
3時間、車に乗りっぱなしの
真夏のF360での87LAP。
全開走行では無いとは言え
参加者の皆さんの前後を行ったり来たりで
しっかり自分のメンタルトレーニングとなった
ワンデイスマイル第3回でした。
参加者の皆さん暑い中お疲れ様でした!
今回のレッスン、充分機材のチェックを
したつもりでも必ずイベントは想定外の事が
起こることを前提に準備が必要だと言う事ですね。
つもり・・・と言えば
”ハンドルの切り遅れ”です。
HSRからの帰り道
今日の参加者の皆さんの様々の車の挙動を特に後ろから
見ていると
ライントレースが出来ない最大の理由は
ハンドルを切ったつもり・・・やはり”切り遅れ”なんですね。
では、何故切り遅れるのか?
の前に、切り遅れた時の弊害って何だろう?
まず、切り遅れるとクリップに目掛けて勢い良く
速いスピードで切り込まないと行けない。
もしブレーキが掛かった状態でこれをやるとどうなるか?
曲がろうとする前にアンダーになるか?
曲がりすぎてリアが滑りそう(もしくは滑る)
どちらにせよ、クリップに目掛けてクルマが有効的に
向きを変えて行かない。
この問題を解決する前に
速く走る = 操作(特に各操作の初期)がラフになる人が多い!
(実は逆なんですけど)
ブレーキを掛けたままでゆっくり手前から切って
曲がり出してからブレーキをゆっくり離せれば良いのにな~と思いつつも
その速いステアスピードのままでオーバーが出ないようするには
ブレーキを終えて、むしろアンダーになるように・・・という
手段でコーナー進入をしてしまう。
だって入口アンダーはその瞬間はスピンしないし
ブレーキとハンドルの連携が上手く行かなくても
ハンドルを切った抵抗でスピードも落ちてくれて
何となく最終的には曲がれたような気がするし、
入口オーバーはクリップの手前で出るので”単純に怖い”から・・・
ですよね?
でも入口で必要以上にアンダーを出すと言う事は
コーナーの曲量に対して舵角量が多いので
抵抗でスピードが落ちて、フロントのアンダーが回復した時に
急激にグリップして次の瞬間リアが滑るって事に成り易い。
それを何で解決させるか?
大体の人はハンドルを戻して修正するか?
アクセルを踏んでリアの荷重を掛けて滑りを止めようとする。
前者の場合、クルマの旋回を止める行為なのでその先滑りが止まってから
またハンドルを切ってもコーナーリングプロセスのフリ出しに戻るので
結局その後の旋回→脱出、全てが遅れるし
後者の場合は、滑りを止めるだけのトラクションで収める
繊細なコントロールが出来ればまだごまかしは効くが、
大概は滑りを止めて、ご丁寧に旋回も止めて、
まだ加速出来る状態では無いのに加速し始めつつ、
コーナーリングも終われないのでハンドルも戻せない。
クリップ過ぎてリアタイヤがブルブル言った瞬間に滑り出して
舵角が大きいから修正も大変でタコ踊りになるか?
次からはタコ踊りが怖くてアクセル踏み出しは異様に早いのに
踏み込むスピードが速くない(遅い) = なかなか全開にならないし
そうこうしている内にブレーキと抵抗で、かなり車速は落ちてしまっていて
イザ加速しようとしても、コースの外側までクルマが孕めない。
でもちょっと話を手前に戻すと
しっかりした普通の進入を安定して実現する為には
しっかりとした普通のブレーキングを実現してないと出来ない。
”始めチョロチョロ、中パッパ”のブレーキングだと
ハンドルを切り出さなければ行けないポイントでまだ減速しきれてない
どころか?一番ブレーキで立て込んでいる最中になってしまう。
シフトダウンなんかが伴うと尚更で、ブレーキングとシフト操作と
ヒール&トゥーに集中していて腕がフリーズしてしまうんです。
シフトダウンの問題が絡むと深刻です。
短い時間に色んなことを同時進行でしなければ行けないから。
シフト操作の全てが終わってやっとハンドルを切らないと行けないことに
気づいた時には相当ブレーキで車速は落ちていて
相当クリップに対して真横に来ている位まで既に遅れている。
この一連の事と戦っているので、後から見ていて
”いつになったらハンドル切り始めるの~?”って言う方は
僕の”もっとゆっくり手前からハンドルを切り始めましょう”
人によっては”もっと早く切りましょう”のつもりが
”もっと速く”と勘違いしてどんどんパキンッ!コーナリングになる。
もっと手前からゆっくり切ろうとすると
大体の人は
もっと手前からゆっくり”ブレーキを掛け始める”んです。
そうすると何が起きるか??
ハンドルを切り始めたい時には減速が終了してしまうんです。
それが結局フロントの荷重が少ない状態でターンインを
始めないと行けないので、やっぱりきっかけを作りたくて
ハンドルの切り始めのスピードアップとなってしまう。
とっても短い時間の間に起こる沢山の現象を書いているので
とっても長くなっていることは重々承知ですが、
要は旋回の肝はその手前のブレーキで、ブレーキの肝は
その手前のコーナーの脱出速度、脱出速度の肝は手前の旋回で
旋回の肝はその手前のブレーキなんですっ!?
って”堂々巡り”です。
”ハンドルのきり始めはまだブレーキが残っている”これは
事実ですが、これを実践しようとすると
ハンドルの切り始めの時の方が結果的に
直線でのブレーキング時より減速Gが強くなってしまって
また”堂々巡り”のエンドレスストーリーが始まるのです。
HSRの最終コーナー、1個目と2個目を合わせて
1つのコーナーとして考えた方がクルマの挙動はシンプル。
一見、1つ目のコーナーだけで考えれば”大袈裟なV字ライン”に
見えますが1個目のクリップはたまたまそこにコースの内側があって
通過するだけで、実際には無いけど
この最終コーナーのクリップは1個目と2個目のクリップの丁度真中
コースの幅の中央付近にコーナーリング理想のライン上の
クリップに見せかけた”澤得意のパイロンが置いてある”と考えるのがベター。
画像中の赤斜線で区切った様なコーナーを攻略するイメージで
2個目のクリップは加速中にたまたまコースの内側を通るだけ、
当然スタイルやマシンやコンディションによって画像の赤字や青字の
走り方がある、でも一見スタンダードなU字のラインは
こういったコーナーでは結果的に”コの字コーナーリング”になって
立ち上がりのタコ踊りまっしぐらに成り易く、
これも”堂々巡り”で限界の低い所で
これじゃダメだと判っているのに
”止められない止まらない”
カッパエビせんコーナーリングとなるのです。
う~ん、全然着地点が見えない、まとまらない文章になってしまいました。
でもワンスマや澤レッスンの存在意義って何なんだろう?って考えた時に
安直に”速く走る事”に固執する必要は全く無い
それよりも・・・
クルマと対話すること
ドライビングを理解すること
運転が上手になること
同じ悩みを持った仲間達とディスカッションをすること
理想やイメージに対してトライ&エラーをすること
僕の目線から言わせて貰えば
より言葉でうまく表現する事ってどういうことなんだろう?
より効率よく理解してもらう方法って何があるんだろう?
より安全にクルマの危険さを理解してもらうってどうすればいいのだろう?
自分の運転、人の運転、車の状態を客観的に判り易く表現するって
どういうことなんだろう?
経験や速さ、マシンと人間の限界やポテンシャルを見極めること
状況判断や精神の方向性の違いについて考慮する事
こういった事をクルマを通して皆さんに考えるキッカケを提供すること
そしてそれを通して自分について考えるキッカケになる喜び
→なんだ、結局B型は自分かよ!?っていうオチで終わって良いのかどうか
判りませんが、ワンスマも皆さんも、そして僕も
何事も考える事やトライする事を止めては行けない、
”世の中に絶対や完璧は無く速い人だけがエライのでは無い”という事
そんな自分再確認の旅であってほしいなワンスマは・・・
そう思った
”つもり” (!?)の今日この頃でした。
皆さん、”だろう運転”と”つもり運転”には”絶対”気をつけましょう。
明日、関東に帰る、”無線で怒って心で泣いてた”
人生何事も過積載の澤圭太でした。
→だから怒ってない
”つもり”だってばっ!