
世の中には「ビギナーズラック」とか
「怖さを知らない強み」などと言う言葉があります。
しかしあまりサーキットでは「ビギナーズラック」は少なく
逆に「怖さを知らない・・・」は傍から見ていると
怖いし危ないし、そのまま行ったらいつかは・・・と思えます。
これから”サーキットを走ろう”と思っている方々は、個々にきっと予習をしていると思いますし、
例えば既に経験者の友達の話を聞いたり、澤ブログを根掘り葉掘り読んだり、
まずは広場トレーニングやThe学に行って見聞を広げてますよね!←モロモロ宣伝じゃなく(笑)
これから走るサーキットの車載映像をYoutubeで閲覧したりも出来ますから
今は素材が世の中に溢れかえっていて逆に自分に有効な情報を上手に得る技術が求められる。
そしてこれらを活用して、よりスタート時のリスクを低減して望むのは素晴らしい事です。
しかし、答えを先に知ってしまうとメリットがある反面、
一方では答えを導く回路を知らずに応用が効かなかったり、何故そうなのかを知らないままだったり
その先にきっと存在する新たな壁を突破する際に力不足を感じるという事にも繋がりかねない。
これはレースドライバーのスカラシップシステムの該当・未該当のスタイルや強さの差だったり
レコードラインはワンスマDVDを見返してきたから知ってるけど何故そこなのかは解らない
こんな状態とと同じようなケースなのかも知れません。
で、本題は何かと言うと・・・
実際に走るとなると安全最優先とする為にオススメはしませんが、
これがシュミレーターなら敢えて何も知らない状態でコースを攻略するという体験が出来るのです。
先日のシュミレータートレーニングの際に11月末に初めて走行する予定の
スペイン / バレンシアサーキットをコース図も映像もいつもの自分のスタイルとは変えて
全く予習なし、フリーハンドでコースを書けと言われても何も書けない状態で走り始めました(笑)
普通、事前予習が無くても、当日の朝レンタカーでコースを1~2LAP走ってみるものですが
それすら無しなんて、本当に”荒業”で、ここから如何に手短にコースを覚えて走り方を整えれるか?
⇒ 自分の”正解への回路を刺戟するトレーニング”としてTRYだったのです。
結果は・・・
Pit-out >>> LAP1 2'15.28(いきなりコースアウト) >>> LAP2 1'51.09(またコースアウト)
>>> LAP3 1'40.38 >>> LAP4 1'39.50 >>> LAP5 1'38.88 >>> LAP6 1'36.65
>>> LAP7 1'39.68 (またコースアウト) >>> LAP8 1'34.80 >>> LAP9 1'34.04 >>>
>>> LAP10 1'35.01 >>> そしてLAST LAP11 1'33.24で終了でした。
これが果たして良いのか悪いのか、これはまだ解りませんし、この後に復習としてYoutubeで
WTCCのレース映像や車載映像を見て改めて摺合せもしました。
”ここはこう走っているな”、”これはFFだからかな?”、”コースの感じがシュミレーターとこう違うな”
などなど後から情報を上乗せして実際の走行に備えて行こうとしました。
これによって解る事は・・・
コースはやっぱり知っていた方がまずは安全
⇒ 最初のコースアウト2度は完全にコースを知らない為、LAP7のコースアウトは攻めすぎた為
⇒ コースアウトにも段階、状況によって理由が変わるという事も知れる
⇒ 基本情報を持ってるだけで最初の5LAP位は省略できる(これによって時間的コスト的メリット大)
シュミレーターは周りを気にせずゆっくり走る事からスタート出来る
⇒ ”初めてのサーキットがどこかの走行会”というケースがどれ位の高いリスクか知れる(笑)
⇒ シュミレーターでも”これが最後のLAP”という集中力は常に大事(ダラダラやっても効果半減)
なるべくハードルを下げる努力も大事、時としてハードルを上げてみて何が起きるかを知る事も大切
⇒ 限界状態で何が起きるかを知っているからこそ本当の安全運転が出来るのと同様ですね。
知らないコーナーを攻めて行く時こそ、私が常々言っているキーワードが自分を助けてくれた
⇒ アクセルを踏めるポイントとその時のクルマの状態をまず決める等
タイムアップを果たす過程の各LAPをDATAで比較する事でタイムに繋がるデータを再確認出来る
⇒ 速いデータと綺麗で安全なデータはまた違うのです。
こうして色々な方向から自分の思考回路とスキルアップをする事で
自分が乗り越えられるハードルの高さを上げる努力、ハードルをなるべく高めないすべを知る、
余裕が出来た時にその余裕を何か別に有効活用する方法を知る、
これらは別々でサーキットを走るには全ての総合力が大切だという事です。
ハードルが想定より高いと次はハードルの下をすり抜ける方法を考えてしまうB型、澤圭太でした。
私が慎重に走り始めて、途中とっちらかって、段々落ち着きを取り戻すこの映像はその内・・・(笑)