
今日はマジメなチューニングの話。
車両 : FC3S
仕様 : ハイフロータービン
前置きインタークーラー
触媒ストレート
APEXパワーFC
ユーザーのFCに【 HKS EVC4 】が付いていたのでそのままセッティング。
しかし、バルブ(ステッピングモーター)が劣化しているせいで
ブーストの立ち上がりが悪いばかりではなく、
高回転でブーストがタレまくり状態。(劣化は経年によるものと判断)
ハイフロータービンの場合、通常のブーストコントローラーでは
ピーク1.0kg/cm2に対し、高回転では0.85kg/cm2くらいまでタレるのが
一般的なのだけど、これは0.71kg/cm2までタレてしまう。
これでは目標馬力は出るわけない。
そこでブーストコントローラーを【 HKS EVC5 】に交換。
【 HKS EVC5 】は回転域ごとのブーストとオフセット値を設定できるから
ブーストの立ち上がりを速くしたり、高回転でも下がらなくすることが可能。
(勿論タービンのキャパ内でね)
グラフを比較しながら解説します。
まずはブーストのグラフ
<大きいグラフはここをクリック>
https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/photo/000/001/623/792/1623792/p1.jpg
【 HKS EVC4 】は3200rpm付近で0.9kg/cm2くらいかかっているけど
そこからじわじわ上がり、5000rpm付近でやっと目標ブーストの1.0kg/cm2になる。
けどそれも一瞬で、我慢しきれずにどんどんブーストが下がってゆき
7500rpmでは0.71kg/cm2まで落ちてしまっている。
【 HKS EVC5 】は3200rpm付近で目標ブーストの1.0kg/cm2になりしばらく安定。
5500rpm付近からゆっくり下がり始めるけれど、7500rpmでも0.95kg/cm2までしか
下がってない。
7500rpm時での差は0.24kg/cm2です。
次にパワーグラフ
<大きいグラフはここをクリック>
https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/photo/000/001/623/792/1623792/p3.jpg
ブーストが立ち上がる2600rpm付近から4000rpm強までは立ち上がりの速さから
パワー&トルクともに若干ではあるけれど向上しています。
また【 HKS EVC4 】ではブーストがタレ始める4800rpm付近から上の回転数での
トルクや馬力の差は歴然。
ピークパワーは
【 HKS EVC4 】365.1ps/6400rpmに対し
【 HKS EVC5 】399.9ps/6800rpmと、
約35馬力アップです。
<大きいグラフはここをクリック>
https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/photo/000/001/623/792/1623792/p5.jpg
ブーストの立ち上がりの速さ、高回転でのブーストの落ち込みが
少なくなることでのメリットを、パワー&トルクの比較をしながら
検証しましたが、もうひとつ、実はもっと大きなメリットが
【 HKS EVC5 】にはあります。
それに関しては明日のブログにて解説しましょう。
つづく
<追記>
古くなってバルブが劣化しているブーストコントローラーの
サンプルとして今回【 HKS EVC4 】を引き合いに出しましたが
決して【 HKS EVC4 】を否定するつもりで書いたのではありません。
誤解なきようお願いいたします。
Posted at 2009/09/07 21:05:18 | |
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