
ヒマだ。しかし、金がない。
というワケで、午前中に3台ほど試乗してきた。以下、乗った順に印象を記す。
◆プジョー208 プレミアム
ステアリングホイールの中ではなく、上からメーターを見るという一見異様なレイアウトだが、沢村慎太朗が雑誌で書いていたように座面を下げればあら不思議、格段不自由なところはない。
新開発の1.2リッター3気筒NAエンジン、60kw/118Nmというスペックから想像される非力感はない。発進時の出足もストレスはなく、2500rpm以上だと元気良く加速する。振動は気になるほどではないがないとは言えない。騒音もやはりないとは言えないが、70km/hを超えたあたりから風切り音がやや聞こえてくる程度で、ロードノイズが突出して目立つフィエスタほど音そのものが気になることはなかった。
5速AMT(PSAではETGと呼ぶ)の操作感はかつて乗っていた初代シトロエンC3のセンソドライブとあまり変わるところはない。最初にアクセル踏みっぱなしで2速に入れてしまい、例のトルク抜けを感じたところで昔の感じを思い出す。変速時に軽くアクセルから足を離してやるとスムーズに変速する。懐かしい。楽しい。手動でシフトダウンした際の反応の遅さも相変わらず。ここはちょっと、なあ。
アイドリングストップの出来はイマイチ。作動時にぶるっと振動し、作動しても割と短い時間で再始動してしまう。
フィエスタとライバル関係になるのかどうかわからないが、キビキビ走らせて楽しいフィエスタと、ゆったり流すのが似合う208、キャラは対照的。208、初代C3に似た乗り味だったような。やはり同じグループの同じセグメントだからか。
◆アルファロメオ・ジュリエッタ スプリント
結構よく見かけるクルマだが、正直、これは私には厳しい。ブレーキペダルがやけに左寄りで、右足でブレーキを踏む際、姿勢が不自然になる。これは絶対、腰にくる(というか、きた)。
DNAモード、ミトよりもパワーがあるのでNモードでもミトほどかったるくはないが、実際はDモードが基本なのでは?という印象は変わらず。ただそのDモード、2000rpmを境にトルクが急激に盛り上がる感じがあり、信号の多い道路をオートマモードでゆるゆる走る分にはあまり快適ではない。マニュアルモードで2000rpm以上(或いは、2000rpm以下)を維持しつつ走らせるのがベストなのではないかと。少し飛ばせるシチュエーションもあったので、試してみればよかった。ズボラを決め込んでオートマモードに放り込みっぱなしだったので。街中ならNモードで十分かなあ。出足がNAのフォーカスよりモッサリしてるけど…。
その後ディーラーの中に入れてもらって展示車を眺める。プジョーRCZ Rのカッコよさに見とれたりしつつ、208とジュリエッタのカタログと、アルファロメオのロゴが入った扇子をいただいて退散。このDはプジョーとアルファのほかフィアット、シトロエンも扱っていて、さらに最近アバルトの扱いも始めたそう(シトロエンとアバルトは展示車、試乗車はなし)。家族連れ等、私以外に客が数組。賑わっているようで何より。3代目パンダを結構見かけるのでその話をしたら「コチラの予想以上に売れています」とのこと。
そのまま帰るつもりだったが、真正面にあるマツダのディーラーにアクセラのディーゼルが置いてあったので飛込みで試乗。
◆マツダ・アクセラ XD
既にCX-5で体験済みだが、スコーンと吹け上がるスカイアクティブ・ディーゼルは乗っていてストレスがとても少ない。騒音が抑えられていることもさることながら、アイドリング時に振動を感じないのが、昔のディーゼルを知る身にはまさに隔世の感を思わせる。
こちらは軽くワインディングも走ることが出来た。反応のいいエンジンとオートマのおかげでこれまたストレスなく走れたが、同じ道をフォーカスで走ってみると、どちらも素直に曲がるのだが、フォーカスの方がより素軽いというか、アクセラは鼻先にいかにも重量物がぶら下がっている感じがある。
帰宅後、フォーカスの車検証を確認すると、前軸車重840kg、後軸車重540kg。重量配分は60.9:39.1になる。
片やネットでアクセラXDの重量配分を調べてみると、
前軸車重950kg、後軸車重580kgで重量配分は62.1:37.9前軸車重940kg、後軸車重510kgで重量配分は64.8:35.2(2014/7/12訂正)。アクセラの方が数値自体も重い上によりフロントヘビーなのであった。同クラス車の乗り比べができたからこそ気付いたことだが、感覚と理屈が一致すると面白いですなあ。
なお内装の質感はアクセラがフォーカスを凌駕。アクセラ、ダッシュボードのソフトパッドがフォーカスよりも金がかかっていそう。Dの人に言われて触ってみてビックリした
マツダといえば、日経ビジネスオンライン(要会員登録)の
「フェルディナント・ヤマグチの走りながら考える」で連載されているマツダの本社工場訪問がかなり面白い。通常、1つのテーマが4,5回(=約1ヶ月)ぐらいで完結するのに、既に3ヶ月目に突入してしかもまだ終わる気配がない(常務インタビューで時間が足りず、東京で続きをやっている)。興味のある方は
コチラからどうぞ。
Posted at 2014/07/06 17:15:15 | |
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