
今日はちょっと専門的なセットアップの話をば。
タイのブリラムに来ているのは今年タイのスーパーカーレース(TSS)に昨年の997CUPからウラカントロフェオに乗り換えたSarun氏の為。
チームが使用するHoosierタイヤとのマッチングも兼ねてセットアップ係としてです。
弟のGy君も今年から兄Sarunさんが使っていた997CUPでTSSに出場するのでこちらは昨年のデータや今日の私の走行データをベースにドライビング向上の為のドラサポ中で、私が41秒台の所を44-45秒位まで来ました。
以前ここより短いコースのBIRAで4秒以上タイム差があったからだいぶ良くなったのと、やはりコース的にリスクが少ないとTRYが出来ると言う事でしょうか?
とにかくGoproとデジスパのオペレーションと2台(2名)のドラサポを同時進行なので40℃近いブリラムで今夜のビールの為に必死に仕事中です(笑)
さてウラカンのセットアップはまず中古タイヤで私も初めてウラカンだったので試走。
意外と良く曲がるけど前のLPシリーズのGT3によく似た操縦性、ちょっとコーナーの中と出口でオーバーステアな感じ。
まずはリアの捲れが原因と見てリアのリバウンドを固めて行くとブレーキングがよくなる割にはオーバーは治らない。
じゃあフロントのバンプとリアのバンプを固めてみようとするとフロントバンプは入口から中へのアンダーを誘発し、リアバンプは何も変わらずオーバーなので結果的にフロントの入口アンダーが原因による分が足されて中から出口のオーバーが大に!
タイヤもウラカン用のフロントの固めコンパウンドのHoosierは悪くないが路温50℃以上になって比較が難しい。
リアのオーバーはウィングで治るか?やってもトップスピードが落ちるだけでNG
これは経験上固めるのではなく柔らかくして走らせるクルマの予感と、何やっても良くならない時はバンプラバーがバンプタッチしている可能性を推測!
足じゃなくて車高バランスとリアのトーインを付けるのでオーバーを治す事に転換しましたが、やっぱりバンプラバーにリアが当たっていて、そこから滑っていたと言う事で車高もオーバー対策(バンプラバーに当たらない所で走る為)を加味して全体的に少し上げた。
リアのリバウンド固めてブレーキが良くなった部分だけ残してフロントもリアも朝の状態のバンプに戻して、ウィングも戻して・・・これでリアトーと車高変化によってどうオーバーが治るか?これからトライです。
ある程度決まったらスタビのバランス見て今日はそこまでかな~!?
そして、車が”良いゾーン”に入ったらタイヤのコンパウンド違いの善し悪しを最終判断したいと思います。
例えレーシングカーであっても固くしたり低くしたり、ダウンフォース付けりゃいい!ってモノでは無いのですよ~!
クルマはバランスの上に成り立ち、物理上理想とされる動きにドライバーの正しい操作によってしてあげられるようにする事がセットアップなんですね!
ABSの喜ぶ効かせ方やコーナー進入時の喜ぶクルマの姿勢も現代GT3カーの様相でABSとトラコンの機能的なレベルはLPランボ時代と変わらない感じです。
しかしこのウラカン・トロフェオのマシン、本当に人から聞いたとおりでGT3カーと変わらないスピードです(笑)
Posted at 2016/04/13 16:41:15 | |
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