
今日は
去年生まれたつむぎ(ホルスタイン)に和牛の受精卵をET(受精卵移植)をする日でした。思えばつむぎが生まれてからはや一年が経ったんですね。KITTも人工授精士免許はもちろんですが受精卵移植士の免許も持っているしやったこともあるのですが、それはもう忘れるくらい過去のことだったので今回は受精卵移植士免許を持った獣医の先生にやってもらうことにしました。
早速つむぎをスタンチョンと言う捕定枠で捕まえて移植開始です。すると獣医の先生が出してきたのは注射器!何で注射が要るんだろうと思って質問したら
獣「ETは注入機を膣・子宮頸管・子宮の順番で通した後にその奥の卵管に受精卵を注入するんですが、つむぎは未経産牛(一度も子供を生んでない牛)なので子宮頸管が硬いんです。ですから注入機が子宮頸管を通るときに痛がって暴れたりするとETしにくいのと生殖器官が傷つく恐れがあるんです。そこで尻尾の根元(脊髄)に麻酔薬を打って尻尾と子宮の辺りを麻酔しておくとETがしやすくなるんです。」
(`・ω・´)キリッ
・・・技術の進歩って凄いですね。KITTがETをやってたころはそんな技術や考え方ってなかったので暴れるのは受精卵移植士の腕って考えでしたからね。そしていざ麻酔が効いたようなので注入機を先生が準備していたのですが、パッと見は・・・
注入機・・・
(゚Д゚≡゚Д゚)
しかし、子宮まで届いた後で卵管に少し入れてから中の棒を押し込むと・・・
先が伸びた!
( ̄▽ ̄;)
これは受精卵を少しでも卵巣に近いところにリリースしたいがために作られたET専用の注入機なんだそうです。確かにこれだったら曲がった卵管でも曲がりながら入っていきますね。それこそKITTのころは麻酔なしでその曲がった卵管を直腸から真っ直ぐにしながら少しずつ太い注入機を入れていってましたから牛が痛がって暴れまくってました。
20年も経つと技術もそうでですが、考え方や機械もすごく進歩するんですね。今回のETは本当に勉強になりました。今回の移植で受精卵が無事子宮に着床してくれたらつむぎも晴れてお母さんになります。頼む・・・
ついてくれ!
(ノ;´Д`)ノ
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Posted at
2019/01/02 07:33:29