
12月20日となり、そろそろ特別番組の放送が始まりましたね。この時期に放送される特別番組として、前一年、または前十年、平成以降、太平洋戦争以降などのくくりで、色々な事件、事故をダイジェストで放送するものがあります。もっとも、太平洋戦争以降のくくりでは、もはや「歴史」となってしまい、もっぱら平成以降か2000年以降となる傾向が多いです。「オーミステイク事件」、「浅沼稲次郎氏刺殺事件」などは、もう過去に葬られてしまったような気がします。
そんな今日は、TBS系で事件・事故を振り返る番組が放送されていました。外出していたために終わり1時間程度しか見られませんでしたが、その中では「2019年京浜急行快速特急・トラック衝突脱線事故」を放送していました。トラックが道を間違え、踏切を渡ろうとしているところに快速特急電車が衝突、脱線した事故です。
この事故では、京浜急行側の施設不備も問題になりました。防護装置として、踏切内の障害物を監視しているレーザーセンサがあり、障害物を検出すると線路脇の非常灯が点滅、運転士に危険物の存在を知らせるシステムはありました。この非常灯がカーブのため運転士から見えづらく、さらに事故現場もコーナーの出口にあるために見通しが効かず、衝突したとのことでした。
そんな2019年は、自動車でも衝突被害軽減ブレーキ装置が搭載されていたり、一部の車には路車間・車車間通信の装置すら搭載されています。販売金額の上で制限がある自動車に対し、鉄道の遅れっぷりが目立っています。しかも、他の鉄道事業者では踏切がある路線では営業最高速度を105km/hとする中、京浜急行は120km/hも可能と、京浜急行の独自路線ぶりが目立ちます。
この独自路線が一部の鉄道ファンには好評で、京浜急行には他の路線にもファンがいます。しかし、その「独自路線」は、自社の安全対策を妄信する結果となってしまったと私は思うのです。レーザーセンサが異変を検出できるのですから、非常灯を点滅させるだけでなく、情報を車両の運転台にも伝達しないとね。それから、見通しが悪いところは速度制限をしましょう。また、運転台にはドライブレコーダーも付けましょう。鉄道事業者は、いまだに「鉄道は特殊だから」という姿勢が見え隠れします。技術の急速な進歩に合わせて、鉄道も近代化をする必要があります。
技術的なことだけではなく、人の面も重要です。新卒から定年退職まで、全員生え抜きのまま、だったとすると、私は組織の健全性は低いと思います。同業他社や並列した他の産業、全く関係ない産業も含めて、自社に有効な情報や体制を入手し築く体制として、中途採用率がある程度ない事業体は、健全性を欠いていると思います。企業内の「純粋常識」は、腐敗をもたらすと思います。そういえば、某生命保険会社は新卒で応募を受け付ける大学まで制限していたなあ。不健全の極みです。
公共団体、学校法人、金融機関、放送局、みんな大丈夫ですか?
Posted at 2020/12/21 00:21:17 | |
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鉄道 | 日記