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智海寺の奥山のブログ一覧

2019年06月30日 イイね!

対数方眼が欲しい

最近休日は秋葉原で電子部品を探すためにそっち方面にドライブに出ていますが、ここへ来て小生行きつけの床屋が
「俺ェ都内向いてく時はァ、小金井まで車で行って↑、駅前の駐車場停めてくんだけど↑、休日限定のおでかけパスってのがあんだけど↑、山手線だったらどこでも乗り降りできっし、普通に往復で切符買うより安いから↑ぁ、俺そっち使っちゃう」
そんな事を言っていたので先日使ってみたんですが、往復の運転で疲れるのと高速代や油代、都内での駐車場代を比較したら、車で行く事のメリットが九割方無くなってしまいました。
ただ一つだけ確実なメリットがあるとすれば、大きい荷物をすぐに放り込める事くらい。これなら、電車に乗っている間に電子工作の本でも読んだほうが小遣い稼ぎになりそうだと、最近買ったまま積み上げた本を前にして思いました。

最近読んだ中で面白かったのは佐藤優「自壊する帝国」
久しぶりにこんなハードカバーの所謂書籍を読みましたが、節の区切りが非常に適切で、ちょうど良いタイミングで止められるので大変読みやすかった。大体節が3ページくらいで区切られるので、そこで切りよく諦められる。この節の区切りがないと、とにかく止められない。しかも再び読み始めたら話がわからない。その心配がないのが良いですね。ただこれはファンタジーのような題材だとやりにくい形式なので、それで小生は本が嫌いになったのではないかと。故にアニメは見るがノベルズは手を出さなかった。
まあ読みやすいだけでなく内容も勿論面白かったですが、本を読み切ったのは本当に久しぶりです。今また別の本を半分くらいまで読みましたが、これも形式が同じ感じで、もっと分厚いのに半分まで読めました。

さてそんな事はどうでもよくて、問題はネットワークの設定の効率化です。
現状ネットワークの設定をゼロから決めるというのはそもそも無理ぽということで、気に入ったネットワークの設定で聞いてみて文句のある所を弄っていく、という流れでやっています。
中には高域ハイパスフィルターが30dB/octスロープとかいう何が何なのかよくわからないネットワークもありましたが、概してミッドバス側は12dBくらいまでしか使われていない感じで、P01のプロセッサーでも18dB以上はほぼ使ったことがありませんので、余程でなければミッドバスは12dBまでで事足りるのかなと。
あとは適宜ツイーター側だけスロープを変えながら探っていけば、そのうち当たりを引くかな~と期待して。

そんな中、メーカー純正のネットワークで、公称しているクロスオーバー周波数と、使われている素子から推測されるクロスオーバー周波数が違うというパターンが多くありました。クロスは3000Hzだと言うのに使っている素子の設定では800Hzとか5000Hzといった数値をとっています。一体どういう事だと。

JBL670GTiはネットワークの周波数特性をグラフで公開しているのですが、確かにこのグラフでは公称のクロスオーバー周波数になっているものの、実際のフィルターのかかり始める周波数は全く違っていました。
要するに計算サイトなんかで出てくるのは「指定した周波数でフィルターのかかり始める、ネットワーク素子の容量」みたいなものと理解しました。
一応そこで出てきた容量の素子でネットワークを組んで鳴らし、スマホのスペクトル測定アプリで測ってみたら、ミッドバスは結構綺麗に減衰の状態が表示されていましたので、多分合ってるのかなぁと。

同じ事を、現在愛用中のETON PRO170のネットワークでも確認するため、PRO170のネットワーク素子から推測される周波数を推算。その周波数からハイパス、ローパスそれぞれのスロープで減衰していくとしたとき、グラフがどのポイントで交わるかを出してみました。
するとやはり公称のクロスオーバー値あたりで交わるという結果になりました。素子からの推算なので少しズレますが、まあまあこの辺りだろうという感じになりました。

スピーカーネットワークの計算サイトはどういう訳だかLPF、HPF共に同じ周波数で設定する前提で表示されてくるので、同じにしないといけないのか?と思ったのですが、それだとクロスオーバー周波数近辺の音が強くなりすぎておかしくなると思っていたので、やっぱり実際のところは各フィルターの周波数設定はある程度離して設定するんだなぁと納得しました。
まだエンクロージャーに放り込むホーム用スピーカーはともかく、カースピーカーで本当にそんなに計算通りに行くのかと疑問は尽きませんが。

さて、グラフにしたらなるほど分かりやすかったという話ですが、ここでのグラフは単なる方眼紙では描けません。
親切にもクロスオーバー設定を公開してくれているJBL670GTiのグラフを見ると、横軸に周波数を、縦軸に減衰量をとっています。但し縦軸は普通方眼の目盛りと同じですが、横軸は対数方眼です。
こんな感じの、縦横どちらか一方が対数目盛で取られている方眼のことを「片対数方眼(かたたいすうほうがん)」と言います。
ちなみに縦横両方とも対数で目盛りが取られているのは「両対数方眼」といいます。
クロスオーバー周波数がどの地点でクロスするかを知りたい場合、周波数側の軸を対数でとらないと減衰のグラフが直線状にならず、交点が読みにくいです。最悪普通方眼でもいいんですが、直線ではなくカクカクになるし、なにより紙幅を取るのでイマイチです。

対数でとらないといけないのは、フィルターのスロープ、減衰が1オクターブあたりで取られるためです。そもそもdB/octという単位は、「1オクターブ上がった時にxdB変わる」という単位で、1オクターブというのは「ある特定の周波数の音が倍の周波数の音になる」ことを表します。
例として、1kHzの音が-6dB/octのローパスフィルタで落とされるとした場合、1kHzの音までは影響がないので音の大きさは基準の値、つまり±0dBです。今のフィルタの設定では1octで-6dBされるのですから、1kHzの1oct変化した音、つまり1kHzの倍で2kHzの音では-6dBされている、という事になります。さらにここから1octの音は4kHzですが、既に2kHzの時点で-6dBされているのでさらに-6dBされて、合計で-12dBとなります。次の8kHzで-18dB、16kで-24dB…と続いていきます。

もし、1kHzから2kHzまでの変化を普通方眼でとった場合、横軸1目盛りで-6dB下がるとプロットできますが、次の4kHzを横軸3目盛りで-12dB、8kHzを-18dBと取ると、線で結んでも直線にならないうえ、とんでもなく横に長くなります。なにせ音の周波数は倍になっていくので、間に合いません。そこで普通方眼のように綺麗な正方形のマス目ではなく、マス目の幅を最初は広く、あとは狭くしたものが対数方眼です。
普通方眼は1マスが1、2マスで2…とn+1で変化しますが、対数方眼は対数でとるので、最初は1か2,3、…9、10と変化しますが、10の次は20、30、…90、100、その次は200です。音の周波数は十の位から超高域の十万の位まで扱うので、普通方眼だと幅が足りないし桁が変わりすぎるので、対数のほうが良い訳です。
この対数方眼でとると、プロットを線で結ぶと直線状になります。実際、先のJBL670GTiのクロスオーバー設定もこの片対数グラフで示されています。今回はあくまでも、LPF・HPFの計算に使うクロスオーバー周波数が違う時に実際のクロスオーバー周波数を知る方法として例示しただけであって、グラフ自体が持つ数式だとかを求める訳ではないので、近似式をどうこうまでは扱いません(というか小生が扱えません)。

余談ですが、この対数での方眼を縦横両方に適用したものが両対数方眼になります。
小生はその昔に片対数方眼ばかり使ったので存在自体は知っていましたが、両対数方眼については全く使った覚えがありません。恐らく分野ごとに違うのだろうと思います。

さて頭の痛くなる話はやめて、問題はこのグラフを描くにはそういう方眼紙が必要だという事です。
まあさすがに授業では紙の方眼を使いましたが、本当のサラの方眼紙を使ったのは数度のみで、あとはプリントに印刷された方眼を使ったものです。それだけ、そもそも使う機会はほぼないものだと云う事です。
今やグラフ作成なんてExcelで何とでもなりますし、こんな過去の遺産の珍品を探すほうが難しいくらいですから、大人しくExcelで作ったほうが利口です。

今回こんな理由で片対数方眼なんて使う機会があったものですから、懐かしすぎて実際に書いてみたくて探したのですが、そこそこ大きめの本屋で文房具も扱っており、文房具に飽き足らず線香や仏具まで扱っている所へ行って聞いてみたのですが、「書籍ですよね?」なんて言われてしまい、担当の人にも見たことが無いと言われる始末。恐らく学販とか研究用途で一部の業者に卸されているだけでしか、実物の対数方眼は流通していないみたいです。

恐らくそのあたりの工学系学科のある学校の購買へ行けば置いていると思われますが、小生が手に入れていた時は最早冊子ではなく1枚毎にバラ売りで、しかも1枚100円くらいしていたと記憶しています。

こんな事にカロリーやガソリンや時間を費やさなくても、拘りというものを捨ててネットからフリーのoffice系ソフトを落としてくればタダで描ける時代なんですから、そのほうが遙かに楽だし、また何かの拍子に仕事にも活きるというものですが、それでも紙で描きたいというのが趣味というか下手の横好きの悪い所ですね。
けれど紙に書いてみたほうがクロスオーバーのイメージもしやすいし、1枚でもあれば使える訳で、持っていて損はないというか、そのうち本当に絶滅しそうな部類のイチモツですから貴重品にもなりそうですので、なーんか欲しいんですよね。

と言うより懐かしいなあ。当時は蒸留塔設計をしてたと思いますが、まさか今こんな仕事やってると思いませんでしたね。趣味だけは当時の予想から五割方間違っていなかったですが。
知人が相次いで公害防止の資格を取ったそうで、個人的にもそんな気がない訳ではないし、去年まで数年続けて勉強していたのも休んでいるのでそれもいいかなぁなんて思っていたら、やっぱりこうして片対数方眼とかに縁があるのは生来の性なのかなあなんて感じてます。

なーんかそのうち、クロスオーバーの数値を入れたら設計上の音量レベルがフラットになってるかどうかグラフで表示されるような計算シートを作っていそうな気がしますw
全くこういう知識を仕事で使えばいいのに(怒)


再び先の画像に戻って頂きますと、確かにPRO170の設定というのはスロープこそ違いはしますが、ほどよくフィルターのかかる周波数が離れていて、オーバーラップした部分の音量に影響が少なそうに見えます。これが、PRO170のネットワークが使いやすい理由なのかもしれません。
まあ、スロープは緩いほうがイイというのは先のJBLで知りましたけれども、グラフにしたらわかりやすいですね。12dBに30dBのスロープを合わせるって…

今回の内容に関しては、個人的にこーんな感じに捉えるとわかりやすいかなーという感じにまとめたものです。もしかしたら大いに間違っている可能性があるので、そこは指摘して頂けると幸いです。

きっとこの人、そのうちエクセルにbutterworthフィルターの計算式打ち込んでますよ(棒読み)
Posted at 2019/06/30 10:11:46 | コメント(0) | トラックバック(0) | クルマ
2019年06月23日 イイね!

アンプ交換 BEWITH A-110S

アンプを交換してみました。

次のアンプはBEWITH Acculate A-110Sです。もう名前からして物騒ですが、実はこのアンプは結構前から手元にはあって、あとは入れるだけだったのですが、電源の問題と「2WAYバイアンプにするにはあと2台必要」だったためになかなか実現に至らず、今回遂に「足りないなら減らせ」ということで2ch駆動することとして、何とかなりそうなので入れてみました。

このアンプはモノラルアンプなので、最低でも2台ないとステレオになりません。さすがに1chモノラルオーディオで行こうという決断は下せませんでしたw
とりあえずステレオ再生に最低限必要な2台は用意できて、バイアンプにゃ残り2台となったのですが、なかなか手に入らないのと、安定化電源の容量が3台分までしかないのでさて困ったと…安定化電源を外す手もありますが、それはそれで何だかなぁ…と。そして結局車には積まれずに、家の中でヘッドホン駆動用として使われていた訳です。ネットワークがバイアンプ方式だったこともあり、そのあたりの対応も出来ていなかったという無理からぬ理由もあります。

何でこのアンプにしたかですが、まあ小生の行動原理を推測して頂ければわかるように、まず最初にグレードアップはしたかったということが一つ。次にモノラルアンプなのでユニット個別にゲインが取れる(ようになる)のが一つ、そして以前にBEWITHのR-407を使って非常に印象が良かったし、導入以来一度も外した事がない安定化電源のBEWITH R-70Aもかなり気に入っているから…BEWITHというメーカーのモデルであることも選択理由です。
型古とはいえ、BEWITHのリファレンスモデルですからとんでもない奴なんだろうという期待からポチったことはお察しです。最早これくらいじゃなきゃJBL670は鳴らないだろうという。

巨大な文鎮にならぬようにとヘッドホンを鳴らさせていた時の印象では、同じBEWITHのR-407とはかなり景色が違う印象を受けたことです。
第一印象としては「純粋な増幅装置」然とした音でした。単純に増幅しているだけで、何も足していないし、引いてもいないし、R-407で感じたようなBEWITHらしさも薄い、まさに音楽をあくまで電気信号として単純に増幅回路で増幅しただけのような音という印象がピッタリでした。そのせいなのか、はてまた出力100Wだからか、音はパワフルなんですが高級アンプらしからぬ乱雑さを感じる印象で、まさに「機械が出す音」「単なる増幅回路で鳴らした音」と言って過言ではないような音で、逆に印象が強かったものです。とは言いながらもリファレンスと言われるだけあって解像度や輪郭はしっかりしている(と感じられた)し、基本性能は十分高い(と感じさせる)、成程これがミッドハイクラスの音かと納得する音でもありましたが、それにしても音楽性というか音に味がなさすぎて、どこか勿体なさを感じてしまいました。

ところが--このアンプは化けるのです。
前述の通り、4ch=4台接続すると安定化電源の容量が不足するので代わりのものを探していたのですが、漸くのことで同じくBEWITHのA-100Aを手に入れることができました。
だからと言って、先に挙げた現実的な問題が残っていたためにすぐには車に乗せられないので、未だホームのヘッドホンアンプにしていたA-110Sに使ってみることにしました。安定化電源でAC100VからDC12Vへのコンバーターを介しているので、それなりに電源は安定しているだろうと思っていたのですが、これもエージングを兼ねてアンプと一緒に使ってみることにしました。

何より特徴的なのは低域の変化でした。ともすれば乱雑さと引き換えに量を稼いだかのように思えた低音は綺麗にカドが落ち、くっきりした輪郭に様変わり。勿論音量は変わらず十分に出ているので、サブウーファーの必要性は感じられない。
じゃあ中高域は変わらなかったのかと言えばそうではない、黙ってはいなかった。よりクリアになり…しかし繊細さを感じさせるほどではなく、芯はしっかりとして…暫く聞いていないが、これはR-407で感じた印象に似ている。BEWITHだ、BEWITHらしい音である。何か足りない訳でもないし、余計なものがある訳でもない。やっぱり増幅回路なのだと感じるが、無機質な音という訳ではなく、
個人的にはこれも「特徴のない音」に分類したい。
しかし、同じく特徴がない音と分類したNanotecの音とどう違うのか?能動デバイスと受動デバイスという違いは本質的にはあるのかもしれないが、文字通り特徴がないと言い切れるのはやはりNanotec。何もしないしあるべきままに、自然なままで。一方でBEWITHはそうとは言い難い、なぜならBEWITHの音という向きは確実に感じ取れるから。どうしてもNanotecと比べるのであれば、自然ではないかもしれない。明らかにBEWITHらしさを感じるし、何もせずあるべきままでもないから。但しその音の色付けをどう表現したらよいものかがわからない。
比較対象を変えて、では今のLUXMANのアンプCM4050と比べたら…全く逆かもしれない。音の細かさや解像度で言えば幾らかLUXMANに勝っていると思うが、音の作りが全く逆と言っていいかもしれない。LUXMANが暖色系で有機的な音と言うのであれば、BEWITHは寒色とまではいかず冷色(涼だとちょっと暖かすぎる)で、無機的な音になるだろうか。

余り長引くと小生の美的感覚が信用できるか否かの自問自答になってしまうので割愛させて頂くとして、ともかくヘッドホンで聞いている限りでは、安定化電源を使用したA-110Sは「このままヘッドホンのリファレンスで」と思いたくなるような鳴りっぷりでした。恐らくですが、ホームオーディオで使っていて十分な表現力があるアンプに伍するだけの性能を持つ、初めてのアンプと言って良いかもしれません。
長らくホームオーディオではリファレンスとしてROTELのRA-02を使っていますが、是奴の駆動力と来たら馬鹿にできないじゃなくて、馬鹿じゃないかと言いたくなるような位に強力なので、イマイチ比較対象には向かないんですが、全体的にはなかなか良い線をいっていると感じます。それで言えばLUXMANはやや遠ざかってしまうかな。ともかく、そんなにも高級ではない(つーかこれでもエントリークラスの)RA-02に匹敵するだけのカーアンプを確実に手にすることができたという事は大きいです。

ただ代償として、経済面はともかく…まだ残り2ch分がない、安定化電源を入れるのに電源を引き直さないといけない、2chはともかく4ch分のスペースがない、電源系の配線が多すぎて笑える等の問題があります。なので今回はひとまず2chだけ入れて、安定化電源も今のR-70Aのままで使ってみます。
ヘッドホンで聞いている限りでは低音は強烈だったので、これをこのまま車に持って行くことができれば一番良いですが、ここまで足を引っ張った例のミッドバスですから期待を裏切らないことでしょう。最早これで鳴らないなら、本当の最後の手段を行使する予定です。


長い前置きで本題が薄い記事の代表格とも言える小生のカキコですが、そんなこんなで遂にCM4050を降ろし、A-110Sを入れる時が来ました。
もうモノラルアンプという時点で頭が痛いです。正直なところモノラルアンプの欠点が馬鹿にできないと感じていて、2台のゲインを一致させることが結構難しいことや、変に分解能が高すぎて逆に変になってしまう事が気になっていましたが、トランクのオーディオボードに2台並んでいるのを見ると、我が道楽ここに極まれりと、そんなことはどうでもよくなってしまいましたw
やはりマルチアンプシステムはオーディオファンの夢みたいなところがありますからね…ホームオーディオでマルチアンプを組もうとしたらそれこそとんでもない額になりますが、まだ安めに抑えられているので、そこはカーオーディオの大きなメリットなのかなと思います。

俺の車は音楽聞くのにアンプが2台要るんだぜーとか自慢したくなりますが、やはりアンプ2枚積みとかは憧れますね。見た目は4chアンプ1台がスッキリしますが、同じ筐体が並んでいるのもなかなか壮観。2chアンプの二台積みもよさそう。いつかの目標にしているMOSCONIのZEROを、4chではなく2chで2台入れるのも良いかもしれない。レイアウトをどうしたらいいのか見当もつかない。タテにでもしてやろうか。
ああ、そういえばまだホームオーディオがメインだった頃、会社の人に「ウチではCD聴くのに定価で100万、消費電力で600Wかかるんですよー」なんて言って笑われたのを思い出しました。今もやっていることは、ほとんど変わってないですね。

入手から半年越しのインストールで鳴らしてみました。安定化電源がA-110SではなくR-70Aになっていることしか違いはありません。ということは、ほぼほぼ家と同じアンプ環境と言えます。あとはアンプだけの問題。

第一印象は悪くありません。それは入手からこれまでの経緯があるからでしょう。バイアンプネットワークをシングルエンドにする手間だとか、先を見越してのA-100Aの入手とか、大分と延び延びになってきましたから。そんな寵愛フィルターをかけたところでも、予想していたよりも低音に変化はなかった。
ただまだ結論を下すことは早計と言えるでしょう。ネットワークによって音が大きく変化することはこれまでに経験しましたので、そこを探ってみてからでも判断は遅くありません。

先のネットワーク設定では、MID側に0.82mHを入れていました。高域側はかなり手を入れて3.8μF+0.18mHで落ち着いていますので、今回はMID側に手を入れることにしました。但しコイルの定数違いがあまりないですが、そのほうが判断しやすいと思いまして。
そこで、手持ちの0.1mH、0.2mH、0.3mH、0.4mHを組み合わせてみたのですが、一番しっくり来たのは0.4mHで元の丁度半分でした。

この設定でまた暫く聞き続けてみたのですが、やはり根本的な低音の大きさは変わらず、低音の印象が変わる結果になりました。まあ、アンプを替えた分だけ低音が若干強くなったのは感じられましたが、結局のところ低音が出ないという傾向は変わりませんでした。
但し音量を上げてやれば出てきます。出ては来ますが、相当に音量を上げないと満足には出てきません。実用的にこの音量では大きすぎて意味がないので、元々そういう設計になっているのでしょう。まあ、このスピーカーの設計を聞いたら無理もないと思います…なにせ、ホーム用のラウドネススピーカーと同じような設計をしているそうなので。そうだとすると、低音は必要最低限でしょうから、車のエンジン音と走行音でスポイルされて足りなくなります。逆に言えば、ボックスに入れて家で鳴らしたらバッチリだという事でしょう。でなければ、24dBスロープなんて使わないでしょう。

劇的な変化という訳にはいきませんでしたが、ギリギリ必要な分は出るようになったようで、暫く聞いていたらこれなら許せるかなぁという気分にもなってきました。しかし高速なんかでかっ飛ばしていると明らかに低音不足になってしまうので、やはりここは低音がもうちょい欲しい。というか欲しくなる。正確で焦点の合った音は確かに悪くないし、低域もサブウーファーでも入れたら簡単にどうとでもなりそうな気もするが、ドアスピーカーを鳴らし切って出すのが好きな身としても、またボックスウーファーを置いておく場所がない身としても、ユニットは増やしたくない身としても、なーんか違うんですよなあ。
アンプをここまで替えてようやく低域が必要十分な量のギリギリに到達するというのですから、これより上のアンプって何を入れろと言うのでしょうか。ある意味で、このアンプは「現在小生がアンプに出せる最高額のアンプ」でもあったので、これより上が必要となったらそれは選択できなくなってしまうのです…


この経緯を以て、駆動力を増しても低音が微妙に足りないのはスピーカー自体の特性だということで結論しました。ヘッドユニットにRCA、アンプを替えてもほとんど変化がなかった今、根本的にスピーカーを替える必要が出てきました。

しかし新品を定価で買った6桁クラスのスピーカーな訳ですよ。どうしても心残りがありますね。積めば良いってもんじゃないことを思い知らされたというか、高級すぎてこうなる事もあるということがわかりました。だからって下に行くのも難しいし、上を見たほうがさらに難しい。
このクラスより上のスピーカーってかなり絞られますし、JBLはこれより上のものは出していません。660GTiというモデルもあったにはありましたが、ほとんど670GTiみたいなもんですから、試すこともないでしょう。ということは、他のメーカーになるしかないのでしょう。

さあて困った事になりました。順当に行けば、気心知れているETONが最適でしょうけれども、運よく出てきてくれれば一番ですが、どうなるのでしょうか。
調べて行けばFOCALとかまだ使ってないメーカーはありますが、今のJBLと同じレベルのユニットを使うのか、それとも音質は妥協して音色重視でレベルは下げるのか、はてまた全て妥協せずに上げて探すのか…どうなるのでしょうか。

とりあえず、何か良いモデルが見付かれば良いのですが。
Posted at 2019/06/23 06:12:19 | コメント(0) | トラックバック(0) | クルマ
2019年06月16日 イイね!

RCA交換 Nanotec #211 MusicStrada

連休前頃にRCAケーブルを交換しました。ネットワークの設定自体はそれより前から固定だったのですが、能率弄りも必要はなく、余り影響しなかったようです。
さすがにもうエージングも終わったろうということで報告です。

今回のRCAは以前から計画していた通り、導体にNanotecSystemsの#211 music strada切り売りケーブルを、プラグにFURUTECHのFT-111金メッキを使いました。ヘッドホン用に1mのものを試作して使っていたのですが、とにかく存在が音に反映されないので目立たないという特徴があり、実にNanotecのケーブルらしく「一見つまらない」音がします。じゃあNanotecのRCAには他にもあるではないかと、安い208では駄目なのかとなりますが、一応試してみたところ208ではHiFCの音なのか、どうも癖が出て気になってしまうのです。
さらに言うと、ヘッドホン用に使っていたものはプラグがFP-162というものを使っていましたが、今回のFT-111は導体をハンダ付けではなくネジ留めするタイプで、且つプラグを差してさらにネジ留めするコレクトチャック式です。とにかく導体のほうが高いので、これ以上の欲が出ないように最初から奢っておきましたw
もうこれ以上の欲が出ないようにと、後付けでケーブルメッシュを被せてやりました。これ以上のRCAを奢れる気はしない。

TCHERNOVからグレードアップしつつ安く上げようとしたら、探してみた限りではこれが一番安上がりに感じたんです。そう言いつつも結構な値段ですから1セットしか入れられないので、必然的にシングルエンドに戻す事に。本当にハマったら頑張るということで。本当は他にもシングルにしたい理由はあるのですが、それは後述。

まあ、これでもカーオーディオという分野にしてみたらミドルクラスなんですが、IC435も新品じゃ買えないのを中古で2セットですから…上位ランクのものを新品で買うというのはさすがに気後れして…
完全に買う気が引けばよかったんですが、そうはならずに、「じゃあ自作用を買えば割安ね♡」と思って切り売りケーブルの最高級品を買ってしまった。おかげで、過去最高額だったAT-RA5000ANVを上回る値段に。まあ最悪、1mで切って8本のRCAケーブルにできるからいいか、なんて言い聞かせつつ…
憧れというか道楽ここに極まれりというか、FURUTECHプラグをメッキ別で揃えて聴き比べできると思っただけで身震いしたのですからもう重症です。

そんなこんなで早くもひと月は経った訳ですが、本当は車に入れる前からホームで鳴らしていました。長さがある分どう影響が出るか気になっていましたが、特に問題なしというか何も変わらん。もう月単位で鳴らしたのだから、すはこそ往けと言わんばかりに入れたのが連休前。

早朝にゴソゴソやって入れ替え、久しぶりにRCAが変わった訳ですがそんなに変化がない(笑)
まあそういう音のケーブルですからこれでいいのです。というより、この位のケーブルになってくると、逆に分かりやすい部分の変化が少なくなって来るものです。音が一つ一つ綺麗に分離しているか…勿論ぼんやりしてはダメだし、クッキリしすぎるのも考え物。何か当たり障りが無さ過ぎて…というのがこのNanotec211の音ですから、なんだかなぁ…と思えている位で良し。

そう言えばアンプをCM4050にした時に思ったのですが、アンプは音を「出す」事だけが仕事に思われていますが、逆に音を「止める」のも重要な仕事です。音を出す止めるという表現は何か違う気はするのですが、要は「音が出るべき時にバッチリ出せて、出さない時にビタッと止める」感じでしょうか。個人的に「無音の再生」なんて厨二全開な表現をしていますがw
機器のノイズの音は別として、案外、音響機器というのは音を出していますが、たとえば演奏中の「無音」を本当に表現できているか、という事です。演奏中に無音が含まれているのにそれが再生できないシステムでは、まず土台からして壊れてしまっている…という訳です。

「無音」自体は音量0dBの音源を再生して出てくる「音」が基本になるのでしょうが、全く何も出力していない状態。基本的にこれは、アンプに何も入力されていなければいい訳です。ホームオーディオではノイズを遮断したり、設置環境を整えたりしやすいので、案外達成しやすい。但しカーオーディオではそうもいきません。ECUを取っ払うことができるか?ノイズがあることを前提にして考えないといけないレベルです。

これを十分に達成していくと、「ノイズなんて出てないぜ(笑)」と思っていた世界から、「妙に静かになったぞ(棒読み)」位になってしまう(なってしまった)のです。というか、案外「音が無い」状態を「聴いた」ことが無かったと、この時に気づく気がします。だからその時になって初めて、曲間に「静かだ」と思うんです。

逆に、幾つか音があったほうが分かりやすい気もします。小生も最初は演奏中に音量が下がったところで気付いたのです。音がサッと引いて、余分に後を引かずに消えていく。音のメリハリが非常に明瞭で、あるべき時にあり、無いべき時に無い。ただそれだけですが、アンプにしたら「吐いた唾は飲めない」音を出したらどうしようもないので、そもそも出さないことが重要。

これがアンプの性能なのか、RCA交換によるものなのかはわかりませんが、アンプ交換から少なからず感じていた現象がさらに際立って来たのは確かです。
最終的に一体何がどう影響して、このような変化を齎したのかははっきりとはわかりませんが、今回に限って言えばケーブル自体の性能分が向上した、という事になる気がします。曲間の無音時のノイズも減ったということは、演奏中の背景のノイズも減ったという事でしょうから、常に同じ影響を与えているもの…小生が思いつくものとしては外来ノイズではと推測しますが、これが低減されたのではと感じています。

そういえば…まだホームオーディオメインで、ケーブルを色々と試していた頃…
カタログを色々貰ってきたり、電器屋のケーブルコーナーで断面を見たりして、または買ってきたケーブルを加工する時なんかに、「こんな余分なチューブ入れたり銅テープやら糸やら無駄なモン入れて余分な金かけやがって…引きまわし変えたらええんやし、同軸ケーブルでもないのにノイズなんか気にせんでええやろ」なんて思っていた時期がある訳です。
いやあね今になってようやく理解できてきましたね。しかし今よりも格段に良いホームオーディオを持っていた筈なのに、全く気付いていなかったあの頃が恥ずかしい。「永遠の自称初心者」と言い憚っていたのは本当に間違いではなかったのですw自覚があったのだなwww

ネットワークを弄り始めて、素子を固定しないと案外影響があるだとか、そういう所もわかってきました。なので今回はケーブルにメッシュを付けたというのもあるのですが、想像以上に高かったというのは秘密です。本当は今使っているTCHERNOVのSPECIALというシリーズの上のCLASSICというモデルにメッシュが被せてあったので、手持ちのSPECIALに被せたらなんちゃってになるなと思ったから、やってみようと思ったのが始まりです。

同時にノイズも…たとえばオルタネーターノイズなんかと違って、電源から侵入してくるタイプではない外来ノイズは気にしてなかったので、じゃあどうやって遮断してやろうかと。
一時期に調子に乗って「第一種放射線取扱主任」という、これまた厨二をこじらせた人間にとってはクッソ壺にハマるネーミングの資格が気になってテキストを買いましたが3ページ目で断念。β崩壊が連続スペクトルになる理由が結局理解できなかったな。それはともかく、ノイズも放射線も電磁波の一種ではあるので、やはり密度が大きい鉛が電磁波遮断には最適に思われますが、じゃあ現実的に…ケーブルに巻くような恰好になるとして、そんな材料ある?という問題が。確かどこかで鉛テープを見たような気が。鉛の制振シートは以前に使いましたが、やはり汚染が怖くて剥がしましたね。でもあのレベルの厚さで遮蔽の効果があるのか?とは言え原子密度が比べ物にならない上に、X線を遮断する訳じゃないから効果は多少はあるかも?なーんて想像をするだけでも面白くなってきて、ホームセンターの売り場に行きたくなってしまう訳です。


さて最後になりましたが、今回のRCA交換は最早宿命とさえ思っている低音不足の最終手段その1でもあります。駆動方式も前と変えずにブリッジ+シングルエンドで接続してますが若干の変化、というかこれはメリハリが付いたことによる質感の変化と捉えるほうが良さそうですが、低音に関しては量的な変化は「思ったより無い」でした。まあこれは事前に家でエージングしていた時に薄々感じて予想していました。

かなり次のアクションが絞られてきていますが、最終手段その2を近日試す予定です。恐らくこれをうpした時には既に様子見中だと思いますが、アンプ交換を試してみたいと思います。このアンプも最終手段みたいな存在ですが。
まーとにかくこのアンプを入れるためにシングルエンドにする必要があったりするのですが、それは次回のインストール後の報告にて書きたいと思います。
個人的にはようやく新しいアンプを入れられるようになったのが嬉しかったりするのですが。逆に、これが成功した時の後が怖い。成功しなかった時も怖い。

気の早い話ですが、ここまで来てしまったところ、もう簡単に先に進む方法が見付からなくなってきているほうが個人的に心配です。これでこの趣味がある意味行き止まりになる事をできれば祈りたいのですが。。。
Posted at 2019/06/16 05:08:51 | コメント(0) | トラックバック(0) | クルマ

プロフィール

「連休最終日、北上して磐梯山ゴールドライン~磐梯吾妻レイクライン~スカイラインの流しドライブ 久しぶりに調子良かったせいもあるとは思うが、下道で500キロ普通に走りやがって、これはもう盆は下道で行ってみるかなぁ しかし何で毎回吾妻山行くと天気悪いのか」
何シテル?   07/16 03:08
智海寺の奥山です。2014年4月からMH21S(NAマニュアル)乗っています。主にオーディオばかり素人作業で自己満足グレードアップ中です。 基本的に整備は...
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よりにもよって、初めて乗った車をそのまま四駆にしてMTに替えただけの車が三代目となりまし ...
スズキ ワゴンR Су_21С (スズキ ワゴンR)
親元から拝借していた車です。 免許取得後から二年半の間、セドリック購入まで使用していまし ...
日産 セドリック Ни_34 (日産 セドリック)
2011年7月から2014年4月まで使用していた車です。 外見は触る予定なしです。 ...
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