
「ブリスを使っても綺麗に仕上げられなかった」というご相談を頂きました。
今の時期は、気温が高いので洗車自体が難しく、通り雨も多いのでボディも汚れやすく大変なのですが
大抵のケースは
・拭きムラが残ってしまった
・下地の状態が悪くなんらかの下地処理をしたほうが良い
・ウォータースポットが目立ってしまった
のどれかに該当しているケースが多いです。
拭きムラに関しては施工方法を変えることで簡単に解消できます。
拭きムラができる or 落としにくいと言うことは、それだけボディの上にしっかりコーティング被膜が形成されていると言うことなのです。
光沢と保護効果を最大限に発揮するように開発された「
ブリス」シリーズは、かなり厚めのコーティング被膜厚を確保できるように調整されていますので使用量が多すぎたり、塗り伸ばし後の水で流す水量が少なかったり、専用のマイクロファイバークロス以外で拭き取り作業を行ったりすると拭きムラが残るはずです。
逆にムラにならないコーティング剤は、ボディ上に残る成分が少ないので性能が低いです。
性能が高いゆえに拭きムラが発生してしまう「ブリス」を綺麗に仕上げるには
・「ブリス」の使用量を適正量にする
(ボンネットに2~3プッシュで十分です。なるべく薄く平滑に伸ばすことで拭き取りやすくなり綺麗に仕上がります。「ブリス」を多く使用して一度に厚い被膜を作ろうとする方もいますが適正被膜厚は、決まっていますのでコーティング被膜にならない余剰成分が多くなって拭きムラが残りやすくなってしまいます。厚い被膜にして深めの光沢に調整する場合は、被膜硬化後(約48時間)に重ね塗りを行い被膜を厚くしてください)
・拭き取りに専用のマイクロファイバークロスを使用する
(ムラの目立ちやすい濃色車の仕上げには、かきあげ能力の高い「
ゴールドクロス」をお奨めいたします。拭き取り時のクロスをこまめに水ですすいでキレイな状態を保つことでも仕上げやすくなります)
※「ブリス」はセーム皮での拭き取りには対応していません。セーム皮ではコーティングの余剰成分を拭き取ることができずに伸ばしていくだけですので拭きムラになります。またボディ上の水分だけ吸水するような拭き方でも余剰成分が残ってムラになることがあります。必ずマイクロファイバークロスで拭き上げて下さい。
・塗り伸ばし後に大量の水で流す
(高圧洗浄機で水をかけても「ブリス」の被膜成分は流れ落ちません。大量に強めの水で流すことでエンブレムやネジの隙間にも被膜成分が浸透してより強い被膜が形成され、さらに拭き取り作業も楽になりますよ)
・水で流しながらクロスで粗拭きする
(暑い時期は特に「ブリス」を塗り延ばしたらすぐに水をかけつつマイクロファイバークロスで粗拭きして余剰成分を流すと仕上げ拭きがかなり楽になります)
重要なのは精度の高い正しい施工用品を使って水でしっかり余剰成分を流すことです。
特にクロスの性能の違いで光沢感も変わりますので濃色車の仕上げには「
ゴールドクロス」をお奨めいたします。
下地の状態が悪い場合は「なぜ悪いのか」を判別し、それに沿った処理方法を行うことで綺麗に仕上げられます。
・単純にボディが汚い
(しっかりカーシャンプーで洗車して汚れを落としてから大量の水で流しましょう。特に最近の洗車機は、ボディを傷つけないようにかなり優しく洗っているので汚れ落ちが悪い機種や汚れがまったく落ちない機種もあります。普段、洗車機で洗車していても良いのですがコーティング施工するときは、しっかり汚れを落としましょう)
・水垢が付着している場合
(
ハイブリッドコーティングコンパウンド等で軽くなでてやり水垢を研摩除去しましょう。濃色車は水垢が見えにくいですが白い車と同じように水垢は付いています。また水垢は縦線で付いている時は色に差が出て目立ちますが薄く膜状に発生する場合もあります。この場合は、見えにくいですが軽く研摩するだけで落ちますので光沢感にくすみを感じた場合は軽く研磨剤で全体をなでるだけでも光沢感はだいぶ変わります。)
・鉄粉が付着している場合
(
洗車用ネンドを使いましょう。鉄粉は使用状況により付着率がかなり変わります。電車の線路や製鉄工場が近くにあったり高速走行が多い方は、こまめに
ネンドを入れたほうが良いでしょう。鉄粉に汚れがひっかかり落としにくくなることもありますのでボディを触ってざらつきを感じる場合も洗車用ネンドで落としましょう)
・輪ジミが付着している場合
(
油脂成分の除去剤や専用の水垢クリーナーを使用することで除去できます。暑い時期は水分蒸発が早くすぐに輪ジミがついてしまいますので水分が乾かないように手早く洗車しましょう)
・繊細傷が多くついている場合
(研摩除去しましょう。洗車時に硬い汚れを引きずることで繊細傷が付きます。もう少しやさしく大量の水と泡を使って洗ってあげましょう。洗車に使っているスポンジをこまめにすすぐことでも軽減できます)
・ウォータースポットがある場合
(研摩除去しましょう。)
ウォータースポットは、黒い車ですと雨がやんでから30分で発生してしまうこともあり、落としにくいのでかなり厄介です。
また固形ワックス等を使っていた車両は油脂分や汚れでスポットを埋めてしまいスポットに気付いていないこともあります。
油脂成分でスポットを埋めても洗車して油脂分が落ちればスポットは出てきます。
完全にスポットを研摩除去して下地を綺麗にすることでベースから輝く光沢を手に入れることができます。
スポットができてしまった車は繊細傷の除去や薄い水垢をはがすためにも一回「
ハイブリッドコーティングコンパウンド」で綺麗に仕上げてしまうことをオススメします。
車は持っているだけで汚れます。
走行中はもちろんですが駐車中も雨や太陽光にさらされダメージは蓄積し室内保管でも油脂性のホコリが固着することもあります。
平滑性が高く汚れが付着しにくいボディを作り上げることと長期間その状態を維持することで毎日、綺麗な愛車を乗ることができます。
自分の体は毎日お風呂に入って綺麗にするのに車だけ汚いまんまはかわいそうですよ。
貴方は自動車のオーナーです。
自動車は1台が生産されるまでに企画・開発から始まり部品製造・組み立て・塗装・検査・運搬と多くの人の手を渡って貴方のもとにやってくるのです。
最後の工程「乗って楽しむ」をまかされた貴方が生産に携わった人たちの意思を受け継いですることは、その車を綺麗に乗り続けて楽しんであげることも含まれているはずですよ