先週の土曜日は所用で大阪へ。
用事を済ませて大阪駅へ向かうと、EVに特化したイベントが開催されていた。
ここでたまたま
ヨースト君と連絡が取れ、せっかくなので久しぶりに会いましょうということに。
合流後はEVフェアを一緒に見て回る。あまり写真を撮れなかったのだが、アウディやBMWのEVを見て「1000万円行かないのか。意外と安いな」などというタガの外れた会話をする。自動車のインプレ記事とかをロクに読まなくなったので全然わかってないのですが、BMWとかアウディってちょっと上のグレードになるとあっという間に4ケタ万円を超えるイメージがありまして…。
印象に残ったのはVWのID.4。これまた写真は撮っていないのだけど、スピードを表示する小さなディスプレイがステアリングコラムに固定されており、シートポジションを調整したらディスプレイもそれに合わせて動くのだそう。あと、ディスプレイの右側にシフト操作のためのつまみが秀逸で、誰かに教えてもらわないとどうやったらクルマを動かすことができるのかわからないシフトノブ(あるいはスイッチ)類が跋扈している嘆かわしい現代において、新しい価値観を提示しながら初見で操作ロジックがわかる優れもの。こういった斬新な要素を取り入れつつも旧来のデザインを見慣れた目にも違和感のないインテリアには感銘を受けた。後席も広いし。
あとはホンダeかな。タイヤにミシュランをおごったりして、かなり贅沢に作ってあるようで。あとデジタルサイドミラーの装着を前提としたインテリア、こういう風にしてくれると違和感がないし、むしろドアミラーより視線移動が少ないので見やすいと思う。ヨースト君とやたらマニアックな会話をしていた広報の方も良かった。彼女が強力にプッシュしていたシビックのe:HEV、乗ってみたくなったよ。
EVフェアを見終えた後はメルセデスmeへ。試乗できるとのことなので、せっかくさっきまでEVを見ていたのだからEVに乗ることに。もうベンツの各モデル、何が何だか全くわからないのだが電気自動車(EQ)で内装がSクラス相当のEQS450+をチョイス。
ずんぐりむっくりしたフォルムが個人的にはトヨタSAIを思い起こさせて「これがベンツの考える新しい高級車像なのか…?」と戸惑うばかりなのだが、助手席側も含めダッシュボード全面にディスプレイがあしらわれた内装に度肝を抜かれる。いやあ、1500万円超えるクルマの内装って凄いですね。
初見では操作方法の分からないシートポジション調整スイッチ(危うく壊しそうになってスタッフを大いに焦らせた。すみません)でポジションを合わせ、初見ではそれがシフトノブであることすらわからない、ステアリングコラムの右側に配置された小さなシフトノブを下にクイッと引いて運転スタート。
で、走り出してしまえば至ってフツーというか、とにかく違和感がない。出だしのモーターの加速こそICEでは味わえない爽快なものだが、そこに慣れてしまうと恐ろしく刺激がない。
途中、舗装で道路が盛り上がっているところを通過するときに変に揺さぶられることもなくスマートに通過したので「お、これ乗り心地いいな」と思った瞬間以外、運転中に雑念が紛れ込んでくる瞬間が全くなかった。実に私好み。普段使いにちょうどいい。
このクルマを買う階層の人達が私のイメージする「普段使い」にこのクルマを使うのかどうかはわからないし、逆に「これでエエんかいな…?」という思いがしないでもないが、まあ、そこは過剰にもほどがあるインテリアで相殺ということで。
試乗車を選んでいるとき、スタッフに「せっかくだからもう1台どうですか」と言われたので、では両極端なヤツを、ということで次に試乗したのはAMG53。
3リットル直6ターボ+電動スーパーチャージャー+48Vマイルドハイブリッドという目眩のするようなハイパーサルーン。「最後のマイルドハイブリッド、ホンマにいるん?」と思わず言いそうになるがグッとこらえて出発。
ヨースト君に「いい音しますよ」と言われたのだが、確かにこのクルマのエキゾーストノートは結構派手。そしてテンションが上がる。基本的にエキゾーストノートというものにさほど興味を持つことはないのだが、こういう音のクルマを自分で運転しているとなかなか気分が良い。直前までほぼ無音のEVに乗っていたからなおのこと。
こんなクルマでもEVと比較すると出だしがもっさりしているように感じられるものだが、当然ながら市街地での走行において不足を感じる場面は1秒たりともない。コーナーを抜ける時にGがかかるとランバーサポートがギュッと動いて体をホールド。はじめ「マッサージでもしてくれてるんかな」と思ったがそうではないらしい…というか、マッサージ機能は別にちゃんとついていた。至れり尽くせりやな。
道が混んでいたのでこのクルマの本来の実力の1%も出していないと思うが、こちらも運転している間、違和感がなかったのできっといいクルマ。ヨースト君とスタッフ氏がなぜか京阪電車の話に花を咲かせていて私はそれを聞いて「よくそんなこと知ってるなー」と感心しながら運転するという妙なテストドライブだったが、せめて初代おけいはん(ナリタトップロードでG1菊花賞を制した渡辺薫彦(現調教師)と結婚した)のネタぐらいブッコんでおきたかったと後から後悔。
久々にクルマ三昧の1日であった。私1人で普通に生きていたら「EVの話を聞きたい」「ベンツに乗りたい」などと思うことはまずないので、今回は貴重な経験になった。楽しかったです。
Posted at 2023/06/15 22:40:28 | |
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