特急を予約してあるので近鉄で鈴鹿へ向かう。
というか本当はJRの臨時特急鈴鹿グランプリに乗りたかったのだが
予約争奪戦に敗れた(開始数分で無くなった)ため
プランBで近鉄を予約したのだった。
また、一日くらいはメインゲートから入場し、
鈴鹿F1の雰囲気を思いっきり感じたいという気持ちもあった。
8時10分発の特急アーバンライナーの車内はやはりF1客が多かった。
だがホーム向かいの先発の特急ひのとりを見ると、
そちらの車内にもF1客がちらほら見られた。
ひのとりは白子に止まらないのにどうしてと思ったが
後で聞くと津まで行って伊勢鉄道で折り返して稲生駅を目指すのだそうだ。
確かにこのルートだと楽だし、シャトルバスが無いから時間も読めるので
ありかもしれない。
ひのとりに続き我々のアーバンライナーも出発し、定刻で白子に到着。
シャトルバス待機はそれなりに覚悟していたものの、
さすがに決勝日は三重交通の用意も万全で
列こそ長いものの滞りなくスムーズに進み、15分程度の待ちでバスに乗れた。
また待機中にレッドブルのお姉さんがレッドブルを無料で配っていたので
それを頂いたり、やはり無料配布していた中日スポーツの特別紙面を
頂いたりして過ごせた。
この日は中勢バイパスをバス専用道路として通行止めにしていることもあり、
20分ほどで鈴鹿サーキットに到着した。
バス乗り場からメインゲートは徒歩で10~15分ほどの道のりであるが
途中の場内道路沿いに非常に大勢の人が群がっていた。
噂には聞いていたが、ホテルからサーキットに向かう選手の入り待ちが
どうもこれらしい。
シャトルバスが予想よりも大幅にスムーズに乗れて時間に余裕が出来たこともあり
自分も30分ほどであったがこの入り待ちの集団に加わってみた。
遭遇できた選手、関係者は以下の通り。
フェリペ・マッサ
周冠宇
クリスチャン・ホーナー
バルテリ・ボッタス
ピエール・ガスリー
ケビン・マグヌッセン
セルジオ・ぺレス
ニック・デ・フリース
再び歩き始めいよいよメインゲートに到着。
この日は岸田首相が視察に来るということで、
各ゲートでは手荷物検査と金属探知機での身体検査が実施された。
数ヶ月前にショッキングな事件があったので手荷物検査は厳重で
リュックの中身は全部取り出さされ、ポケットも全てファスナーを開けて
中身をチェックされた。
ただレーンによって対応は変わるようで、別のレーンの人は軽く中をチラ見されただけであっという間に終わったそうだ。
見た目でなにか差別しているのであろうか・・・?
メインゲートから入場する鈴鹿サーキットの雰囲気はやはり格別である。
意味もなく写真を撮ったり、買いもしないのに売店を冷やかしたりながら
GPスクエアへ。
昨日までにも増して今日は外国人客が多いように見受けられた。
この時点では雨はまだ降ってきていないので、目いっぱいF1の雰囲気を
楽しみつつ移動し、11時過ぎにC席裏に到着。
まだ売店の列が短かったので、少し早いがこのタイミングで昼食を済ます。
トイレも既に列は出来始めていたのでこのタイミングで済ます。
そして雨雲レーダーを見るとどうやら15分後に雨が降り始める
とのことだったので、合羽上下もこの段階で着用。
準備万端整えてから自席に到着した。
着座するやいなや荷物もビニール袋に入れて雨から保護する。
2コーナーからS字までのコースマーシャルさん達が一堂に集まり、
C席の観客へ満員御礼のご挨拶。
またドラパレの後にウェーブをしたいとのことで、
マーシャルさんの合図に合わせ何度か練習をした。
この方々がいらっしゃるおかげでレースは成り立ちます。
それに加えて観客へもおもてなしの心を持ってくださり、
本当に頭が下がります。
そして12時からドライバーズパレード開始。
ここC席はレッドブル、アルファタウリ(要はホンダ)応援席なので
在籍する4人のドライバー達はC席の前で一度降車して観客に挨拶した。
その後、観客席からはウェーブ。上手くいったかどうかは・・・?
ドラパレの列がスプーンカーブに達した頃、とうとう雨が降り始めてきてしまった。
13時20分のスタート進行開始まであと50分ほど。
ここでもう一度トイレに行っておく。
だがみな考えることは同じでこの時のトイレは長蛇の列。
用を済ませて自席に戻れたのは、ピットオープン10分前だった。
降りしきる雨はやむ気配をみせるどころかむしろ段々強くなってきる気がするが
予定通り13時20分にコースオープン、スタート進行開始。
岸田首相の挨拶には特段の感想も持たなかったが、
水樹奈々さんによる国家独唱は圧巻で感銘を受けた。
そして14時フォーメーションラップ開始で、続けてレーススタート!
ですがみなさんご存じの通り、オープニングラップにアクシデント続発で
SC導入、続いて赤旗レース中断。
ここからの待ち時間が長く辛かった。
雨はやむどころかますます勢いを増し、気温も段々下がってきて
いくら合羽を着ているとはいえ体が冷えてきて本当に辛い時間だった。
自分は2007富士のF1を経験しているが、あれと比べても同じくらい辛かった。
むしろ15歳年を取った分、より厳しさが増していたかもしれない。
この頃は本当にキツかったので、後でスマホを見返したが
写真は1枚も撮っていなかった。
天気予報を見ても、2021年ベルギーGPのようにこのまま再開されず
レース開始から3時間を以て終了になるんだろうなと思ってた。
実際、辛さに耐えきれず帰路についた人も少なくなかった。
自分も帰りの辛さを考えると今のうちに席を立とうかなとも考えたが
どのみち17時まで待ってれば結論が出るのだからと思いひたすら耐えた。
ただ途中であまりの寒さに耐えかね、スタンド席を出て軒下の雨をしのげる所を探し
持ち合わせの衣類を全部着込んで体制を整え直した。
さらに相変わらず長蛇の列が出来ていたトイレも済ませた。
赤旗中に場内MCのピエール北川さんが、コース視察中のメディカルカーに合わせて
ウェーブを起こそうと盛り上げたことが報じられていたが
自分はトイレ待ちに並んでる最中だったため、これに加わることは出来なかった。
やっとの思いでトイレから席へ戻ると何だか周りの雰囲気が変わってる感じ。
いつの間にか16時15分にレース再開する旨がアナウンスされていたのだ。
そういえば全く気付いていなかったけど、雨もいつの間にか随分小降りになっていた。
こうして長い長い2時間以上の赤旗中断の末、ようやくレース再開。
SC先導で各車が目の前を通過したとき、観客席からは大拍手が沸き起こった。
その後いろいろあり、17時を以てレース終了。
優勝はマックス・フェルスタッペン。
チェッカーと同時に席を立つ人もいたが、せっかくホンダPU搭載車の優勝に
立ち会えたので、表彰式までひととおり見ていくことにする。
ジョニー・ハーバートによるインタビューの最中に審査委員会からの裁定がくだり
ぺレスの2位繰り上げとマックスの2年連続チャンピオンがなんとこの瞬間に決定!
ホンダエンジン車が鈴鹿で勝利するのが1991年のベルガー以来、
ホンダエンジン車の鈴鹿1-2も同年のベルガー-セナ以来、
さらにホンダエンジン車の鈴鹿でのチャンピオン決定も同年のセナ以来、
いずれも31年ぶりの快挙。
当時テレビでしか見られなかった光景を、
いま生でその場に立ち会えていることが嬉しくてかつ呆然としていて、
ただ観客席から大型ビジョンに映し出されている光景をひたすら眺めて
いつまでも感激と余韻に浸っていた。
Race Highlights | 2022 Japanese Grand Prix