
「ブリス」で紫外線は防止できるの?
この時期になると、こんな質問をよく頂きます。
簡単そうに感じますが、実はとても難しい問題ですので詳しく解説していきますね
まず「
紫外線」とは太陽から出てる電磁波の波長の100~400ナノメートルの部分のことです。
太陽から放射されている電磁波には
熱として感じる「赤外線」 目で見ることが出来る「可視光線」
目でも見えないし感じることもできない波長の短い「紫外線」 があります。
紫外線の中の波長の長いものを「
UV-A」と呼び波長の短いものを「
UV-B」と呼んでいます。
「紫外線」よりも波長の短いものが「エックス線」「ガンマ線」と呼ばれています。
「紫外線」は太陽から放射されているエネルギーの中の約5%で、その中の9割が「
UV-A(波長が短いので表面に影響)」残りが「
UV-B(波長が短く浸透するので内部に影響)」です。
「UV-C」は、オゾン層でカットされるので地表にはほとんど降りてきていませんが最近オゾン層減少の影響で若干、降りてきているそうで今後、注意が必要となるかもしれませんね。
車の塗料に限定しておおまかに考えると塗装表面の汚れの固着は「
UV-A」の影響で塗装の劣化、色あせ白ボケは「
UV-B」の影響となります。
紫外線の影響を防止するには紫外線を吸収する物質を使用して吸収分散するか金属粒子を利用して反射させるかのどちらかとなりますが、
何を利用しても100%防止することは理論上不可能です。
どちらを利用しても長い波長の部分は遮断できても短い波長の部分は遮断できませんので完全遮断はできません。
また反射する成分を利用するとコーティング被膜の透明度が落ちて色が曇ってしまいますので「
ブリス」の長所でもある透明度の高い光沢がなくなってしまいます。
「ブリス」は施工後、紫外線を吸収して硬化し硬度を増していくタイプのコーティング剤ですので塗装表面で大半の紫外線を吸収してくれますが100%の紫外線を防止するわけではありません。(紫外線を100%カットすることは不可能です)
しかしこの「
吸収する」は、とても重要なのです。
自動車の塗装は、劣化したら塗り直すことがとても大変ですがコーティング剤は、塗り直すことが簡単にできます。
塗料が劣化する前にコーティング被膜が犠牲になり先に紫外線を受け酸性雨を受け黄砂やPM2.5を受け止め、こすり傷からも守ります。
そして「
ブリス」は定期的に簡単に塗り直すことができますので塗装表面の状態をリフレッシュすることができるのです。
ですので「ブリスは紫外線を防止できますか?」の答えは「紫外線にはいろいろな種類があり、すべての紫外線を防止することはできませんが塗装劣化を抑えるには効果が高いです(紫外線防止効果を高めるにはこまめなメンテナンスを怠らないように!)」と、とてもわかりにくい解答になってしまいます。
4~9月は、紫外線照射量が増えますので洗車時はお肌の手入れも大事ですよ
日焼け止めに表記されている「
PA+」と言うのが「
UV-A」を防ぐ効果で「
SPF」と表記されているのが「
UV-B」を防ぐ効果です。
「
UV-A」は、表面劣化の影響がありますので肌の日焼け、しわやたるみの原因になり「
UV-B」は内部浸透しますのでシミ・そばかすの原因となります。
状況に合った日焼け止めを利用しましょう。
「
UV-A」であれば黒い長袖を着てるだけでもかなり防止できますよ。
ちなみに「UV-C」は、皮膚ガンや遺伝子破壊も起こしますのでかなり悪影響があります。
波長が短く浸透力が高いので完全に防止することは難しいです。
紫外線の悪影響ばかり書きましたがUV-Cにはオゾン層を回復する効果もありますし
UV-Bには人体内でビタミンを作る効果もあり
UV-Aは野菜や植物の成長を促しますので、なんでもかんでも防止!防止!って神経質にならずに太陽とはうまく付き合っていきましょう。
Posted at 2016/08/05 13:57:24 |
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