2010年03月22日
4夜ドラマスペシャル「卒うた」を見終わる
何週間か前にフジテレビ系列で放送された4夜連続ドラマスペシャル、「卒うた」をこの日見終わりました、1,2,3はずいぶん前に見たのですが、4を見るのにちょっと時間が空き、この日になってしまいました。
長澤まさみ演じるラジオパーソナリティが、視聴者はがきを読む形で卒業をテーマにしたドラマが繰り広げられ、視聴者が希望した音楽、という位置づけで卒業をテーマにした音楽が劇中に流れます。
その1 志田未来とポッキーのCMの子(友達同士)
あらすじ
志田未来とポッキー子は高校3年生であり、仲良しであった。志田女が告白前に振られた数日後、別の男子を好きになった。その男子は化学部で、志田女がその彼と仲良くなるよう、ポッキー子はいろいろな手助けをする。が、ポッキー子は実はその男子のことをずいぶん前から好きになっていて、こっそり写真を持っていた。それを見てしまう志田女。いよいよ卒業で志田女が彼に告白しようとしたとき、、、告白をやめた。そしてポッキー子に、「あなたは彼の子と好きだったんでしょ?なんでそれを言ってくれなかったの?」と詰め寄る。そして、「私たち、もう友達は卒業しよう。そして、、、親友になろう」と言うのであった。
感想
始まりから終わりまで、奇をてらうことなくさわやかな作品になっていました。志田未来はあまり好きではないのですが、明るく無邪気な感じが良く出ていました。ポッキー子の控えめな演技も好印象。
その2 国仲涼子と平田満(父子)
国仲涼子は結婚直前であった。結婚には賛成するものの式には出ないという平田満。大いにもめる親子。母は国仲女が幼い頃に亡くなっていた。が、国仲女はある日実家で、「育児日記」を発見する。その日記を読み、父の苦労を知る。謝る国仲女。そして、父になぜ結婚式に出ないのかたずねる。すると、国仲女母が余命数ヶ月と分かったとき、平田男に「泣かないでね」といわれたことが原因であった。平田男いわく、結婚式で泣かない自身がないから参列しない、ということであった。何打そんな理由か、と父に参加を促す国仲女。二人で昔歩いた土手を歩く中、平田男は言う。この道を卒業し、「新しい道を歩いて行け」
感想
平田男が言う式に参加しない理由がやや「オチ」のように感じたところ以外は良かったなあ。父のもとを卒業する娘の感情と父親の感情が良く表れていて良かったです。
その3 北乃きいと山本裕典
あらすじ
北乃きいと山本男は交際していた。山本男の挙動が不審で、北乃女は尾行する。モデル級の女と会っているところを目撃する。山本男に問いただすと、山本男はカメラの修行をするため海外へ行くといい、その女はプロダクションの女だという。
そして二人の別れの日が来る。そのときの北乃女の顔を山本男は撮影するのであった。
二年後、カメラマンとして成功した山本男は個展を開く。その写真の中に、北の女の別れの日の写真もあった。別れの日は彼を許せなかったが、今は許せる成長した北乃女は別れの日を懐かしみながらその写真を見るのであった。
感想
ちょっと時間の割りに内容が薄かったかなあ。やや無意味なつなぎシーンがあったのが残念です。でも、ラストのシーンは結構印象深かったですよ。
その4 長澤まさみ女と安田顕男
長澤まさみ女はラジオパーソナリティであったが、プロデューサーからバラエティ番組への出演を打診される。断る長澤女であったが、「ここまで育てるのにいくらかかったと思っているんだ?=いつまでも安い仕事をしているな」と言われる。失意の中、田舎へと足が向く長澤女。田舎には高校のときの同級生の男、安田顕がいた。高校生のときのまま、無邪気に戯れる二人。安田男は「都会っていいなあ」と言うが、長澤まさみ女はそうは思っていない。プロデューサーに対する「営業」や、同期からのねたみなどが頭をよぎったからであった。
そのまま安田男の実家である米屋に泊まる長澤まさみ女。その米屋もスーパーの出店で閉店するとのことであった。何もせずに閉店する安田男に対し、自分の姿を重ね合わせて「何でそう弱いの!」と叱る長澤女。いつまでも昔のままではないと言う安田男。
翌日、長澤女は役所の放送を勝手に使い、米屋のアピールをするのであった。あわてて駆けつける安田男。役所員に怒られて逃げる二人。卒業した学校で、高校生だったころのことを語る二人。二人も回りもいつの間にか少しずつ変わっていたのであった。
その日の夕方、翌日の同窓会には出ずに帰る長澤女。安田男は長澤女に旧いカセットテープを聞かせる。それは卒業のときに長澤女が安田男に送ったメッセージテープであった。テープの中で長澤女は安田男のことを励まし、そして自分の夢を語っていた。それを聞いて昔を思い出して涙を流しつつ、初心を思い出す長澤女。
翌日、長澤女の姿は放送局にあった。バラエティ番組への出演も自分に与えられた仕事。一つ一つ仕事をこなし、また好きなラジオパーソナリティになりたいというのであった。
感想
長澤まさみの無邪気な感じはよかったですねえ。生き生きしていました。共学の学校を出ると、何年か後の同窓会は楽しいでしょう!私は男子校の出なので、同窓会に行きたいと思いませんし、これまで二回くらいしかなかったかな??
安田顕との会話も、子供の頃っぽい感じで戯れていて良かったですし、ほのかな恋心的な物も感じさせて良かったです。
ドラマのテーマ自体も、社会に出て何年かして、当初の夢に挫折した頃というのが良く描かれていて、共感はしなかったけど甘酸っぱい感じがして良かったなあ。
シリーズを通じての感想
「珠玉のドラマ」と銘打たれていましたが、名に恥じない良い出来でした。90年代前半の雰囲気かな??「世にも奇妙な~」などが全盛期だった頃の雰囲気にも近いです。1話は子供から中共への過渡期、2話は子供から家庭人への、3、4話は子供から大人への卒業が良く描かれていました。レギュラーのドラマがどうにも雑な仕上がりである感じがするのに対し、この作品は脚本も演出も非常に良く練られていました。やはりこの時期のドラマスペシャルの類には目が離せません。
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テレビドラマ感想批評 | 音楽/映画/テレビ
Posted at
2010/03/28 22:45:56
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