2009年01月10日
「コードブルー 新春SP」に、改善の機会を感じる
あらかじめ予告されていたこのスペシャル、録画に失敗したため、放送をそのまま見ました。まず気づくのが、以下の点です。
・電車はセット、しかも、転覆して内装が崩れてくるという、トンでもありえない車両
・撮影は初秋
・2時間は持たず、せいぜい60分から90分の作品
・結末から押して、次回はもうない
・戸田恵梨香は、あまり撮影に参加していない
どこかの引込み線に建造されたと思われる、転覆した電車のセットを使っての作品です。まず度肝を抜かれるのが、前回まで認知症が進んでいた山下智久男の祖母が、突然直ることです。彼女は、今回のストーリーには、さして重要な役をなしていませんでした。でしたら、認知症のままのほうが自然でした。そんなこんなで、電車の転覆事故が起こります。ストーリーのうち90分はこの現場での救助活動に費やされます。舞台は、現場の指令所と、そこに運ばれて様態が急変する男とその家族、椅子に挟まれた親子、同じく挟まれた学生とその付近にいる救助隊が中心に描かれます。ここで残念なのが、それぞれの人間模様を描こうとしているのに、それぞれ「この場だけの登場人物」であるために、背景や人物像、これまでの人生が描かれず、見ているこちらは少しも感情移入ができないことです。で、現場では戸田恵梨香が車両から転落し、大怪我を負うシーンで退場します。救助活動も描かれずに、次のシーンはいきなり病院。。。
自分であれば、次の点を書き換えます。
・椅子に挟まれた大学生
まあ、彼自身については変えなくてもよいかな??まあ、田舎に帰って家業を継ぐとか、引きこもりを克服して働きに出るとか、そんな背景は描いてもよいかもね。それよりも、そばにいたレスキュー隊を描きます。彼の場面では、救助中に者が崩れ落ちてきますが、その場面でレスキューの彼に活躍してもらいます。力ずくで崩れてくるものを支える彼、その下で、救助と治療が進められます。無事完了して、春風亭昇太風君と新人救助隊員君はこぼれんばかりの笑顔で顔を見合わせます。そして、ものを支えてくれていたレスキューの彼の方を見ると、、、そこには、息絶えながらも支え続けた彼の姿があったのでした。落涙。。。
あとは、電車が発車するシーンも描き、登場する人たちの人物模様も描きますね。
いずれにせよ、青春群像ものながら、少しも衝突や協調がない作品でしたので、登場人数分場面を描かなければならないというおかしな点があります。この辺も改良したいなあ。
唯一評価できるのが、本当の最後の場面です。春風亭昇太風君がコケ(?)にされるオチで終わります。このあたりは、軽妙な感じでよかったですね。
脚本家・演出家さん、もうちょっと「ドラマチック」とは何であるか、考え直してくださいな!
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Posted at
2009/01/16 00:31:06
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