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2023年09月18日

SUGOのアクシデントは本当に魔物仕業なのか?

SUGOのアクシデントは本当に魔物仕業なのか? Twitterでちょっと話題になったので魔物の部分を解説したいと思います。

魔物で済ませられるのはアクシデントが重大でなかったり、ファンの方の慰め的な表現なら仕方ないけど、もしもこれが重大な事になっていたら?自分のチームだったら、、、となると『魔物』では片づけられないし、内側から発信する側は『魔物』のフレーズに甘えちゃいけないとも思うので、批判ではなく警鐘という意味での投稿でした。

まずGT500の選手が現状深刻ではなかった事がラッキーでした。
そしてGT300の選手が課せられたペナルティが事の大きさの割には軽いな、という印象でした。

→ と、いう事は、、、?と言う部分がキーなのですけど

ラッキーな面として
もしガードレールに当たってコースにほぼモノコックだけになってしまったドライバーを乗せたままモノコックが跳ね返ってきていたら、、、

あの場所はSUGOの特性で前方の視界が悪いので2次被害を起こす可能性も考えられましたからね。

ペナルティが軽めなのは判断として、、、
私も事象を断定はできないけど映像など見た限り、、、きっと事象に対して情状酌量的判断も作用していて、今回のアクシデントを回避する方法は非常に少なかったのだろうと思います。

回避するには
GT300の選手がピットインを諦めるか?白線を跨いででも14号車に続く100号車を右から抜かさせてからPitインするしかなかったと思う。

ウィンカーを出していたかどうか?は映像ではわからなかったけど、ウィンカーを出すのはルールではなくマナーというか、出せるなら出した方が自分も周りもより安全ってレベル、走行会の際に私が良く言うのはウィンカーも大事だけど自車の動かし方で後方に意思表示できることが大事、という事です。

最終は当然大きくコース左まで使って立ち上がった方が速いし、SUGOのピットインはそうしてもまだ普段ならピットインできる空間がある、でも今回はGT500が2台後方から迫っている事は見えていただろうし、もう1台GT-Rがコース左を走行していたから、タイムロスが最小限の範囲でGT300は頑張って『自分がピットインする意思を動きで示してた』と感じます、それでも左にもう1台居るので14号車は100号車にも抜かれまいと左から追い越した、、、まだ14号車に抜かれてもピットインできる可能性は残っていたので一瞬14号車にスペースを残す動きをした直後に再度ピットインを試みたら100号車も同じ方向に来てしまった、、、というのが起きた事だと思います。

争っている14号車と違う方向(もう1台左に居る)に進路を変えるほうがイレギュラーな度合いが強いと思えるタイミングかつ判断だし、GT300がピットに入るかどうか?を予見していたかどうか?に関しても予見ゼロではなかっただろうけどそれでも14号車がいけそうだからついて行った方がGT300のドライバーもスペースコントロールできるのでは?という期待にも似た心理が一瞬働いたのか?14号車を行かせた後にそれでも何とか白線を踏まずにピットインする為には、通常はアクセル全開区間で想定外のブレーキランプが点いてしまいほど、抜くための右か左か?ではなく追突しない為の選択しか瞬間的にできなかったとしたらピットロード入口への導入の為に舗装部分が広がっている事にいわば賭けての左へ、だとしたら100号車の心理もわからなくもないかな?とも思います。

その位、絶妙のタイミングでクラス違いのマシン2台同士(合計4台)がコース幅の狭いSUGOのあの場所で遭遇してしまった、、、そういう環境を与えてしまったのが『魔物である』とするなら、そういう考え方もあるかも?です。

しかし、これは今話している『人』の部分ではなく、何かが起きた時の”人、環境、車の3大要因”の中では環境の部分(コースの形状)なので後ほどに、、、

人の心理としては、自分だったらどうするか?と考えても非常に難しい判断、ピットを1Lap先送りにするのが無難だと思うけど、それはそれで問題が起きる(ガス欠とかピット作業を終えてコースインした時渋滞に巻き込まれるなど)ので、瞬間的にドライバーの判断でチームの指示から外れた行為をするのは、もしもの時のことを考えるとやっぱり難しいと思いますね。

GT300の選手に対して、もっと手前から減速を徐々にしていればとか、ウィンカーを出していれば(出していたかどうかは不明)とか、もっとInベタで立ち上がれば、というのは簡単ですが、速さと順位を競っている競技の中で安全の為としてもそれに反する方向のドライビングをするのは評価される立場のドライバーは若手であればあるほど厳しいというのも分かって欲しい。

そして大前提としてそれがクラス違いや周回遅れであっても『その瞬間前を走ってる車に優先権がある』というモノも忘れてはいけないので、ピットロード侵入の為の急激な進路変更とも見られかねない今回のケースはその判断が難しいけど、あの瞬間確実に14号車は抜けれたけど(14号車とGT300が当たっていた可能性だってある)100号車よりもまだ前を走行していたので100号車がGT300の動きを読んでケアしてあげる必要がゼロではなかったもいえます。

(GT500がGT300を抜く際に接触や相手:GT300がスピンなどしてしまうとGT500のほうに重めのペナルティが出る事多いですよね、それのことです)

人の次は環境(すなわちコースの事)です。

コースが魔物と言われる要因はいくつかあるのですが、まずは今回のレースは環境としてSUGOな上に300km決勝(短距離)である点も大きな要因だったと思います。

短距離だと後方からじっくり硬めのタイヤで作戦の幅を持たせながら戦って、最終的にはレース特有の不確定要素を味方に上位でゴール!と言う戦略の成功率は低い、だから予選で柔らかいタイヤで前に出て、決勝も序盤は柔らかめのタイヤのまま短めのスティントで上位をキープ、残り周回数やその時の路面のラバーグリップ、その後の路温、燃料搭載量からの給油時間、ドライバー交代とタイヤ交換の時間、ピットアウトした時のトラフィックの無い場所に出たい、、、など色々な係数が混ざっての究極で最高なピットタイミングが求められます。

順位が中断以降でGT500との位置関係などやピット作業の遅れなどが合いまったら、1Lap 1分12秒前後のGT500だけでなく1分20秒切るくらいのペースのGT300でさえも(次にラップタイムが短い開催サーキットの岡国よりも両クラス共に5秒~8秒くらいは更にラップタイムが短い)致命的となる『周回遅れ』となってしまう可能性がある。

実際、今回のアクシデントで赤旗になり、レース再開後のGT500はトップと同一周回は最終的に3台にまで絞られてしまっていた(事実上の周回遅れも含む)ので、勝負権がその3台以外は赤旗のタイミングでほぼ消滅してしまったという事もありましたし、過去のレースでもSCのタイミングでのピットインなどでピットが狭いSUGOというもの加味して大混乱になった事ありました、ピットロードが全長/ラップタイムに対して相対的に長いというのも魔物と言われる一つ。

だから先に書いた『ドライバーの瞬間的な判断でPitを1Lap先送りにする』のは本当に難しい。

GT300のトップ車両が(たぶん)ガス欠で2位になって、結局は再車検でその車両が失格になってやっぱり優勝!みたいな事が起きるのも、スプリントの300kmレースだから燃料も攻めているからだろうし、赤旗によって計算が少し狂ったからかもしれないし、最終コーナーが縦横Gが強く掛かるコーナーだからガス欠症状が早く出てしまったのかもしれない、、、(やはり環境の部分が要因として考えられる、という事)です。

ピットロードの入口や白線に関しても、、、

今回のケースは逆に白線が無かった方がGT300の選手は14号車のあとに100号車も抜かせた後にもピットロードに進入できた可能性は高まったと想定します、ただ、白線が無いピットロード入口は通常のレースや走行ではやはり危険の確立が高くなる(例:ピットの指示で突然ピット進入する車両との交錯やチェッカーが見えて慌てて急減速してのピットインなどの可能性)のでその流れはないし、もっと白線を伸ばして最終コーナーまで、、、って考えると、特にSGTの決勝はライン外のマーブルが増えて行ってライン1本になっていくので『暗黙の常識』としてGT500は入口は待って、並走せずに登りになって出口が見えててGT300が孕みだしたら(コース左側に寄って行ったら)その車両の右側から(In側を抜けて立ち上がっていく)というのが一般的なので、白線の伸び方次第でピットインの車両がInベタしか選べなくなると、それはそれでマーブルだらけの外側をピットインするであろう車両と並走で走らないと行けなくなる可能性が高くなってナンセンスだし、サーキットの形状的に更にIN側にピットインルートを作ろう(岡国や筑波2000の様に)にも、カートコースや施設路、バイク用のシケインもあって難しいし、仮に出来ても、ピットロード侵入した車両が何らかの原因でコースに戻ってきたらIn側の視界が登りでもあるから悪いのに更に危ないし、車両トラブルでピットイン試みてる車両がピットロードの上り区間で専用ルートを塞ぐように停車でもしたら、一大事だし、、、やっぱり難しい!

元々SUGOはピットロード入口より出口に問題があって、2021年の改修以降、試行錯誤があったようですが、今の3コーナーの出口外側に出てくるのは色々なサーキットを走っている経験からしても世界的に危険なピットロード出口の1つな気がする。

またその際の改修でホームストレートが数メートル左にズレているのも違和感があって、最終を立ち上がってコース沿いに走行していると上り区間から平たんになった所でいつの間にかコースの中央部分を走行していしまっている感じになるのが今のSUGO、これは元々狭くて不評だったピットロードを広くする為の苦肉の策だと思うのですが、SGTのようにクラス違いのオーバーテイクが頻発するレースだと抜かれる側はストレートで意識的にコースの左が数メートルずれたら、自車もストレートの途中から左に一台分進路をずらしてその先の1コーナーのブレーキングでしっかりコース左から始められる様にしなければならないので何度走ってもなんかモヤモヤする感じがする。

短くて(全長もラップタイムも)、狭くて、アップダウンがあるから、総じてトリッキーであるのがSUGOの魔物たる所以、そしてこれは三大要素の3つめ『車両』の部分にも関連するけど『縁石まわり』も特異なんです。

SUGOの場合は3コーナー出口、シケインのコブ縁石、ハイポイントのIN側の高い縁石、レインボーの出口外側の縁石より先に外タイヤが行ってしまうと逆傾斜が強くてボディ下面を打ってしまう(茂木のいくつかのコーナー出口の外側縁石も同じ類だけどSUGOは更に縁石の先の舗装の傾斜が問題)、SP1個目と2個目のIn側とその間の外側のギザギザ縁石など、、、特に空力(ダウンフォース)で走るGT500や一部のGT300車両はSUGOの場合あまり縁石踏まない走り方していますよね。

元々縁石乗せない幅も今のスタンダードより狭くて上手に使い続けるのは至難の業、

予選でGT300のLFCが雨上がりで縁石周りがまだ乾ききってなかったかも?のタイミングでSP1の入口で若干ターンインが遅れたのに始まって(馬の背からSP1の侵入はコース右側がわずかに路面がくぼんでいて、切り遅れになり易い)外の縁石の先まで行ってしまって、ステアを左に切って戻ろうとしても路面が滑る路面だったからなのか?ギザギザ縁石に車高の低いからか?LFCが軽い亀の子状態になってしまったのか?グリップする部分まで右タイヤが戻って来れないうちに次のSP2が来てしまって挙動を乱してクラッシュというのもありましたが、あれも路面が濡れている時とか乾きかけのSUGOの難しさやSUGOの特徴的な縁石周りと車高を極限まで低くしたGTカーで走るSGTによっておきた事象(魔物でも何でもない)だと推測。

ダウンフォースで走るから姿勢変化を嫌って縁石を使わないのもあるけど、そもそも縁石の形状が車高レベルとのマッチングが良くないから、ともいえますね。

これは別の話題となっているレース後の上位入賞車の再車検問題にも関係してますが、タイヤの減りでも車高は変わるし、燃料搭載量でも変わる、しかも前後の上がり方や下がり方はそれぞれ違ったり、計測ポイント次第ではリアを上げるとフロントが自動的に下がってしまう事もあるので、ゴール後の状態から逆算してエンジニアは綿密な車高管理をしているはずです。

最低地上高が足りてないのは単純に攻めただけか?ゴール後のタイヤのマーブル拾うのが足りなかっただけか?拾ったのにタイヤ空気圧が想定より低くなってしまったからか?わかりませんが、スキッドボードの違反はちょっと難しい、、、

スキッドボードを傷つけてしまって違反になる可能性もあるので、縁石は触らないで、、、というのも考えられるけど、GT300の不用意な動きを避ける為とか接触によるコースオフなどで想定外に下面を縁石で打ってしまったりする可能性はSUGOのトリッキーな縁石では起きうるし、最終コーナーのように強大なダウンフォースと縦Gによって、ものすごい車高が瞬間的に低くなるようなコーナーがあるSUGOの場合はそれも加味して車高管理をする必要もあるでしょうから、スキッドボード問題は非常に悩ましいと言えます、スキッドボートの厚みとか取付穴の深さ規定はボード自体の数値だから、ゴール後にタイヤマーブルを拾った所で関係ないですからね。

予選の車載を見たけど、GT500の最終コーナーはあの速度域でノーブレーキ(アクセルコントロールのみに見えた)だから、相当速いレベルで、もし瞬間的に何か挙動を乱すことが起きたら、外側のランオフエリアなんて一瞬で横切ってしまうだろうな~と推測、、、スパのオールージュレベルで恐怖のコーナーだと言えます。

人、環境、そして車の部分へと話は移っていきます。

人はいくら安全に留意していてもあの瞬間的な不運な車両同士の位置関係では非常に心理的にも難しかっただろうし、環境的には確かに魔物ではなく科学的な根拠に基づいてSUGOだから起きる可能性が高まったというのは事実だと思う。

でも同様に狭くて短くて色々と起きやすい岡山はどうなのか?鈴鹿や富士なら起きないのか?オーポリや茂木では?なんて起きてみたいと分からないし、だからといってモノコックを強固にするみたいな『アクティブセーフティ(起きてしまった事の被害を最小限に留める対策』だけでは不十分で(今回もまた強固なモノコックである事は昨年のFSW戦、先日の鈴鹿戦に続いて証明は出来たけど)、未然に防ぐ為(パッシブセーフティの部分)にドライバーの安全意識の向上、サーキットなどの施設側の問題やスポーティングレギュレーションによる安全性の確保も大切、そして何よりも最後に残った『くるま』の部分も重要だと感じます。

一言でいうと、、、台数が多すぎて、車が速すぎる、、、が問題の根源と言えます。

昨年のFSWや今年の鈴鹿での重大事故はそういった最新の国際レーシングサーキット(とはいえ、鈴鹿はレイアウト的にはそれが魅力なのは事実だけど安全性には?マークがつくのはS耐のアクシデントでも証明されていると思う)でも起きうるのは何故かと言うと、速度が速くて速度域が違うクラスが混在していて、台数も多いし、ドライバーの技量も広いから、、、だと言えます。

もうFSWだから、鈴鹿だからSUGOのような事は起きないとは言えない事実があります。

大人の事情もあるだろうけどやはり車両の速度を制限する事と台数を減らす事とドライバーの技量で絞る事が3大命題。

車両は、特にSGTは車体もエンジンもタイヤもメーカーの技術の競争を許容している限り、絞っても絞ってどんどん速くなっていくのが宿命、台数を減らすのだってピットの数が限られている(コースが狭い岡国とSUGO)からと言って、そこだけでもより台数を絞るのは主催者側だって簡単ではないと思うけど、これは20年前と全体の台数分布は変わらないけどGT500が15台、GT300が25台の全体40台前後で推移しているので時代や経済状況で増えたり減ったりはあっても、今のSGTはエントリーしたくても出来ないくらいの人気(特に300クラス)と聞いているから絶対的な台数は最優先事項ではないのかもしれない、、

大先輩の竹内さんがいつだかのSNSで書いていたけど、GT500をGT3(多分550馬力くらい)にGT300をGT4(多分400馬力くらい)にする、というのは一理あると思っています。

いまのGT300(FIA-GT3)は実は500馬力以上あるし(って事はGT500は600-700馬力あってもおかしくない)

そもそもGT300って300馬力相当っていうのがルールのベースだったので、エンジンパワーも空力もタイヤの性能も10年、20年で大きく飛躍した証拠ですね。

ちょっとデータを紐解いてみましたが、、、

竹内選手とKUMHO太陽セリカで私が助っ人で参戦させてもらって優勝したSGT/ポッカ1000kmの時、夏とはいえGT300でPP獲得した竹内さんのタイムが2分7秒台、決勝のファステストは私の2分9秒台だったと思います。

同年で涼しい季節の別の鈴鹿戦でもGT300のPPは3-4秒台だったようです。

一方の当時のGT500は涼しい季節で1分52秒前後、夏で1分55秒台でGT300とGT500のトップ同士のタイム差は約10~12秒でした。

最近のGT500のタイムはやはり驚異的で先日の鈴鹿戦のPPは44秒台でGT300でさえも2分を切るのは難しくなく1分55秒台!クラス間のタイム差は当時とあまり変わらないけど絶対的なタイムはGT500でもGT300でも最大でやはり約8秒くらい速くなっていると言えます。

ザックリ簡単に言うと今のGT300のタイムが昔のGT500のタイムだったんだから昔のGT500のスピードに戻すためにGT3を使って、12秒もタイム差はないけど実際には約8秒位の違いのGT4車両をGT300にすればいいのでは?というのが竹内さんの見解も頷けます。

SGTが使うような開発による性能向上タイヤを使い分ければGT3とGT4のタイム差を今の約10-12秒差に広げる事も可能かもしれない、、、

ただ、、、問題は世界に誇るGTカーレースの最高峰に見せたいSGTがメーカーの参入を受け入れているのにもかかわらずカスタマーに販売しているGT3やGT4をベースに競争していてその魅力を保持できるのか?という問題がついてきます。

これは最近で言うとドイツDTMがメーカーの競争で人気を博したのにも関わらず、シャシー問題に揺れ、最終的にはGT3車両での競技としてしまった事が衰退の要因の一つになっていることでも明白、、、

安全を担保したいけど、凄いレースを続けたい(見ていたい)という想いの間で良い着地点を見出すのは非常に難しいし、これも竹内選手が言っていたように『選手寿命を延ばす為にも』ワンランク下げるのは有効と言いつつも(私47歳で一応アスリートの端くれですが、GT3だってもう結構体的には辛いですよ)、、、、なんですよね。

車体で抑えられないなら、GT3&GT4戦略は度合い的にやりすぎだとしても、出来たとしてもタイムとして約3秒~5秒程度のスピードを落とすのが許容範囲だとするなら、そこはそこで対策をしつつ、やはり台数を減らすとかドライバーの質を上げる(特にGT300:でも今でも十分に質が高いと思えるので難しいと思う)しかなく、参考までに世界選手権のWECはLMP1時代はSuper Formuraのラップタイムで走る車両とGT500のタイムで走るLMP2と開発タイヤのGT3で走るGTEでがいて、LMP1は多くて6台しかいなくて、LMP2とGTE(GTE Amは更に2-3秒GTEから遅いのはタイヤの性能差が一番の要因)が12-15台づつで全体でも40台は居なかったというクラス分布だったからタイムレベルとクラス別台数分布と全体台数のバランスが絶妙で世界のプロとアマが集うのも相まって比較的安全だったと言えるし、昨今のハイパーカーやLMdhになったWECのトップクラスはよりLMP2にタイムレベルが近くなって、車重とかそもそものプロトタイプかGTカーか?の違いはあれど今のGT500のほうがLMP2よりは確実に速く、LMDhに近いか?条件次第ではGT500のほうがラップタイムは速いという状況が起きている、、、

その位今のGT500はGTカーなのに速いというのが問題になっている訳で、、、せめてGT500はLMP2程度、GT300は今のGTEプロからGTEアマくらいのスピードレンジに抑制できて台数を抑える(コース上の密度を下げる)、環境側(コースとルール)、それからドライバーの質とで複合的により安全性を担保出来ないのでしょうか?

FSWのタイムで言ったら先日のWEC FSW戦でLMdhはPPが27秒台、LMP2が32秒台、GTEが38秒台、一方のSGTはGT500がほぼLMdh同等の27秒台でGT300が36秒台なので、絶対的なタイムのコントロールが難しいなら、GT500はFSWなら30秒を切るようだと危険ゾーンと認識し台数は3メーカー×4台(強制)の12台(今は15台)、GT300はGT500より10秒遅いくらいを目途にしてサーキットによって18~25台を上限とする事で絶対的なタイムとクラス間の差、コース上の総台数と台数分布を適正化する、、、ですよね。

自分に当てはめてみるとFIA-GT3車両でマカオGPに出場しだした2007-8年のマカオ市街地コースのラップタイムは2分24-26秒台で997カップカーが28-30秒だった、15年を経て今のGT3車両は2分14-16秒だから、やっぱり1Lapが長いとはいえ10秒速くなっている、本当に今のGT4で当時のGT3のタイムが出るのだろうと思います。

コースが魔物って部分がゼロではないけど、決してコースのサイズが年々狭くなっているのではなく(当たり前ですが)、車が速くなって相対的にコースが手狭になっていて、それがFSWや鈴鹿のような規模でも見過ごせないレベルになっている、、、という事です。

私は専門家ではないので、明確な対策は出ないのですが、色々と本当に難しいと思います。

でもドライバーは生身の人間でありアスリートですからやっぱり全ての事がレースの魅力だけでなく競技者やチームの安全が常にベースであるという事を逸脱しているのでは?と思われる事象はもう今後見たくない!というのが正直な気持ちです。

本当に重大な何かが起きてしまってからでは手遅れ、今ならまだ間に合うんですからね!!と言いたいです。
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Posted at 2023/09/18 16:16:06

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