
昨夜のこと、帰宅中の路上で交通事故の実況見分が行われていました。片側2車線、中央分離帯がある道の左側車線を走行していた車が、交差点でおそらく信号を無視して右側から道路を横断してきた歩行者をはねたものと思われます。
自動運転や高速道路における交通安全手段の策定など、国土交通省によって事故防止策が色々考えられています。啓発策は限度がありますので、仕方がありません。しかし、まだまだ出来ることはあると思いますので、危険な現象を列挙してみました。
運転側
巻き込み確認
巻き込み確認とは、右左折時に実際に顔を斜め後方に向け、自転車やバイク、歩行者の有無を確認する方法です。トラックなどでは、側方の鏡で確認することが精一杯です。そのために、乗用車でも側方のミラーで確認することを、「巻き込み確認」に昇格させてしまった人がいます。それどころか、巻き込み確認自体をしている人がほとんどいません。芸能人のお嬢さんが、右斜めの巻き込み確認をしない車に轢かれた例があります。
車の斜め後方にいることは、命の危険にさらされていると考えなければならないかもしれません。
後退時後方確認
後退するときには、事前に後退方向に障害物や人がいないことを確認する必要があります。そのため、後退するときには首を左右に降って、斜め後方を含めて確認する必要があります。ステアリングを切りながら後退する場合には、前輪の軌跡も考えて確認しながら後退する必要があります。前輪で人を轢いた例もあります。
バックモニターの画面やルームミラーだけを見て後退していることがほとんどです。リヤバンパーやトランク、テールゲートがへこんでいる車は、そういう人が運転している証です。
光による蒸発現象
対向車が少なかった昭和40年代によくいわれた現象です。自車のヘッドライトと対向車にヘッドライトに照らされた歩行者が、光の中に溶け込んでしまって見えなくなる現象です。
ヘッドライトが明るくなり、街の照明が増えた今、再び考えなければならない現象です。冒頭に書いた事故も、街中の照明付き看板と自車ヘッドライトによって、この現象が起こったのかもしれません。
カーナビ注視
カーナビゲーションは、道路選択の参考以上にしてはなりません。また、カーナビの有無にかかわらず、道を間違えるなど大したことはありません。(トレーラーなどの大型車を除く)常時切り替わる映像を気にしていると運転がおろそかになります。歩行者の飛び出しや落下物などの、緊急事態への対処が遅れます。
海外の高級車がメーター内にナビゲーション画面を入れましたが、エンジニアの仕事とは思えません。メーターは、必要な機能に特化して表示することで、運転士の注意をそらさないことが基本です。小型液晶画面が普及しても採用する車がいなかったのは、そのためです。やがては、銀行預金の残高やSNSでも表示するつもりでしょうかね?
後席シートベルト未装着
後席の乗員もシートベルトをすることが基本です。しかし、「前席シートがあるから」などの理由でシートベルトをしない人が多数います。事故衝突時には、後席の乗員は大きな加速度を伴って前に飛び出します。おそらく、数トン相当の力がかかることでしょう。前席シートを破壊し、前席の乗員を殺してさらにフロントウインドーも突き破り、車外に放出されて、死亡は確実です。これを「はた迷惑」と言わずして、一体何と言いましょう。
歩行者
先日、とんでもない風景を目にしました。私は自転車に乗っていて、歩行者用信号が青になるのを待っていました。私は、歩行者であるときには歩行者用信号は「参考」にしかしません。しかしその道は交通量が多く、青になるのを待つ必要がありました。
そばにいたイヤホンをした青年が、首を左右に振って、おもむろに道を渡ろうとしました。右方からは車が接近して、その距離は10m程度でしょうか。車は急ブレーキで減速し、その青年は後退するのでした。
その10秒程度後、信号は右折車用矢印青信号になった際にも、その青年は首を左右に振って渡ろうとしました。今度は左方から右折車が急接近、その青年は気にも止めずに歩道を渡り、右折のために急いで走ってきた車は、急停車するのでした。
左右の安全確認といいながら、結局首を左右に振るだけ、目で見て頭で無視するとはこのことです。携帯電話の普及で、人は一段階無知になりましたよね。こんな歩行者に車で出くわしたら、それこそ人生はおしまい、他人の足を引っ張る人は、あちこちにいます。
自転車
自転車と歩行者の衝突事故が増えてから、自転車は原則として車道を走行することになりました。一方、健康志向から、自転車走りを趣味にしている人が増えているようです。本格的な自転車ほど速度が速い上に、歩道側にあまり寄らずに走っています。避けるのにも邪魔ですし、結構ふらついているものです。一方、当方が歩行者である場合には、右側の歩道を走っている自転車に出くわします。
私も通勤には自転車を使っていますし、共存の考え方は大切だと思うのですが、自転車は中途半端な存在になりつつあります。歩道をおとなしく走る分には特段問題はなかったと思うのですが、携帯電話高校生が諸悪の根源です。
以上、思いつくままに雑多に取り上げてみました。日が短くなり、年末年始のさなか、お読みいただいた方の交通安全につながれば幸いです。
Posted at 2015/11/28 17:20:55 | |
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