ロービーム計測に関する前照灯審査方法変更のお知らせ
車検において、通常は車の前照灯(ヘッドライト)の審査でロービームが計測されますが、ロービーム計測が難しい車両に関しては、以前は走行用前照灯(ハイビーム)で計測されていました。
令和6年8月からの車検では、すべての車両においてロービーム計測に切り替わることとなりました。
平成10年9月1日以降に製造された自動車が対象です。
令和6年8月1日以降、対象自動車の前照灯に関する審査は、ロービーム計測のみで基準適合性審査が行われます。
※見直し時期が地域により異なる場合があります。詳しくは各事務所、支所にお問い合わせください。
適切な整備と調整のお願い
前照灯の審査方法が変更されたため、車検前には前照灯の光度や照射光線の向きを適切に整備・調整する必要があります。
– 適切な整備・調整が必要となる事例 –
・レンズ面の劣化
・内部リフレクタの劣化
・相性の悪いバルブに交換
と言うことで今年の8月から黄ばんだヘッドライトが車検に通りにくくなりそうです。
以前は黄ばんで光量が足りないライトもハイビームにして、とりあえず通せることもあったのですがロービーム計測のみになります。
自動車のヘッドライトは黄ばみます
昔の車のヘッドライトはガラスで作られていましたのでガシガシ磨けたんですが現在、事故破損時の危険を減らすためにライトはポリカーボネイト(プラスチック)製になっています。
ポリカーボネイトは、透明度が高く衝撃に強く
(割れても細かく飛び散らない)重量も軽いのでヘッドライトのパーツにするには最適ということで使用されていますが高温になると加水分解を起こして黄色劣化する性質があります。
(熱で変色してしまう材質が本当に適していると言えるのでしょうか… まぁ人が怪我するよりはいいのかな…)
またポリカーボネイトは、表面硬度が低いので生産出荷時にコーティングして硬度を上げたり紫外線劣化を防いでいるのですが、このコーティング被膜も熱劣化することで黄ばんできます。
※コーティング被膜は厚みがあると色が沈みやすいです。
薄いほうが透明度が高いのですが保護効果が低くなる傾向にあります。
バランスが難しいのでこだわる方はパーツによってコーティングの厚みを変えてる方もいます。
ならばどうすればいいのか!
ポリカーボネイトが黄ばんでくる前にコーティング被膜が黄ばんでくるので、ちょっとでも黄ばみやくすみを感じてきたらメンテナンスしてやることでポリカーボネイト自体が黄ばんでしまうことを防ぐことができます。
まずは研磨剤で初期黄ばみの原因になっているコーティング被膜を除去します。
わかりやすくするためマスキングして上半分だけ磨いています。
今回は「
ハイブリッドコーティングコンパウンド黒専用」を使用して研磨しています。
軽く磨いただけなんですがクロスは、こんな色になってきます。
これが全面についているかと考えると、そりゃ黄ばんで見えますよ
ライトが曇っていると車のシルエット全体が古く見えてしまい、ちょっとカッコ悪いですよね
部分的に軽く磨いただけですがけっこう簡単に劣化したコーティング被膜は、除去できます。
ポリカーボネイトの表面硬度は柔らかいので紙やすりや粗目の研磨剤を使用すると簡単に深い傷がついてしまい修正が難しくなることもあります。
細かめの研磨剤で劣化したコーティング被膜や油膜だけを除去する感覚での研磨作業をオススメします。
どうしようもないほど本体が黄色くなってしまっている場合は、精度の高い3000番前後の紙やすりをスポンジに巻いて初期研磨しても良いでしょう。
材質はポリカーボネイトですので1500>2000>3000>5000 と磨いても問題ありません。
しっかり紙やすりで磨いておけば簡単に液体コンパウンドで仕上げ磨きができます。
全面の黄ばみが綺麗に落とせたら「
ブリスアーマー」のような樹脂にもしっかり使えるコーティング剤で保護してポリカーボネイトの劣化を防いでおくことで長く綺麗に維持できます。
ライトは、しっかり脱脂してからコーティングしないとコーティング被膜がはがれやすくなることもあります(コーティングがのりにくい材質組成の物も稀にあります。ザラザラしたままだとガラス繊維系コーティングの定着が悪くなりますのでツルツルに仕上げましょう)ので綺麗に
脱脂シャンプーで油脂成分を落としてからコーティングしましょう
こまめに磨いてあげれるのであればコーティングしない状態でも良いでしょうし洗車時に「
ブリス」で軽くコーティングしておくだけでも良いでしょう。
「
ブリス」の被膜は樹脂コーティングよりも硬度が高く薄いので熱っせられても色が付きにくいです。
※固形ワックスは、酸化変色を促進しますし油膜も発生しやすくなりますので熱量の高いライトパーツには、お奨めできません。
純正状態でもコーティング保護になっている部品ですのでメンテナンスも性能の高いコーティング剤で行いましょう。
後のメンテナンスのことを考えると「ブリスアーマー」よりも「ブリス」のほうが向いてるような気もします。
どうせ曇ってきたら削り落とさないといけない物ですので研磨除去しやすい「ブリス」のほうが向いてるのかなぁ…
ここは使う方のメンテナンス頻度と好みの問題ですね
がっちり保護するなら「ブリスアーマー」を、こまめにメンテするなら「ブリス」でコーティングしておきましょう。
とにかく、くすみを感じたらすぐ磨いてコーティングしておくクセをつけるとカッサカサにならないように維持できますよ。
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Posted at
2024/01/30 15:21:02