
「
ブリス」のコーティング被膜は、かなり長期間もってますが、どうやって取れたかを判断すればいいのでしょうか? また保管期限ってあるのでしょうか?
とのご質問をいただきました。
このお客様は、1本のコーティング剤を最大限まで長く使用されたいのでしょうね
まずは保管期限の話なのですが「ブリス」等のガラス繊維系コーティング剤には基本的に消費期限はありません。
中身の液剤が蒸発したり凍結したりする環境でなければ10年前の液剤でも使用できます。
スプレーノズルのまま長時間ボトルを動かさずに温度変化の激しい場所に保管されていると、まれに中身の水分が蒸発して液剤の粘度が高くなってしまうことがございますが、よく振ってから(かなりよく振ってください)使用して頂ければ自動車ボディ上に形成するコーティング被膜に変性は、ないので問題なく使用できます。
蒸発が激しいと中身のコーティング成分がゲル状化してしまいスプレーノズルが詰まってしまうことがありますので長期間保管した液剤を使用する場合は、ご注意ください。
付属のキャップに付け替え完全密閉状態にして、たまに攪拌しながら室温で保管して頂ければ、かなりの長期間保管が可能です。
さて問題の「どうやってコーティング被膜が落ちたかを判断する」の部分ですが、こちらは、はっきり言ってかなり難しいです。
「ブリス」シリーズのガラス繊維系コーティング剤は、効果期間がかなり長いので効果が切れる前に新しく施工してしまうケースがほとんどですから効果期間が切れたところがわかるって方いないと思うんですよ
見た目も無色透明ですから、判別が難しいですしね
たまに「
ブリス」の撥水性が落ちて疎水性被膜に変化したところで「被膜が落ちた」と判断される方がおりますがガラス繊維系コーティングの被膜は、基本的には疎水性被膜に変化していくのが本来の状態なので疎水性になっているのが正しい状態です。
まずガラス繊維系コーティングの被膜は理論上、平滑な部分に施工した場合、落ちないのです。
(だから
ハイブリッドコンパウンドで磨いてからコーティング施工すると長持ちするんです)
とは言いましても地球上の物質で本当に元素レベルまでまったいらな物なんてなかなかないでしょうから、これは机上の空論になってしまいます。
どんな物質でもコンパウンドで長時間磨いて平滑性を高めたとしても極微量なミクロレベルの凹凸が出ています。
そんな凹凸のでっぱり部分のコーティング被膜が雨風や洗車等の外的衝撃によって除去されていきます。
ある程度の期間であれば周囲から被膜成分が浸透していきますので少しづつ薄くなっていくだけなのですが長期間放置すればコーティング被膜成分がなくなっていきます。
しかし透明のコーティング被膜は目視で判別できませんので、なかなか判断の難しい部分ではあります。
それをどのように判断するかは、電子顕微鏡レベルの膜厚計がないと計測することができませんし部分部分により除去速度も変わっていきますので、これを一般の方には求められないでしょう。
とりあえず手軽に入手できる物で確実に判別できる方法としては鉛筆ひっかき値試験で判断する方法があります。

※今回は写真に写りやすくするように5Hの鉛筆を使用しています。
右のブリス未施工部分には鉛筆で線が書けますが「
ブリスtypeRS」施工後12ヶ月程度放置した部分には、まだコーティング被膜が残っているので鉛筆で線が書けない状態になっています。
これでまぁ判別できるはできるのですが…
下地が白系でさらに塗面硬度が低い(鉛筆で書ける)場合に限り、この方法でコーティング被膜が残っているかどうかを判断することができますが、はたしてここまで正確な判別方法が必要なのでしょうか…
一般車レベルでは、ここまでする必要はないでしょうしボディが傷ついちゃうのでお奨めはできません。
あくまでも目視判断になってしまいますが通常利用の一般車であれば「カーシャンプーで洗っても光沢が復活しなくなってきたら再施工しよう」程度の判断基準で良いと思います。
完全にコーティング被膜が落ちてから次のコーティングを施工することで、かなりお得に長期間、液剤を使えると言うのもわかるはわかるのですが、せっかくボディを保護するためにコーティング剤を施工しているのですから完全に被膜が取れる前に重ね塗りすることをオススメいたします
施工間隔は、人それぞれで短い方では2日おきに「ブリス」を塗ってる光沢強者もいましたし、長い方では一年おきにコーティングしている超記憶力のECOな方もいます。
洗車毎や洗車2回に1回くらいの間隔って方が多いように感じます。
重ね塗りすることでコーティング膜厚も上がり保護効果も光沢感も上がりますので、わかりにくい「落ちた時期」なんて気にしないで「洗車後に10分くらい時間があるからコーティングしとこう」程度の気楽でフランクな気持ちで「ブリス」と付き合っていただけるとうれしいです。
PS.研磨成分の入っているカーシャンプーで洗車すれば簡単にコーティング被膜は、落ちます。
逆にどうしてもコーティング被膜を落としたいときには、この方法をどうぞ