県外移動が解禁されたこともあり、どこかへドライブに行こうと思っていたのですが、完全に忘れていた半年前の歯医者の予約が土曜にあったので、夕方からどこかへ行くことにしました。
解禁とはいえまだウイルスは存在しているので、これまでと同じく車から降りない体で行きました。得意の真のドライブです。
歯医者の時間を待っている間、簡単なところを弄ることにしました。
今日はこれを使います。

AETのRCAケーブル、EVO-0605SHRHです。これは新たに購入した訳ではなく、いつだったかにヘッドホン用に買ってきたものです。その時は若干ギラ付いたドンシャリ系のような音に聞こえた曖昧な記憶がありますが、あまりに昔で、しかもすぐに気に入らなくなってお蔵入りとなった経緯があります。よってそんなに素性の知れた奴ではありません。今回はバクチで、良い感じになればいいやと思って使ってみます。
最近のシステムの仕上がり具合を見ると、一時期は確かに家のヘッドホンのほうが上だったのですが、最近では車のほうが上になった感があります。まあ投資金額が大分と違ってきたので、そうなってくれないと困りますが。
ヘッドホンは手軽で騒音を気にしなくていいのが利点ですが、何をどう頑張っても脳内定位か耳元で鳴る音になってしまいます。やはりスピーカーで鳴らしての前方定位はそもそもの音の届き方が自然で、非常に替え難いものがあります。
TP1200を入れてからというもの、一連のイジリのせいでかなり向上した感があり、また色々と再評価していってもいいかなぁなんて思っています。今回はその第一弾ですね。
さてAETというメーカーは、名前を出して、わかる人はいるのでしょうか。
実は日本のメーカーで、今のところケーブル専業のメーカーです。20年くらいの歴史があるメーカーですが、いつだったかの何かの雑誌で、日本でしか作れない3層円筒構造の電源ケーブルが載っていて、いつか買ってやると思っていたのですがそんなの買える訳もなく、今は廃盤になってしまったようです。相当作るのが難しいケーブルだったのでしょう、後継は出ていないようです。聞いたことはないものの、とんでもない音だという話だけは何かで見た覚えがあり、とりあえずすげーメーカーという記憶だけがありました。
そんなメーカーのケーブルなんて手も足も出んだろうと思っていたら、意外とリーズナブルな価格帯も出していて、しかも国内製造なんだそうです。さらに再生銅じゃなくて精製一発目の純銅を使っているそうです。
最初に試したのはスピーカーケーブルのEVO-F200でしたが、これは何とも大人しい音という印象でした。こじんまりとした音とでもいうか、全体的に控えめな色付けの細かい音とでもいいますか、ケーブル自体の見た目が「普通の電源ケーブル」と言ったら口が悪いでしょうが、スレンダーな見た目を裏切らない音に感じました。これもそのうち車で試してみようと思います。
で、いつだか忘れましたが次に買ったのがこのEVO-0605SHRHでした。これで7000円くらいです。覚えているのは、確か普通じゃない面白い音のケーブルがいいと店員に言ったらこれになった事です。
1mしかないので、今回はDACとTP1200を接続するのに使います。つまり、アナログのケーブルの系統はこのSHRHと、TP1200とアンプをつなぐAT-RA5000です。ただ抜いて挿すだけなので非常に簡単です。
DAC設置から使っていた、NanotecSystemsのmusic strada#211との比較になりますが、211は存在を感じさせない音というイメージでした。
対してSHRHは、そこそこ目立つ鳴り方をします。多少ギラついたような感じですが、そこまで出しゃばりません。メリハリが多少くっきりするので、ポップスのようなテンポの良い曲が合うようです。これまでの小生の要求と比べると、この傾向はなかなか良い組み合わせになっています。多少は211より音の細かさが劣るような気はしますが、そこまで気になる程ではありません。
一番の違いは中域が、いわゆるCD700Ⅱのような感じで鳴るのではなく、いかにも最近の音作りのようにあまり響き感を出さないようになっていることでしょう。211の時はまだこれが残っていましたが、SHRHはそこまで目立ちませんので、逆に安心感があります。やはり最近の音作りにはこの系統の音作りのほうが良い気がします。
これで暫く聴いてみましたが、211よりこのほうが好みです。解像度も悪くないし、選べと言われたら多分こっちを選ぶでしょう。
毎度のごとく何枚かCDを替えてみましたが、特に気になる所もない。ちょっとギラつく事もあるが、それならアッテネータを弄ればよいだけで、今のところ急ぎで何かをする必要性は感じません。これは、当たりが来たのでしょうか。
また暫く聴きこんでみるつもりです。
歯医者が終わってから、ケーブルのエージングというか目覚ましを兼ねて、ドライブに行きました。新品を下ろしてから、エージングが終わるほども鳴らしていない気もするので、ちょっと遠出して福島県側に行ってみました。
今回は何を思ったか、檜枝岐方面に行くことにしました。よりによって夜にです。当然、田舎ですから店が開いている訳でもない。ただ鳴らし込みのためのドライブなのですから、別にどこかに寄る訳でもないからいいのだ…と思って出発したのですが、やっぱりどう考えてもとにかく遠い。しかも行った道を帰ってくるしかない。最近あんまり良いことがなかったのも日頃の行いが悪いからだろうし、こんな時に行ったら真夜中に鹿とぶつかって廃車になるかもしれない。
国道4号を北上して塩原温泉を抜け上三依方面へ進み、国道121号をさらに北上して遂に尾瀬檜枝岐と会津方面の分岐へ。ここへ来て選んだのは会津方面でした。
そのまま国道121号を進んでいくと会津若松まで抜けます。この道は10年近く前に、まだ日がある内に走ったことがありますが、やたらと距離があった記憶しかなかったのですが、実際に走ってみるとそうでもありませんでした。
相当山の中のはずですが、国道沿いはそれほど寂しくなく、山の中にしてはなかなか開けているように思います。そのせいか、気がついたらもう会津若松市街地まで20キロ程のところまで来ていましたが、ここでまたどうするか迷ってしまいました。会津方面へ出るのはいいのですが、どう帰るにせよ距離が結構あるのです。最初は高速を考えましたが、なにげに高速代が結構高かった記憶があり、では下道はと言うとこれが結構長いのです。どう帰るにも、猪苗代湖をぐるっと回って郡山へ出ないといけないのです。
郡山を経由すると200キロ近くになるので、会津若松の市街地へ抜ける前に白河方面へ抜けて帰ることにしました。
どこかで折り返せる所を探していると、そのうち大内宿の案内が出てきました。一度見てみたいと思っていたのですが、真夜中なので当然見える筈もなく。真ん前の駐車場まで行って、そのまま会津市街方面へ抜けていくことにしましたが、これがとんでもなく遠回りになりました。携帯の電波も入らなくなるような山の中で、グーグルマップすらも地図を表示しなくなり、ひたすら進むしかなくなりました。結局これを抜けたら、もうすぐ会津若松市街地という所まで来ていましたが、国道121号を南下して白河へ抜けることにしました。それもなかなかの距離がありましたが、やっとで国道4号まで抜けて、下道から那須高原パーキングエリアに寄って帰ってきました。
夜だからだと思いますが、会津までそんなに遠いような感じがしませんでした。高速で行った時には郡山からさらに数十キロあるのでさすがに遠いと思ったのですが、ずっと時間がかかっている筈なのにそれほど走ったような感じがしませんでした。
今回は、塩原の道の駅でトイレに行ってからは福島県内でどこにも寄らず、車からも下りずに県内に戻ってきました。どうせなら日本酒でも買って帰ろうかと思ったのですが、この時間帯のこの沿線では開いている店がありません。
今日になってみたら、昨日まで道の電光掲示板に「県外への移動は自粛、慎重に」なんて出ていたのですが、それが「一家族一旅行」になっていました。行けと言われたら行くしかありませんが、それなら良いタイミングとして、そのうちまた同じ道で会津まで行ってみようかと思います。
それか、檜枝岐方面もいいかもしれません。もしくは、まだ一度も行っていない只見方面もいいかもしれません。相当遠いらしいですが。
それより都内へ行きたいのですが、どうにも行けるような気配がありません。解除すぐのほうがまだ良かったような気がします。
音はまあまあ出来上がってきたと思いますが、肝心な行き先がこうでは、肝心な車に乗る理由自体がなくなってしまいます。
また昔のように、走らずに公園に停めて聴くことになるんでしょうか。