
先日は運転免許取得編を書きましたが、並行して資金を調達しなければ車は購入できません。また、運転練習サービスは、確か6月中旬か下旬位までのサービスでしたから、この時期はアルバイトができません。
実はこれよりも前、4月中旬頃に両親に「アルバイトをしたい」と伝えたのですが、
「今は新しい学校の生活に慣れることが一番大切」
「働くことは、学校に行って勉強することとは全然違うよ」
と言われました。
そのため、7月までの期間はひとまず家と学校の往復にしていたのでした。ここでもしアルバイトをしていたら、運転練習サービスには参加できませんでした。結果として、アルバイトをしなくて良かったといえます。
私が通ったヤマト産業大学は、各試験終了日が他校と比較して遅い方でした。前期末試験終了日は、確か7月22日頃だったと思います。アルバイトの探し方すら知らなかった私は、この試験が終了してからアルバイト情報誌を購入したのです。試験終了時期が早い学校は、おそらく7月10日頃には終了しているはずです。前倒しでアルバイトを決めることなく、他校生が既にアルバイトを始めている時期にようやく仕事を探し始めたのですから、良い仕事(私にとって楽かどうかと給与水準の比が高い)など、あるはずがありません。
結果として、
コンビニエンスストアの総菜製造の仕事をしたのですが、初めての仕事が
・低温
・立ち仕事
・夜勤
・ノーコミュニケーション
では続けられるはずもなく、体調を壊し気味になってすぐに退職せざるを得ませんでした。
「朝や昼に購入するコンビニエンスストアの総菜は、こういう人たちの苦労で成り立っているのだ」
と感謝しつつ、職場を去ったのです。
仕事を辞めてぶらぶらしていても、暑いし車は遠のくばかりです。再び仕事を探すのですが、現代のようにインターネット就職情報サイトはありません。就職情報誌を発売日の朝に購入して探すのでした。
今度は、給与水準を若干落とす一方で、体力をあまり使わなさそうで、長く続けられそうな職種で探します。すると、
SMというパソコン販売店が募集していました。私はパソコン黎明期に購入しており、ゲームをしていた時期がありましたので、多少知識はあるつもりでした。応募後即採用となり、もしかしたら面接の後に勤務ができるか聞かれ、そのまま勤務開始だったかもしれません。願ったり叶ったりです。涼しい店内でレジ係を務めました。最初はハードウェアコーナーに配属されましたが、どうも私には荷が重かったようで、その後ソフトウェアコーナーに移動になりました。
いずれSM店での出来事も書こうと思います。当時は両親も健在でしたから、私にとってお盆は関係なく、たぶん週休1日位で11時の開店から20時の閉店まで勤務していたかもしれません。9月初めに掃除部の合宿練習会があったためにその数日を休んだだけでしたから、秋期授業が始まる頃には約25万円を貯められました。
さらに夏休み期間終了後はどうするか、店長に相談するとその後も土日や平日3時間くらいなど、出来る範囲で継続しても良いとしていただきましたので、無期限で働けることになりました。
そして、9月、10月とアルバイトを継続していくと、おそらく30万円少々貯められたのではないか、と思います。そろそろ車を買えそうだと考えて、中古車情報誌を見始めます。確か10月末か11月初め頃に、隣県の「走り屋専門中古車店」に25万円で「カローラ1600GTセダン(TE71後期型)」が売られていることを発見し、喜んで見に行きました。しかし、クオーターパネルの合わせ目に錆穴があったこと、私が好きだった1500ccモデルのAE70型とは異なるエンジン音で、私の好みではなかったこと、そして何より、諸費用(自動車税、重量税、場合によっては車検代、そして自動車保険料と任意保険料を加えると相当な金額になり、がっくりして帰ったのでした。
まだまだアルバイトが必要、とSM店でのアルバイトを継続するのですが、私が車を購入するためにアルバイトをしていることを同じ売り場の正社員に話すと、色々と嫌がらせをしてきました。彼は専門学校を卒業してから職を転々、行き場がなくてSM店で社員をしていたようです。そんな彼からすると、大学生で車を購入するなど、ボンボンにしか見えなかったのでしょう。
私自身も、SM店で垣間見た社会の構造に興味が出てきました。もう少し違った分野の企業や仕事も見てみたいと感じてきます。冬休み期間こそSM店でアルバイトをしましたが、長い春休み期間は別の仕事もしてみることにしました。再びアルバイト情報誌を購入し、おそらく1月9日か14日頃にスペード社が募集していることを発見しました。募集内容は、「対象は学生のみ、運搬の仕事であること、同じような仲間がたくさんいる、時給はSM社や同種の仕事よりも100円高かった」と思います。しかもあちこちに行けて楽しそう、と感じて応募しました。1月14日か16日に面接をしたと記憶しています。
面接を受けるのですが、監督社員さんから
「業務が忙しいので、もっと早く勤務できませんか?」
と言われます。後期試験が終わるのが2月3日でしたが、半月以上先です。
ここで
「2月3日以前は絶対無理です」
と言おうものなら不採用になりそうな勢いでしたので、
「試験の空き日である、1月20日(多分)だけは勤務できます。」
と言うと、採用されたと予感させる言葉をおっしゃっていただきました。
そこで私は、この仕事が法人向けサービスなのでなんとなく勘が働き、
「もしかして、スーツ姿での仕事ですか?」
と聞き返すと、
「そうです」
と言われてしまいました。私は入学式の時に、当時の流行からブレザーは作ってもらったものの、スーツを持っていませんでした。帰って両親に相談すると、
「そろそろ成人式だし、就職活動もあるだろうから、1着くらいスーツを持っていても良いのではないか?」
と言われましたが、お金を出すとは言いませんでした。何と、車両購入費用の一部を切り崩して働かなければならなくなったのです。
スペード社を辞退し、私を嫌うSM社の社員と2か月も缶詰めになるのは苦痛でしたので、仕方なくスーツを作るのでした。
そしてこの「
勤務初日」へとつながっていきます。
Posted at 2025/08/09 17:01:57 | |
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スペード社 | 日記