ドラマの主人公の職業は、開発され尽くした印象です。刑事ものや医療もの、先生ものといった、職業そのものがドラマになるものは別とし、バブルの頃は、商社マンや広告代理店、テレビ局員が多かったものです。
そしてこの作品は、「仏教の僧侶」が主人公です。僧侶とは言え、「肉は食べない」「厳しい修行に耐える」「結婚はしない」「寄進地系荘園を管理している」ということはありません。この作品中では、色恋に疎く、世間知らずな人として描かれています。
山下智久演じるその僧侶が、石原さとみ演じる英会話学校講師に恋をし、不器用ながらも石原さとみの心を捉えていく作品になるようです。ここ最近、月9で戦略的に描かれている「不器用でも良いから恋愛をしようよ!」作風となっております。内容はドタバタもので、いかにも月9、マンガのような明るい作品になっています。深い味わいはありません。
深い味わいがないドラマは見る意味がない、そんな考えのもと、挫折候補としております。
そんな中、この作品における石原さとみは、すばらしくきれいです!
演技はマンガ的感情むき出し演技で、全く落ち着きはありません。一方で、これまでやや丸い印象であった彼女の顔が、少々痩せたのか、それとも加齢によるものなのか、頬や顎にシャープさが出てきて、韓国美人の要素が加わってきました。見ていて、得をした気分になります。髪も適度にウェーブがかかり、大人っぽさが出てきています。
俳優としては、かつて井上真央が通った道そのものであることが心配です。くるくるを表情が変わって、目もパッチリで可愛らしいのは、せいぜい子役か一般の人位です。俳優は、暗さも演じられなければ、その演技に奥行きが出てきません。
石原さとみを見たいものの、その位のことでは作品の魅力を補うことは困難です。非常に悩ましいです。
追伸
これまでは韓流ドラマの影響があったからなのか、美人な登場人物を身近な人に感じさせるための手法として、「嘔吐シーン」がありました。韓流ブームの衰退や「銭の戦争」の反感からか、今作では石原さとみ演じる女は、自宅では高校生の頃のジャージで過ごしている、という設定があります。
この位でしたら実際にありそうですし、自然な描写です。
追伸2
石原さとみが働く女性を演じると、「法人営業」係に見えますね。店員や事務員には見えません。綺麗で柔らかい感じだけど、きりっとした要素はほどほど、というところでしょうか。
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テレビドラマ感想批評 | 音楽/映画/テレビ
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2015/10/21 23:46:32