先日、「何シテル?」に書いたとおり、しばらくの間はみんカラ活動を週末に限っております。しかし、ここのところ試乗によく出かけて行き、我ながら試乗記がどんどん長くなりつつあるために、余裕時間内に書けなくなってしまっております。
思いつきで平日に試乗記を書くかもしれませんが、書かないかもしれません。しかし、どんどん日にちは立ってしまうために、自分自身の備忘録としてここに寸評を書きます。
12月11日
フリード+ハイブリッド
フィットHVと基本的なシステムは同一ですが、エンジンがヴェゼルと同様にオットーサイクル化されている模様です。そのためにエンジンの出力が高く、より余裕を持って走行することが可能です。フィットから増加した車重を補って、余りあるほどです。このエンジンがあるのであれば、フィットのRSハイブリッドをこのシステムで出せば良いとすら思えます。
7速ギヤシステムの変速は、モーターアシストと相まって変速ショックは皆無になっています。私は変速ショックがあったほうが現在の段数を認識できるために良いと思うのですが、そういう人は少ないのでしょう。熟成がより進んでおります。
乗り心地は柔らかくもなく硬くもなく、ちょうど良い心地よさです。ロールも控えめになっており、安心して運転出来ることでしょう。
フィットと比較しても、車内が静かなことが特徴です。遮音が行き届いており、エンジン音もロードノイズも、ほとんど入ってきません。ドアのシール性もよく、ドアが閉まりにくいほどです。遮音材やウエザーストリップの効果がよく出ています。
ルーミー(自然吸気)
誰が見てもわかる、「ソリオ潰し」の車です。実際にはソリオとほとんど同じ「乗せる」機能のまま、動力系統を安く作って市場に受け入れられるか、調べている模様です。かつての「SM-XをbBで対抗した」時と似た作戦です。
エンジンは3気筒1000ccのお馴染み「1KR-FE」と、これではパワー不足と考える方向けの「1KR-VET」エンジンの二本立てです。このうち1KR-FEエンジン搭載車に試乗しましたが、動力性能はギリギリで、なんとか普通に走るレベルでした。登坂路や高速道路では、余裕はなくなることでしょう。そのような使用方法を含めて、このエンジンで登場させてきたのではないか、と思います。
乗り心地はロールがそこそこ抑えられており、後述するソリオよりも良い印象でした。車体は、若干こちらの方が幅が狭かったように記憶しています。
記事は、
こちらです。
1月9日
CH-R(ハイブリッド)
プリウスで登場したTNGAボデーを採用しているSUVです。それなのになぜか4WDはガソリンエンジンのみという不思議な展開をしております。
ハイブリッドシステムはプリウスと全く同様ですが、エンジンを始動させる際の、あたかもスロットルバルブを少し開けて始動するかのようなショックはなくなりました。スムーズに十分な余裕を持って走行できます。
目線の位置は、乗用車に乗り慣れた方ならちょうど良い高さだと思います。しかし、クーペを感じさせるためなのか、着座位置が少し低かったように感じました。そのため、先端見切りはあまり良くありません。
また、リヤドアの上端が持ち上がり、クオーターピラーも太いために、斜め後方の視界は絶望的です。リヤモニターはその死角を補っておりますが、これはあくまでも後退走行時のお話です。高速道路での合流や、街中での巻き込み確認時には、かなり見えづらくて困ることでしょう。
乗り心地は、19インチタイヤでも十分に履きこなしており、ボデー剛性の高さを改めて感じました。やや固めながら、サスペンションの動きはじめの渋さなどはありません。
この車を見に来る人は、ヴェゼルやジュークに乗っている人が多いそうで、私の後にもジュークで来た人がいました。すなわち、この種の車の市場は、セダンやミニバン、ステーションワゴンから奪ってくる力がなくなってきていることを意味しているのではないでしょうか?そろそろSUVも飽和に近づいていると感じました。まあ、新世代の「リフトバッククーペ」と考えるとよいでしょう。
スイフト(1200RS CVT)
スイフトは1000ccターボに乗った方が多いようですが、私が乗ったモデルは1200cc4気筒のCVTマイルドハイブリッドモデルです。
イグニスの際に「エンジンとCVTとモーターとが、協調せずに出力を出そうとしている。」と酷評しましたが、この点が著しく改善されております。モーターアシストは発車時が中心になったようで、その他の際には、「アクセルを踏み増すと、エンジン車ならCVTが変速すべきところでモーターがアシストし、変速を抑制する」制御へと変えています。ホンダのIMAシステムのような印象になりました。乗りやすく、静かに低燃費で走行できそうです。
ボデーの剛性も高くなり、ミシミシブルブルした、旧型の後期モデルのような印象はなくなりました。旧型初期の「しなやかで柔らかい」乗り心地は既に旧型の途中でなくなり、このモデルでも少し前のトヨタ流の硬さになっています。「しなやかさ」は、ボデー剛性の低さを隠すためだったのでしょうかね?
内装は高級な印象は旧型レベルか、ちょっと後退したかもしれません。とはいえ、このクラスでは良く出来ている方です。ただし、デミオと比較すると、デミオの方がやや上であるように感じます。
ソリオ(バンディットAGS ハイブリッド)
この車のエンジンは4気筒を採用しており、この点で私はルーミー一家を上回っていると考えます。エンジンははるかに滑らかで、快適に運転できます。
特徴は、AGSシステムとモーターの組み合わせです。AGSは、ギヤチェンジ時にエンジンの駆動力が絶たれ、この間空走してしまうことが難点でした。この空走期間を含めてモーターがアシストし、ショックはほとんど感じません。ちょうど良く出来たトルクコンバーター式AT車に乗っているような感じで、なおかつ、トルクコンバーターならではのスリップがありませんので、ダイレクトな走行感覚も味わえます。出たばかりのハイブリッドシステムながら、協調がうまくいっており、楽しく運転できます。
乗り心地は、直線では柔らかさとしなやかさを感じさせて快適だったのですが、車線変更ではもうダメです。車体がグラッと傾き、運転手の頭も大きくゆすられます。スタビライザーを強めるか、スプリングで対処するしかないでしょう。このままでは、山道走行で運転手すら酔ってしまうことが考えられます。
このように、寸評でも長くなってしまいましたが、後日、この寸評を膨らませる形で、各車の試乗記を書いてまいります。
Posted at 2017/01/10 01:17:57 | |
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