2007年10月07日
この日は、本当はブレイド3500ccに乗ることを目的としてアムラックスに行ったのですが、予約がいっぱいで乗れませんでした。しかたなく、いつか乗ってみようと思っていたクラウンに乗ってみました。エンジンは3500ccの2GR-FSEです。筒内噴射のガソリンエンジン車に乗るのは初めてです。
エンジンの感じ
水平対向エンジンにも感じられたのですが、2000-3000回転域でエンジンブロックが公転するかのような妙な振動があり、それが取りきれていません。走行すればほとんど気にならないのですが、その回転域では排気が共鳴(?)して獰猛かつ似つかわしくない音をエンジンが発します。日産VQ-HRエンジンではそのようなことは感じられませんでした。音は力強くてよいのですが、公転が気になります。音は、なぜかかつての7M-GEに近い印象がありました。
エンジン自体は非常にパワフルでした。アクセルペダルを全開にすると、3000-5000回転では、猛烈な加速をします。それ以上ではスロットルバルブが閉じ気味になるのか、パワーは頭打ちになります。また、ATをマニュアルモードで使うと自動でシフトアップせず、燃料カットが作動します。とにかくパワフルで、かつてのクラウンの「堂々かつ遅い」という感じはありません。ただ、加速に飽きてしまうと何も残りません。パワーは余裕のためとはいえ、燃費を考えると1800ccエンジン車で十分なような気がします。
ATについて
シフトショックは、全くといっていいほど感じさせない6速ATです。スケジュールも適切で、エンジンの出力をよく引き出しています。また、停車中はクリープを弱めるために4速に入っているようです。マニュアルモードでの応答性は、それほど良くありませんね。シフトダウンをしてエンジンブレーキを得るためのものと考えた方がよいと思います。
サスペンションについて
TEMS付きの金属バネ式です。スポーツとノーマルでは、それほど大きな違いは感じませんでした。減衰力もまずまず適切なのですが、ある周波数の振動を受けると、ブッシュ上でボデーがブルブルと振動し、不快な横揺れが発生します。ものコックボデーなのですが、サスペンションフレームとボデーの間にブッシュがあるかのような印象を受けます。「アスリート」とはいっても、軽々走る車ではないことがよくわかります。
ボデー
これも目地ではブルブルと来る感じがあり、設計は数年前であることを感じさせられました。カローラアクシオの方がしっかりしている感じがします。
まとめ
快適ですが、走って楽しい車ではありませんね。かつてのセドリック・グロリアグランツーリスモもそうでしたが、この種の車のスポーツ仕様は、「直線GT」と考えた方が良さそうです。くれぐれも「4ドアスポーツ」と思って買ってはいけません。「ゼロクラウン」ということで期待していたのですが、イメージは「ゼロ」でも、キャラクターは150系からの「モノコックボデーのクラウン」を引きずっているように感じました。
Posted at 2007/10/09 00:36:18 | |
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試乗 | クルマ