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2023年04月02日

PORSCHE CUPカーにみるタイヤの違い

PORSCHE CUPカーにみるタイヤの違い PORSCHEカップカーは世界で一番ジェントルマンレーサーにとって難しいマシンだと思っています。

ABSが無かった997時代、991時代(前半)は更に難しかったですが、991後期や992が主流の今もなお、それは変わってない。

もう昔の話になりましたが、

2006年~2007年の997初登場のカップカーアジアシリーズ参戦(マカオGP含む)
2007年のスーパーカップ(2回スポット参戦)
2008年、2009年、2010年のアジアシリーズスポット参戦
2011年~2013年のアジアシリーズ参戦(アジアのプロクラスでの日本人初チャンピオンやマカオGPのPP獲得など含め)
などなど、

いまはポルシェ色薄くなりましたが、やっぱり澤とPORSCHEは切り離せないイメージだと思います。

一応、関連するもの張っておきます。

2013年マカオGP PP獲得ラップ車載映像

↓ ↓ ↓



2011年、PCCAチャンピオン獲得の際のAutosport Webさんの記事
>>> こちら

プロDrにとってもPOrSCHEカップカーは鍛えられるクルマなので、CUPカーのドラサポは自分のセンサーが研ぎ澄まされる感覚をいつも感じています。

いま、PORSCHEに限らず欧州系のタイヤメーカーは国内在庫不足でレースに参戦していても使用できるセット数が少なかったり、練習走行の際には他のメーカーのものを使わなければ走行マイレージを確保できない状況になっています。

特に日本のジェントルマンDrの練習量は他よりも多く出来る環境(それが日本のジェントルマンDrのレベルの底上げになっているのは間違いない)なので、タイヤ問題は由々しき状況と言えますね。

991CUPカーも御多分に漏れず、通常は世界共通指定のMICHELINタイヤでレースを戦うのですが今はFALKENタイヤで練習をする人が増えています。

でもこれは色々な副産物があると思っていて、タイヤに合わせた走らせ方、タイヤに合わせたセットアップ、タイヤグリップの変化を感じるセンサーなども同じ個体(マシン)で学べるという事。

タイヤは構造やコンパウンドなどメーカーによってもキャラクターが違うので、MICHELIN用のセットのままでFALKENを走らせるって難しく、大体、そのままFALKEN装着して走らせるとオーバーステア傾向が強くなります。

タイヤのサイズが若干違う事で前後のグリップバランスや車高バランスが変わっているのもあるでしょうし、MICHELINに対してFALKENは構造も柔らかめ、ゴムも柔らかめなので、日本の冬場のように10度以下になるような時はその暖まりの良さ(構造もゴムも柔らかいから当たり前ですが)を活かせるし、一方で連続走行によってタレが早かったり大きかったりするし、エンジンがリアにあるPORSCHEの場合はその傾向もリア寄りになるのでオーバー傾向が強くなる。

夏場の30度以上の中で高荷重高グリップの鈴鹿を走らせるとMICHELINとFALKENの差は顕著、前にFALKENの新品を夏場に同乗走行で下した時があったのですが、ピットアウトしてアウトラップで結構すぐグリップするけど計測1Lap目いいけど、2Lap目に入ったS字1発目では既にオーバーステアが出ていた(リアのグリップダウンが既に始まっていた)という、昔の予選Qタイヤみたいな事が起きていました。

これはMICHELINが良い、FALKENが悪いって事ではなく、タイヤの特性やタイヤの狙いが違うって事なので、タイヤの良い所を活用した走行マネージメント、マシン側のセットアップでバランスを取る等の対策をすると補正できる領域があります。

お互いタイヤに合わせたセットを施した状態で比較すると冬場は1秒以内、暖かくなるとそれ以上、2秒以上になる事もあるかもしれない、というのが経験上の想定タイム(MICHELINのほうが速い)

FSWでMICHELINタイヤだと991後期(2018年以降モデル)はプロが乗って41秒台に入るくらいですが、日本の冬の気温が低い時はMICHELINはタイヤ作動温域から少し外れる傾向があってジェントルマンDrは特にタイヤが温めきれないでタイムが出ないって事が発生する、でもFALKENは日本の冬は温まりの良さを活かして、セットアップさえFALKEN用にしておけばMICHELINの1秒以内くらいのタイム出る可能性がある

概ねセットアップはMICHELINからFALKENにする際はキャンバー起こし気味、スタビ(特にリア)柔らか目、車高はリア低め、、、これはタイヤに限らず車がオーバー傾向だったり、タイヤグリップ自体が低くなる場合の常套手段とも言えますし、逆にFALKENからMICHELINの場合はその逆でタイヤのグリップが増える =    車がアンダー傾向になるという事なのでアンダー対策のセットアップをしていくという事になります。

MICHELINとFALKENでは走らせ方はどう変わるのか?というのはまた改めての機会に、、、これはオーバー目のクルマの走らせ方や、その逆のアンダー目のクルマの走らせ方とも通じる話です。

先日FALKEN用にセットアップした991後期で中古タイヤで44秒9、そのままMICHELINを履かせるとアンダー傾向が強く頑張っても44秒6、でもアンダー対策をしたら43秒6が出て(セットアップで1秒変わる)、これなら新品MICHELINで41秒台が見える範囲になったよね、、、という話になり、だったらプロDrの2秒以内目指すなら43秒後半が目標設定、、、という話になってました。

FALKENなら気温18度以下が推奨で中古なら44秒台、新品なら42秒台ですね。
18度以上になってくると絶対タイムが落ちだし、連続走行でのオーバー傾向も早く強くなっていく。

今回はPORSCHE CUPカーでの話をしましたがロードカーでもタイヤのメーカーや銘柄、サイズを変えると必ずこういった事が起きます。

レーシングカーにスリックタイヤだと大きく、ロードカーにラジアルタイヤならその差は小さいでしょうが、Drのレベルが上がれば上がるほど、その違いの部分をいかに修正して良い所を引き出すか?が勝負ですので、タイヤを上手に使うというのはドライビング面でもセットアップ面でもサーキット走行の命題であるという事はぜひ覚えておいて欲しいですね!
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Posted at 2023/04/02 11:14:28

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