
1月もまあまあ全開走行に近いワンスマですが、オートサロン&Fuji-1GP WEEK、先週の大沼7Hを経て、北海道苫小牧での氷上トレーニングの3日間を終え、昨晩は袖-1GPの年間表彰式とワンスマ新年活動報告会を終えて、ほっと一息の珍しい日曜OFFの朝を迎えております。
氷上トレーニングは昨年のEBISUサーキットでのダートトレーニングの季節限定の派生版として実施、3日間で延べ10名の方に北海道まで来ていただいて一緒に走りまくりました(笑)
『滑る路面でコントロールの練習!』って凄くザックリのワードで、本質が見えづらいのですが、、、
路面が1日の中でも朝から気温が上がっていく昼前後、走行台数によってピンスパイクタイヤで氷を削って走るので変わっていくアイスバーン&雪の路面変化、それを3日間連続で通うと夜中に雪がちょっと降った日、結構降った日でも朝のスタート時点の路面が違うなど、刻一刻と変わる路面変化に操縦性や必要とされる操作が変っていく様子も良く分かりました。
施設から借りたZN6型の86はAT車両だったのですが、個体によってピンスパイクタイヤのコンディション、車両の特性が微妙に違うので(前後バランスやエンジンのトルク特性、AT車両ならではのトルコンの特性)、まずは自分がスキルとして滑らせる、滑らせた先のコントロールが出来る様になった上で上記の路面変化も加味してクルマの特性に沿ってクルマを動かせるか?も自分のセンサーや調整能力の開発に一役買っていると思います。
まずは上手く走れる様にするのがスタートライン、滑り出すまで引き出して、滑っている状態を修正する、そこから今度はスライドを維持する所まで、、、
これが滑っているのを修正までは直ぐできる方が多いけど、維持するのは意外と難しい、、、
同乗走行と逆同乗をしまくれる環境なので、お手本走行とご自身の走行の助手席からのサポートを1日中、澤と井上インストラクターと手分けしてしている感じです。
逆同乗でステアリング補助に入ると、スライド維持が上手く行った時どうして?って部分が段々わかってきます。
アクセル開けるタイミングと開け方、修正舵の充てるタイミングと量が意外とイメージできてない方が多い!
そして、滑りやすい路面だからこそ、入口のアンダーステアに気づかずに走っている方も多く、これが意外と罠なんですよね。
ある程度まで直ぐにタイムが出たり走れたりする方の方がその傾向が強くて、進入のアンダーステアに気づかないで少し無理やりにアクセルでスライド状態に持ち込んでしまう(雪上だと滑るからそれが出来てしまう)、その先スライドコントロールが出来ないと大きなアンダーの後に大きなオーバーが発生してスピンして終了だし、もっと危険なのは大きなアンダーの先の大きなオーバーもコントロール能力がある程度あると修正、維持が出来てしまう、、、
これが氷上なら万が一ミスってもコース内でスピンか?雪の壁にスタックして済むのですが、ターマックの世界でハイスピード&ハイパワーとなるとコース内で納めるのは難しく、コース外で無事に済んだらラッキーで、事と次第によっては壁に当たってしまう、、、
氷上トレってスライドしてからのコントロールも大事ですが、実はその手前オーバースピードやステア入力間違いによるアンダーによるアクセルON時点での車の向きが変ってない状態でのアクセルONで起きる大災害を未然に防ぐためのトレーニングというのが裏のメインコンセプトでもあるのです。
我々インストラクターはある程度出来る様になったら、その部分を凄く見ている、、、
そして滑りやすいからと言ってむやみに派手に振り回しているだけでなく、仮にここでタイムを計測したら一番速く走る方法は?という意識も持ってもらって『速く走る、コントロール下に置いて派手めと抑えめで綺麗に走る』というのも出来る様にしていくのが第二ステップだと思っています。
そこで重要なのがレーシングコースを走行するのと同様で、、、空間とラインです。
ブレーキなのか?アクセルなのか?それぞれどの様になのか?景色なのか?力なのか?音なのか?
次起きる事を予測してコンセプトを明確に立てて走らせていると予測が立つので対処が早くコントロール精度が高まるけど、それが無いと起きた事象に対して対処するのが精いっぱいで滑りやすい状況下ではその後のクルマに起きる結果が如実に変るし、逆同乗しているとその差が歴然と分かります。
自分が上手く走れる様になる為の感性を磨いて貰うのが沢山走れる氷上トレの目的で、操作が遅れる、操作量が足りないorやりすぎ?、そういった事に走りながら気づいて修正して連続走行ができるか?が肝です。
氷上だからどんどん環境変化していくので日が出てきたり、風が吹いたり、走行台数が増えたり減ったりで路面の状況が変わっていくし、氷が薄い所は時として穴が出来始めて沼の底から水が出始めたりもする、そういった走行中の路面変化に順応してグリップする所としない所を感じてラインや走り方を調整できるか?
自分の良い状態の走りにパッと持って行けるかどうか?も沢山走れる環境だからこそ悪い意味で慣れてしまって『下手固める』事にならないような集中も必要、上手い人の後走るとか、待っている間に外から見る、コースチェンジ後の試走と評して、施設の人が走っているのを見て音とラインで新しい発見を、、、など
”沢山走るのが練習”ではないその先の何か自分のテーマや課題作りが出来るかどうか?が重要です。
そういった部分は1日だけの参加ではやっぱり難しく、連続複数日走行かリピート参加で分かったり成長が見れる事が多いですね。
うまくなるか?上手くなるように繋げられるか?は実は参加者個々の心構え次第の部分も多いと言えます。
話は一転して、新年活動報告会もそうです。
改めてレポートを配信してからこの会に対しての想いは書きたいと思いますが、氷上トレに参加して自分磨きが出来る環境を常に必死に探している人とも共通していて、ワンスマや澤&井上のレース活動やレースサポート活動に共感して下さる方々やご支援を頂ける方々というのは、センサーが発達している方々なので、今年は〇〇するぞ!とか目標設定や自分の立ち位置の客観的判断が的確かつ自分で良いもの、自分にあったものを見つけ出す能力、同じ方向性を持つBUDDYと横の繋がりを作る能力に長けている!
だから個々の皆さんのお話を聞いていても凄くエネルギーを感じるし、単純に話が面白いんですよね(笑)
これがワンスマが醸授している『意識が高い人が集まる心理』に繋がっていると昨晩の会を経て再認識しました。
1年に一度、こうして活動を報告し、方針を打ち出し、支援頂いている方々の意識を統一して進む、、、という意味においては凄く重要な会を終えて安堵です。
海外レースを始めた2006から、独自レッスン団体として具現化されたワンスマを立ちあげた2009年からの約5年はその基盤を作る努力に没頭、2014年秋に自分のGTレース活動はアジアをベースに軌道に乗り始めて同時にFSWにモデルカーのSPARKさんとワンスマラウンジを設立、2015年から2016年はオートサロンに出展をスタート。
それらがキッカケで袖-1GPも始まって新年活動報告会がスタート(最初はオートサロンと併設で幕張でやってましたね)、Le Mans 24hやWECでの活動を経て2017-18はScuderia46さんと共同で引き続き幕張でオートサロンと併催で実施。
ドバイ24hに帯同コーチで行った2019はオートサロンお休みでScuderia46さんのトークショーだけ日曜日に帰国した足で参上、活動報告会が出来なかったので別日程で新橋のカフェを貸切ってやったのが2019年の自チームABSSA MS立ち上げともタイミングを同時にして、、、
2020年は19年から支援を受け、HC SHARINGでも協業をするHC GALLERYさんとオートサロン出展し新橋での別日程の活動報告会は継続
しかしコロナ、、、
21-22年はオートサロンなく、レース活動はS耐ST-Xと新たに始まったGWCAアジアシリーズへ、、、 活動報告会も21-22はコロナ禍で開催できず、、、でした。
そしてHC GALLERYさん主導のオートサロンへの協力と共に秋葉原NOHGAでの袖-1GP表彰式&活動報告会へとシフトした23-24年、そして昨日25年の会、、、
色々なワンスマやレース活動の流れを感じるこの15年間、、、 ワンスマと澤のレース活動の基盤を作った2009~2014、国際レース主体の全盛期&ワンスマ安定期の2015-2019、コロナを耐えて時代に則した最適化されたレース活動とワンスマ活動が円熟期になった2020年からの今年までの5年、、、
さあ2025年は何が起きるかな?偶然は必然とも言いますが、何が起きても受入れて『ある意味今起きていることは起きるべくして起きている、何かの前兆、その中でも自分たちの強みとらしさを全開に、中途半端が一番よくないので”突き抜ける”強さと、それでも出来る事を確実に、、、のバランス感覚の良さ』これらが2025年のテーマなのでは?と感じている、新年活動報告会明けの澤圭太でした。