
スタッドレスタイヤに交換して冬支度OK!
これくらいの時期からスタッドレスタイヤに交換して夏タイヤを保管する方も多いでしょう。
ここで
「ちょっと待った!」
次に夏タイヤを取り出すのは、あったかくなってくる4月くらいになるでしょう。
夏タイヤを長期保管しているあいだにゴムが劣化してしまい使えなくなってしまうこともありますのでツボをおさえたタイヤ保管方法を伝授します。
汚れや油分・水分が付着した状態でタイヤを長期保管するとゴムの劣化を早めてしまうので夏タイヤは、洗ってからコーティングして、しっかり乾かしてからの保管が安全です。
まずは綺麗にタイヤを洗いましょう。
きれいならば水洗いだけでも良いのですがホイールにブレーキダストが付着しているケースも多いので鉄粉除去剤や
洗車用ネンドを使ってブレーキダストをしっかり落としましょう。
タイヤワックスを使用されている方は、
油脂成分の除去に強い中性洗剤でしっかり洗って油分を除去しましょう。
ブレーキダストをそのままにして長期保管すると、そこから錆が発生することもありますよ
保管時に軽く空気を抜くので空気が入っているうちに溝にはまっている小石も取っておくと良いでしょう。
綺麗に水で流して乾燥させてから長期保管用のホイールコーティング作業に入ります。
クリア塗装が綺麗にのっているホイールであれば「
ブリス」等のガラス繊維系コーティング剤でコーティングできます。
クリアの質が悪い場合は「
ブリスアーマー」や「
BC-308」のような厚みの出せるコーティング剤を使用したほうが良いでしょう。
どちらを使った場合も、しっかり乾燥させてから(約48時間で完全硬化します)保管しましょう。
※基本的にアルミは、表面が酸化していますので塗装の付着性がとても悪く塗った直後に剥離してしまうこともよくあります。
某国製のホイールでペイントされている物は、塗装がとても弱くシャンプー洗車だけでペイントが落ちてしまう製品もありますのでご注意ください。
※某国製のコピー製品のホイールで表面のクリアがパキパキはがれてきたので塗り直そうと剥離剤を使用して塗料をはがしてみたらホイールに薄いヒビが多数入っていて、そのままホイールが割れてしまったケースも耳にします。
命を預けるパーツですのでセレクト・使用方法・メンテには注意しましょう。
※アルミホイールは、クリア塗料で保護されている製品が多いですが塗料がのりにくいアルミに塗装するためにウォッシュプライマーと言う液剤で表面を軽く錆びさせてから塗装している物が多いです。
最初から表面を錆びさせていますので塗膜内部から錆びてはがれてしまうことがあります。
最近増えてきたエポキシプライマーは、樹脂系の塗料を表面で硬化させているので防錆効果は、高いのですが密着力が弱くなります。
また重ね塗りができないので厚みが取れなくなります。
どちらも弱点がありますのでアルミホイールの純正コーティングは、過信しすぎないようにしましょう。
元々アルミは、錆びやすい材質ですのである程度は消耗品と考えて付き合っていっても良いでしょう。
そうなんです実はアルミボディのHONDAのNSXの塗装技術は、とてもすごいのです。
アルミボディを塗装するために通常3~4回重ねる塗装作業も11回重ね塗りしているのです。
塗装作業だけで1日5~8台まで 1台に4日間かけるそうです。
今回から塗装前処理にジルコニウムを使っているそうで、それを聞くだけであの価格は納得できてしまいます。
※アルミホイールは、大きさと重量があり送料がかなり高くなります。
特に海外から取り寄せると送料だけで3万円以上なんてこともあります。
実は鉄製ホイールよりもアルミホイールのほうが重いのです。
アルミは、鉄よりも比重が3分の1と同じ大きさの物ならば軽く作れるはずなのですが強度も3分の1になってしまいますので同じ強度を出すと質量が必要になってしまうのです。
軽量アルミホイールを履く予定の方は強度もしっかり調べたほうが良いですよ
値段が高かったからと言っても送料が高かっただけのケースも多いので高価だったからと安心せずに丁寧なメンテナンスを心がけましょう。
※
アルマイトホイールの洗浄は特に注意が必要です。
アルマイト処理とは、塗料がのりにくいアルミに色をつける画期的な方法です。
硫酸等を使ってアルミ表面に穴をあけてその穴の中に色のついたアルミ素材を電着させるメッキのような処理方法です。
特性上、汚れやすい(ザラザラしている)ので定期的な水洗いが必要になりますが、かなり注意が必要になります。
アルカリ系の洗剤やワックスを使用すると変色してしまいますので絶対に使用しないでください。
基本的には中性洗剤を使って洗ってから、しっかり水で流して残留成分を落としておくメンテ方法となります。
走行後すぐにブラシなんかで洗うと傷つきます。
ホイールが熱いときは表面が膨張して傷つきやすくなっていますのでホイールの温度が下がってから洗いましょう。
(表面を膨張させることで錆びにくくさせているので仕方ないのです)
凍結防止剤がまかれている道路を走ったりアルカリ性のホイールクリーナーなんかを使って放置すると確実に変色したり腐食してしまいますので走行後もこまめに水で流しておく癖をつけておくと綺麗に長期間維持できます。
海沿いに駐車されている場合も潮風の影響で変色しやすくなりますので注意が必要です。
リムだけアルマイトのホイールも増えてきました。
カッコいいんですが手入れのメンドくささを考えると…
こんな材質ですのでコーティングして保護しておきたいところですが、コーティングすると表面が平滑になって光沢が出てしまうこともあります。
せっかくのアルマイトのマットな質感がツルツルになってしまうこともありますのでコーティングする場合は、目立たない場所で試してからにしましょう。
(アルマイトの上にクリア塗装が塗られている場合は、問題なくコーティングできます)
アルマイト加工されているホイールは、液剤が染み込んでしまう可能性のある素材ですので、あまりコーティング向きの材質ではありません。
なにもコーティングしていない状態よりは、しておいたほうがだいぶマシ程度に考えておきましょう。
基本的にはアルマイトホイール製造メーカーさんの説明書に書かれているメンテ方法に従いましょう。
「
ブリスtypeRS」は、保護効果が約12ヶ月持続します。
ガラス繊維系コーティングなら長期保管も大丈夫です。
脱線が多くなってしまいましたが重要なポイントは
・タイヤに使用されているゴムは、性質上、油分との相性がよくないです。
タイヤワックス等を使用されている場合は、
しっかり洗い流して乾燥させてから保管しましょう。
・長期保管する場合のコーティングは、しっかり綺麗に乾拭きして乾燥させましょう。
コーティング後すぐにビニールシートをかけると乾燥・硬化が遅くなってしまうことがありますので注意しましょう。
錆防止のためにも、なんらかの
コーティングを行ってからの保管をオススメします。
・タイヤは綺麗に洗って乾燥させてから
高温多湿の場所を避けて保管しましょう。
水分や油分でゴムは変質してしまいます。
しっかり乾かしてから保管しましょう。
・ホイールがついてない状態なら縦置き保管が良いですがホイールがついている状態の場合は、重みでゴムが変形してしまうので
横置き(平置き)で保管しましょう。
横置きの場合、一番下のタイヤに負荷がかかるので数ヶ月おきに順番替えを行うと良いでしょう。
・長期保管時のゴムの緊張をやわらげるために
適正空気圧の半分くらいに空気を抜いて保管しましょう。
・特殊なケースなのですがバッテリーやモーター等の近くに保管しているとゴムにヒビ割れや溶解が発生することがあります。
腐食性の高いオゾンが発生する機器の近くにゴムを長期間保管するのは危険です。
タイヤ保管の基本は「
ゴムの劣化を防ぐ」こと「
変形を防ぐ」こと「
アルミの錆を防ぐ」ことです。
ゴムの劣化速度は、保管方法によって大きくかわってきます。
適切に保管しているタイヤでも劣化具合によっては安全に走行できなくなっていることもありますので注意しましょう。
次に使いたいときに劣化で使えなくなっていたらさびしいですもんね
タイヤは、車の性能の大部分を担う重要なパーツです。
「止まる」も「加速」も「曲がる」もタイヤが頑張っているからできるのです。
安全なドライビングのためにも正しい保管をこころがけましょう。
※スタッドレスタイヤのほうがゴムが柔らかく劣化しやすいのでスタッドレスタイヤを保管するときは、特に気をつけましょうね