
昨日のつづきです。
【 EVC5 】の最大の特徴は “ アクセルの踏み足し ” の際の
セッティングを細かく出来る点にあると思います。
プリセットでブースト目標値を入力し、【 目標に対しての補正値 】と
【 オフセット値 】を、回転数・アクセル開度・デューティー値の
3次元でセッティングが可能です。
例を挙げると背圧の上がりやすいタービン・・・
1、たとえばTD06-25GやTO4Sなどのレスポンスの良いタービンで
2、インターセプト(フルブーストがかかる回転数)以上の回転域で
3、アクセル開度50%以上でブーストが0.4~0.5kg/cm2くらいの
中途半端なブーストがかかっている状態で
4、アクセル全開にした瞬間
この4つの条件が重なった時、一般的なブーストコントローラだと
必ずと言っていいほどオーバーシュートします。
以前、中間域・ハーフアクセルからの踏み足し時の【 加速補正 】の
セッティング中(まさしく上記条件)に、ブーストが1.5kg/cm2くらい
かかって慌てたことがあります。
設定ブーストは1.0kg/cm2。
全開域のセッティング中は、アクセルオフから全開にしても
ブーストは制御できていて1.0kg/cm2で安定していたにもかかわらず。
そこで【 EVC5 】こ交換。
3次元MAPのアクセル開度の全開でない部分のデューティーをいじり、
どの回転域からハーフアクセルから全開にしてもオーバーシュート
しないように、目標ブーストに瞬時に立ち上がるようにセッティングします。
つか、できます。
速いクルマをつくるのが目的なので、
逆に、オーバーシュートしてもリスクの少ない回転域では、
わざと若干オーバーシュート気味にセッティングしています。
こういうことが自在に出来る【 EVC5 】はセッティングの幅を
広げてくれたばかりでなく、オーバーシュートによるリスク軽減にも
役立ってくれてます。
が、
【 EVC5 】といえど完璧とはいえません。
外気温度、吸気温度の温度差によるブーストのかかり具合は
補正できません。
冬になるとどうしてもブーストがかかりすぎてしまうので
リスク回避のためには設定値を下げる必要があります。
【 EVC5 】に【 吸気温度補正 】の機能が加われば完璧なんだろうけど
世の中ターボのスポーツカーが少なくなってるから需要が減ってるとはいえ
そういうブーストコントローラーを作ってくれるメーカーって
ないんだろうかねぇ。
【 EVC6 】(出るかどうかもわからんけど)に期待しますわ。
Posted at 2009/09/09 11:13:51 | |
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クルマがらみなひとり言 | 日記