
2023年2月に警察庁が公表した「自動車盗難等の発生状況等について」という資料では、2022年中、車の部品が盗難被害に遭う「部品ねらい」1万3301件のうち、ナンバープレートの盗難被害件数は6231件であり、全体の46.8%を占めているということです。
まぁナンバー盗まれたらさすがに警察に届出しますので、それで多いってのもあるんでしょうが年間6200件は、なかなかの件数ですよね
何のためにナンバープレートなんて盗むのかと言うと…
昔は、盗難車なんかに盗難したナンバーを付けて別の犯罪を行うために盗まれることが多かったのですが、昨今では海外でJ.D.M.と言う日本の走り屋スタイルに改造するマニアな方が増えてきたようでして日本製の小さいナンバープレートをつけるのが海外でドレスアップの一種になっています。
日本人の僕らからすると、なにがオシャレなのかまったくわからんのですが、今は「漢字がなんかカッコいい」と、海外で日本のナンバープレートを付けるのがオシャレな時代のようです。
ひと昔前に日本でも海外の横長ナンバープレートをつけるドレスアップもありましたので文句は言えないのでしょうが、付けなくてもいいのにエアロデザインを崩してまでわざわざ付けるほどのもんじゃないような気もします。
「Japanese License Plates」や「JDM PLATE」て語句で海外のオークションサイトを検索すると結構いろいろな種類が出てきますし、もちろん本物っぽい物もチラホラ出品されています…
海外のオークションサイトeBayで「jdm licence plate」で検索したところ5577件の出品がありました…
警察の方々も、「6231件ありました」じゃなくて、そんな難しい作業じゃないんだからちょっと検索してみてほしいなぁ…
今は閉鎖していますがバンコクには10年くらい前に盗難ナンバープレートを大量に仕入れて毎日、100枚くらい販売していたと言う業者もいたそうです。
仕入れ先は、公表していませんでしたが10年くらい前で、この汚れ方の福島・宮城ナンバーが多いってことは出どころがなんとなくわかってしまいますね…
日本で盗んだプレートを付けて古い日本車で走るのがカッコいいとは、えらい時代になってしまったもんです。
そりゃ あんだけ走ってたS14なんかを中古市場で見かけなくなるわけです。
ナンバープレートは外そうと思えば10秒で取れちゃうパーツですので駐車場だけじゃなくコンビニにちょっと停めたときに盗られちゃったって事件もあります。
素敵な数字の方は盗難防止ボルトなんかに付け替えておいても良いかもしれませんね
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それとは別に実はナンバープレートって合法的に持ち帰ることもできるんですよ
ナンバープレートの記念所蔵制度と言いまして、ちゃんと国土交通省がやってる制度で車を廃車にしたり引越しでナンバーが変更になるような場合、ナンバープレートを陸運支局に返却する義務がありましたが2017年4月3日から記念品として持ち帰ることができるようになりました。
通常のアルミペイント式ナンバープレートはもちろん、字光式ナンバー、オリンピックナンバー、黒ナンバーなんかも記念に持ち帰ることができます。
もちろん記念として持ち帰るナンバープレートは、車から取り外した状態のままでは持ち帰れません。
破壊措置として封印のあった場所に40mmの穴を開けたあとであれば返納する予定のナンバープレートを持ち帰ることができます。
とは言え鉄板に穴を開けるのは専用の工具がないと難しいので陸運局お決まりの「規定の穴を必ず開けます。不正使用はしません」といった内容の書面を書くことでナンバープレートを無傷のまま持ち帰れる自治体もあるそうです。
もちろん、あとで必ず規定の穴(40mm以上の穴)を開けることが前提です。
ナンバープレートの交換は、廃車、引越しの他、破損や希望番号変更なんかでも取得申請できますので、交付のたびにお金はかかりますが持ち帰ろうと思えばいくらでも持ち帰れる物なのです。
行政側の本心としては、多くの方々に知れ渡って欲しくない制度なのでしょうが、簡単に合法的に持ち帰れる物を盗まないでほしいなぁ…
ナンバープレートの不正使用に関して
ナンバーの記念所蔵制度を利用して持ち帰ったナンバープレートで公道を走った場合、道路運送車両法98条違反「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」が課せられますので絶対にしないように!
Posted at 2023/03/19 11:01:02 |
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